エンベデッドシステムスペシャリスト 2009年 午前2 問14
問題文
ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)の特徴のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:A/D変換及びD/A変換の機能を内蔵しているので、アナログ信号を制御するのに適している。
イ:高速演算器を内蔵しているので、大規模な数値計算に適している。
ウ:シリアル入出力ポートに誤り訂正機能を内蔵しているので、通信制御に適している。
エ:積和演算、浮動小数点演算などの機能を内蔵しているので、ディジタルフィルタを実現するのに適している。(正解)
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ディジタルシグナルプロセッサの特徴【午前2解説】
正解の理由
正しいのはエです。
ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)は、音声や画像などのディジタル信号を高速に処理するためのプロセッサです。信号処理で頻繁に使われる積和演算を効率よく実行できるように設計されており、ディジタルフィルタの実現に適しています。
積和演算は、複数の値について「掛け算して足し合わせる」処理です。ディジタルフィルタではこの演算を繰り返し実行するため、DSPの特徴が生かされます。浮動小数点演算に対応するDSPもありますが、対応の有無は製品によって異なります。
解法ステップ
- DSPが何を目的とするプロセッサかを確認します。
DSPは、ディジタル信号処理を効率よく実行するためのプロセッサです。 - 信号処理で多用される演算を考えます。
ディジタルフィルタでは、積和演算を繰り返し実行します。 - DSPの特徴と選択肢を照合します。
積和演算によってディジタルフィルタを実現するというエが適切です。
選択肢別の誤答解説
- ア:A/D変換やD/A変換は、アナログ信号とディジタル信号を相互に変換する機能です。DSPと組み合わせて使われることはありますが、DSPの代表的な特徴そのものではありません。変換機能は、別の変換器や周辺回路が担う場合もあります。
- イ:DSPは高速演算を行いますが、一般的な「大規模な数値計算」全般を主目的とするプロセッサではありません。信号処理に特化した演算を効率よく実行する点が重要です。
- ウ:シリアル入出力ポートや誤り訂正機能は、通信機器の機能としては関係しますが、DSPを特徴づけるものではありません。
- エ:DSPは積和演算などを効率よく実行でき、ディジタルフィルタなどの信号処理に適しています。
よくある誤解
- 「DSPには必ずA/D変換器が内蔵されている」と考える
DSPの中心的な特徴は信号処理向けの演算能力です。A/D変換器を内蔵する製品もありますが、すべてに当てはまるわけではありません。 - 「高速演算ができれば、どんな計算にも最適」と考える
DSPの強みは、積和演算など信号処理で多用される処理を効率よく実行できることです。用途に応じてプロセッサを区別しましょう。 - 「すべてのDSPが浮動小数点演算に対応している」と考える
固定小数点演算を中心とする製品もあります。試験では、DSPが信号処理向けの積和演算に強い点を押さえることが大切です。
補足コラム
ディジタルフィルタは、入力されたディジタル信号から特定の周波数成分を取り出したり、不要な成分を抑えたりする処理です。音声のノイズ除去や画像の平滑化などに使われます。
たとえば、入力値と係数を掛け合わせて合計する処理を繰り返すため、積和演算を高速に実行できるDSPが役立ちます。
FAQ
Q. DSPは一般的なCPUと何が違いますか?
A. 一般的なCPUは幅広い種類の処理を実行するよう設計されています。一方、DSPは積和演算など、ディジタル信号処理で頻繁に使われる処理を効率よく実行することに重点があります。
A. 一般的なCPUは幅広い種類の処理を実行するよう設計されています。一方、DSPは積和演算など、ディジタル信号処理で頻繁に使われる処理を効率よく実行することに重点があります。
Q. DSPを使う場合、A/D変換器は不要ですか?
A. アナログ信号を処理する場合は、通常、A/D変換が必要です。ただし、変換器がDSP本体に内蔵されているとは限らず、別の部品として接続する構成もあります。
A. アナログ信号を処理する場合は、通常、A/D変換が必要です。ただし、変換器がDSP本体に内蔵されているとは限らず、別の部品として接続する構成もあります。
関連キーワード: ディジタルシグナルプロセッサ、DSP、積和演算、ディジタルフィルタ、A/D変換、D/A変換

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