エンベデッドシステムスペシャリスト 2009年 午前2 問09
問題文
ホットスタンバイシステムにおいて、現用系に障害が発生して待機系に切り替わる契機として、最も適切な例はどれか。
選択肢
ア:現用系から待機系へ定期的に送信され、現用系が動作中であることを示すメッセージが途切れたとき(正解)
イ:現用系の障害をオペレータが認識し、コンソール操作を行ったとき
ウ:待機系が現用系にたまった処理の残量を定期的に監視していて、残量が一定量を上回ったとき
エ:待機系から現用系に定期的にロードされ実行される診断プログラムが、現用系の障害を検出したとき
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ホットスタンバイの切替契機【午前2解説】
正解の理由
ホットスタンバイでは、現用系と待機系の両方を稼働状態にしておき、現用系に障害が発生した場合は待機系へ切り替えます。
障害を検知する代表的な方法は、現用系から待機系へ定期的に送られる「正常に動作していることを示すメッセージ」を監視することです。このメッセージが一定時間届かなければ、現用系に障害が発生したと判断して切り替えます。そのため、該当するのはアです。
このような稼働確認のメッセージは、ハートビートと呼ばれます。
解法ステップ
- ホットスタンバイの切替には、現用系の障害を検知する仕組みが必要だと確認します。
- 障害検知には、現用系が正常に動作していることを定期的に確認する方法が適しています。
- 「現用系からの稼働確認メッセージが途切れたとき」に切り替えるアを選びます。
選択肢別の誤答解説
- ア:正解です。現用系からのハートビートが途切れたことを障害の兆候とみなし、待機系へ切り替えます。
- イ:オペレータが障害を認識して操作する方法は、手動での切替です。自動的な障害検知を前提とする仕組みの説明としては適切ではありません。
- ウ:処理の残量が一定量を超えたことは、処理負荷の増加を示すものであり、現用系の障害を直接示すものではありません。
- エ:診断プログラムによって障害を検出する方法も考えられますが、現用系の稼働確認メッセージが途切れたことを契機とする一般的な切替方法とは異なります。
よくある誤解
- ハートビートが途切れた場合、必ず現用系そのものが故障したとは限りません。通信経路の障害でも、メッセージが届かなくなることがあります。
- 待機系が稼働中であることと、現用系の処理を引き継ぐことは別です。切替後にサービスを継続できるよう、状態やデータを同期する仕組みも重要です。
- 処理負荷の増大とシステム障害は同じではありません。負荷を基準にした制御と、障害を検知する制御を区別しましょう。
補足コラム
ハートビートは、システムやネットワーク機器が正常に動作しているかを確認するために定期送信する信号です。一定回数の欠落や、規定時間内に受信できなかったことを条件に障害と判断します。判定時間を短くすると切替が速くなる一方、通信の一時的な遅延を障害と誤判定する可能性が高まります。
FAQ
Q. ハートビートが届かないだけで、現用系の故障と判断してよいのですか?
A. 実際には、現用系の故障だけでなく通信障害も原因になり得ます。そのため、受信間隔や欠落回数を設定したり、複数の監視方法を組み合わせたりして誤判定を抑えます。
A. 実際には、現用系の故障だけでなく通信障害も原因になり得ます。そのため、受信間隔や欠落回数を設定したり、複数の監視方法を組み合わせたりして誤判定を抑えます。
Q. ホットスタンバイでは、待機系も常に稼働しているのですか?
A. はい。待機系もあらかじめ稼働状態にしておき、現用系の障害時に速やかに処理を引き継げるようにする方式です。
A. はい。待機系もあらかじめ稼働状態にしておき、現用系の障害時に速やかに処理を引き継げるようにする方式です。
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