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エンベデッドシステムスペシャリスト 2010年 午後1 問03


LED照明器具に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。

 C社は、天井に取り付けるタイプのLED照明器具(以下、シーリングライトという)を開発することになった。その仕様は次のとおりである。   〔シーリングライトの機能〕  シーリングライトには、次の機能を設定する。  ・明るさを、16段階で設定できるようにする。  ・色合いは、白色に近い色合いの昼白色、青みを帯びた色合いの昼光色、赤みを帯びた色合いの電球色から選択できるようにする。  ・選択した色合いを、16段階で補正できるようにする。   〔シーリングライトのシステム構成〕  シーリングライトのシステム構成を図1に示す。システム全体は大きく分けて、シーリング部と、照度計を内蔵したリモコン部とで構成する。シーリング部は、LED部、LED部の発光を制御するためのタイマを内蔵したMCU、及びリモコン通信部の三つの部分から成る。LED部は白色LED部と三原色の各LED部(R色LED部、G色LED部、B色LED部)、及び温度センサで構成する。三原色の各LED部は色合いを変化させるために使用する。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成22年 午後1 問3 図1)
〔タイマの動作・制御〕  LEDはタイマのPWM出力で制御する。白色LED部の制御回路の詳細を図2に示す。  PWM出力の周期は比較回路1のレジスタで指定し、PWM出力のHighレベル期間を比較回路2のレジスタで指定する。タイマによる制御は、次の方法で行う。  16ビットカウンタの値が比較回路1のレジスタの値と一致すると、次のクロックでRS型フリップフロップ(以下、RS-F/Fという)をセットし、16ビットカウンタをクリアして0からカウントを続ける。一方、16ビットカウンタの値が比較回路2のレジスタの値と一致すると、次のクロックでRS-F/Fをリセットする。
〔LEDの明るさ制御〕  白色、R色、G色、及びB色のLEDはそれぞれ、独立した四つのタイマのPWM出力によって制御される。PWM出力でLED駆動回路を制御して、直列に接続されたLEDを発光させる。各色が指定された明るさの比になるようにPWM出力を制御することによって、指定された色合いにする。PWM出力のタイミング例を図3に示す。  LED発光期間のLED電流が一定に保たれるようにPWM出力のデューティ比を制御する。また、シーリングライトの明るさは2.5ミリ秒周期の中でのLED発光期間の長さによって制御する。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成22年 午後1 問3 図3)
〔LEDの特性〕  LEDの明るさは流す電流によって変化するが、電流と明るさの関係は色によって異なる。また、電流は同じでも、温度が変化するとLEDの明るさは変化し、その変化の割合も色によって異なる。その例として、R色、G色、B色の各LEDに対して人間が感じる明るさの相対的な値(以下、相対視感度という)の特性を、電流、電圧、周囲の温度について図4~6に示す。図5から、電圧が少し変動しただけでLEDの明るさが大きく変化するので、電圧による制御は適さないことが読み取れる。

設問1:シーリングライトの発光制御について、(1)~(3)に答えよ。

設問1(1)

問題文を見る
昼白色で発光させるには、すべてのLEDを使用して、全体として昼白色になるようにする。これに対し、青みを帯びた昼光色を発光させる方法を20字以内で述べよ。

模範解答

白色LEDとB色LEDを使用する。

解説

解答の導き方

この設問では、昼白色を作るときの構成を基準にして、青みを帯びた昼光色にするために使うLEDを考えます。
問題文では、昼白色は「すべてのLEDを使用して、全体として昼白色になるようにする」としています。一方、三原色の各LED部は「色合いを変化させるために使用する」とあります。つまり、白色LEDを基準に、三原色のLEDを使って色合いを調整します。
昼光色は「青みを帯びた色合い」なので、白色LEDの光に青色を加えるのが適切です。赤色や緑色を加えるのではなく、青色を加えて色合いを青みのある方向へ調整します。したがって、使用するのは白色LEDとB色LEDです。

誤りやすいポイント

  • 青みを出そうとしてB色LEDだけを使うと、白色を基調とした光ではなく、青色の光に近くなります。
  • 昼白色を作るときにすべてのLEDを使うからといって、昼光色でもすべてのLEDを使うとは限りません。
  • 色合いを調整するには、明るさを変えるだけでなく、どの色のLEDを使うかを考える必要があります。

FAQ

Q: B色LEDだけではなく、白色LEDも使うのはなぜですか。
A: 白色を基調にすることで、青色だけの光ではなく、白色に青みを加えた光にできるためです。
Q: 赤色や緑色のLEDを使わないのはなぜですか。
A: この設問で求めるのは青みのある色合いなので、青色を加えるB色LEDを使い、赤色や緑色は加えません。
Q: 色合いの調整には、三原色のLEDを使うのですか。
A: 問題文では、三原色のLEDを色合いの変化に使うとしています。目的の色合いに応じて、使う色のLEDを選びます。

関連キーワード: LED、RGB、加法混色、色合い制御

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設問1(2)

問題文を見る
使用する予定のR色、G色、B色のLEDの発光特性(周囲の温度=25℃)を、表1に示す。白色を発光させるにはR色、G色、B色のLEDの発光エネルギー(以下、光出力という)の比を3:7:1にする必要がある。R色のLEDに120mAの電流を流した場合、B色のLEDに流す電流は何mAにすればよいか。答えは小数第1位を四捨五入して、整数で求めよ。ここで、B色のLEDでは、光出力は電流に比例するものとする。 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成22年 午後1 問3 表1)

模範解答

60

解説

解答の導き方

  1. 表1では、周囲の温度が25℃のとき、R色のLEDに120mAを流すと光出力は120mWです。また、白色にするための光出力の比は、R色、G色、B色の順に3:7:1です。
  2. R色の光出力120mWが比の「3」に当たるので、比の「1」に相当する光出力は、mWです。したがって、B色のLEDに必要な光出力は40mWです。
  3. 表1によると、B色のLEDは120mAで光出力が80mWです。問題文では、B色のLEDの光出力は電流に比例するとされています。必要な光出力40mWは80mWの半分なので、流す電流も120mAの半分になります。
  4. よって、B色のLEDに流す電流は60mAです。小数第1位の四捨五入をしても、整数の答えは変わりません。

誤りやすいポイント

  • 3:7:1は電流の比ではなく、光出力の比です。電流の比として計算すると誤りになります。
  • B色のLEDの120mAに対する光出力80mWを、そのまま必要な光出力と取り違えないようにします。R色の光出力を基準に、B色に必要な光出力を先に求めます。
  • 光出力が電流に比例するという条件があるのはB色のLEDです。表1のB色の値を使って、必要な光出力から電流を換算します。

FAQ

Q: G色の光出力を使わなくても計算できますか?
A: はい。R色の光出力から比の「1」に相当する光出力を求めれば、B色に必要な光出力が分かります。
Q: B色の光出力が電流に比例することは、計算にどう使いますか?
A: 光出力が半分になれば電流も半分になるため、必要な光出力40mWに対応する電流を、表1の値から換算できます。

関連キーワード: LED、光出力、比例関係、電流制御

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設問1(3)

問題文を見る
図4~6の特性を考慮して、LEDに流す電流を制御する。周囲の温度が0~50℃の範囲ならば、温度が変化しても明るさと色合いをできるだけ変化させないように制御したい。  (a) 周囲の温度が25℃で、R色、G色、B色のLEDで白色になるように設定されているとき、温度が下がった場合の発光色の変化を10字以内で述べよ。また、その原因と考えられる、図6の特性曲線の特性を、30字以内で述べよ。  (b) 温度が変化しても、シーリングライトの明るさはできるだけ変化させないで、(a)の問題が発生しないようにR色、G色及びB色のLEDをそれぞれ制御したい。温度が低くなったとき、温度センサからのデータの変化でB色のLEDに対して行うべき制御を、図4~6の特性曲線を参考にして20字以内で述べよ。

模範解答

(a):発光色の変化:赤みを帯びる。   特性曲線の特性:B色やG色に比べて、R色は温度が下がると明るくなる。 (b):B色のLEDに流す電流を大きくする。

解説

解答の導き方

  1. まず、25℃で白色になるように調整した状態を基準にし、温度が下がったときの各色の変化を図6で比べます。図6は、周囲の温度によって各色の相対視感度がどう変化するかを示しています。
  2. 温度が下がると、R色の相対視感度は上がります。一方、B色やG色はR色と同じようには上がりません。そのため、三色全体に占めるR色の明るさの割合が大きくなり、発光色は赤みを帯びます。つまり、原因となる特性は、B色やG色に比べてR色が温度低下時に明るくなることです。
  3. 次に、温度低下による色合いの変化を抑えるため、B色に対して行う制御を考えます。図6では、低温になるとB色の相対視感度は25℃のときより低くなります。図4からは、B色に流す電流を大きくすると相対視感度が高くなることが分かります。したがって、温度センサのデータが低温を示したときは、B色のLEDに流す電流を大きくして、B色の明るさを補います。

誤りやすいポイント

  • R色が低温で明るくなることだけを見て、B色の電流を小さくするのは誤りです。低温ではB色の相対視感度も下がるため、B色の電流は大きくします。
  • 各色の明るさが温度変化に対して同じように変わると考えないようにします。図6では、色ごとに温度特性が異なります。
  • 色合いの変化と全体の明るさの変化を混同しないようにします。色合いを保つには、各色の明るさの比を補正する必要があります。
  • 図5では電圧のわずかな変化で相対視感度が大きく変わるため、電圧ではなく電流による補正を考えます。

FAQ

Q: 相対視感度は、LEDの電気的な出力そのものですか?
A: いいえ。人間が感じる明るさを相対的に表したものです。同じ電気的な条件でも、色や温度によって感じる明るさが異なる場合があります。
Q: B色の電流を増やせば、温度が変わっても白色を完全に保てますか?
A: 電流を増やす方向は図の特性から判断できますが、適切な増加量は温度と電流に対する各色の特性に応じて調整する必要があります。
Q: なぜ温度センサのデータを使うのですか?
A: 温度によって各色の相対視感度が変わるためです。温度を把握すれば、その変化に合わせてLEDの電流を補正できます。

関連キーワード: 相対視感度、LEDの温度特性、電流制御、色補正

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設問2:タイマのPWM出力によってLEDの発光を制御する方法について、(1)~(3)に答えよ。

設問2(1)

問題文を見る
LEDに流れる電流を電圧に変換し、得られた電圧値を10ビットのA/Dコンバータを介して読み出した値が、あらかじめ設定した範囲に収まるようにソフトウェアでPWM出力のデューティ比を制御する。そのために、出力許可信号をHighレベルに設定してから実際にA/Dコンバータからの読出しを開始するまでに、LED発光期間の半分の時間を待つようにした。これは、電流がどのような状態になるまで待つようにしたのか。10字以内で述べよ。

模範解答

電流が安定する。

解説

解答の導き方

  1. 問題では、LEDに流れる電流を電圧に変換し、その電圧をA/Dコンバータで読み取って、PWM出力のデューティ比を制御します。つまり、読み取った値がLEDに実際に流れている電流を適切に表している必要があります。
  2. 出力許可信号をHighレベルにするとLEDが発光しますが、点灯開始直後は電流が変化している途中です。図2のLED駆動回路にはコイルも含まれており、電流は駆動開始と同時に一定値になるわけではありません。
  3. 電流が変化している途中で読み取ると、測定値が安定せず、PWM出力の制御に使う値として適切でないことがあります。そのため、LED発光期間の半分を待ってから読み出し、電流が落ち着いた状態の値を得ます。したがって、待つのは電流が安定するまでです。

誤りやすいポイント

  • 待つ対象はA/Dコンバータの変換完了ではなく、LEDに流れる電流の安定です。
  • LED発光期間の半分を待つのであり、2.5ミリ秒周期の半分を待つという意味ではありません。
  • 点灯直後の電流の変化を含む値ではなく、安定した電流を反映した値を読み取ります。

FAQ

Q: LED発光期間の半分を待つのはなぜですか?
A: 点灯直後の電流の変化が測定値に影響するのを避け、安定した状態で読み取るためです。
Q: A/Dコンバータで読み取るのは電流そのものですか?
A: いいえ。問題文では、電流を電圧に変換し、その電圧値をA/Dコンバータで読み取るとしています。
Q: 読み取った値は何に使いますか?
A: あらかじめ設定した範囲に値が収まるように、ソフトウェアでPWM出力のデューティ比を制御します。

関連キーワード: PWM制御、LED電流、A/D変換、過渡応答、フィードバック制御

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設問2(2)

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LEDは色によって特性の違いがあり、同じ電流を流しても同じ明るさにはならない。そこで、リモコンに内蔵されている照度計を利用して、特性の違いを補正することにした。照度計は、G色を中心に、R色、B色も十分にカバーする特性をもっているものとする。点灯開始時に各色を順番に点灯させ、LEDの明るさをそれぞれ測定することにした。各色を同時ではなく、順番に測定する理由を30字以内で述べよ。

模範解答

同時に発光させると、各色の光度が分からないから

解説

解答の導き方

この設問では、照度計を使って各色のLEDの明るさを補正するとき、なぜ一度に点灯させず、順番に点灯させるのかを考えます。
問題文には、LEDは「同じ電流を流しても同じ明るさにはならない」とあります。したがって、色ごとの明るさを確かめ、それぞれの特性に応じて補正する必要があります。
ここで、複数の色を同時に点灯させると、照度計が受け取る光には各色の光が混ざります。測定値は全体の明るさを表すだけなので、どの色のLEDがどれだけ明るいのかを個別に特定できません。
一方、色ごとに順番に点灯させれば、そのときの測定値を点灯中の色の明るさとして扱えます。各色の明るさを個別に把握できるため、特性の違いを補正できます。

誤りやすいポイント

  • 「同時に点灯すると測定値が大きくなるから」とだけ考えないようにしましょう。問題の要点は、測定値から各色の明るさを分けて判断できないことです。
  • 「照度計が色を識別できない」と決めつけるのではなく、同時点灯時には測定値に各色の光が含まれ、個別の光度が分からないと捉えます。
  • LEDの特性差を補正する目的と、順番に測定する理由を結び付けて説明しましょう。

FAQ

Q: 同時点灯でも全体の明るさは測定できますか?
A: 測定できます。ただし、その値だけでは各色のLEDがそれぞれどれだけ明るいかを分けて判断できません。
Q: 順番に点灯させると、何が分かりますか?
A: 点灯中の色のLEDによる明るさを個別に測定でき、色ごとの特性差を補正しやすくなります。
Q: 照度計の色ごとの感度が異なる場合も、この考え方は使えますか?
A: この問題では、照度計が各色を十分にカバーするという条件があります。その条件の下で、色を個別に点灯させて測定します。

関連キーワード: 光センサ、光度測定、逐次測定、色補正、PWM制御

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設問2(3)

問題文を見る
タイマの比較回路1のレジスタには、999を設定する。  (a) このとき、LED発光期間におけるPWM出力の周期は何マイクロ秒になるか。答えは小数第1位を四捨五入して、整数で求めよ。  (b) LED発光期間におけるPWM出力のデューティ比を75%にするために、比較回路2に設定すべき値を答えよ。

模範解答

(a):10 (b):749

解説

解答の導き方

図2のタイマには「100 MHzクロック」が入力されます。まず、クロック1周期の長さを求めます。
問題文には、カウンタ値が比較回路1のレジスタ値と一致すると「次のクロックで」カウンタをクリアするとあります。したがって、設定値が999の場合、カウンタは0から999まで数えてからクリアされます。0も数えるため、1周期に必要なクロック数は999ではなく1,000です。
よって、(a)のPWM出力の周期は10マイクロ秒です。四捨五入しても値は変わりません。
次に、(b)ではPWM出力のHigh期間を求めます。PWM出力はRS-F/Fの出力で制御され、比較回路1の一致後にセットされ、比較回路2の一致後にリセットされます。どちらも一致した瞬間ではなく「次のクロック」で状態が変わる点が重要です。
周期1,000クロックの75%は、次のとおり750クロックです。
比較回路2の値が749なら、カウンタが0にクリアされた時点でRS-F/Fがセットされ、その後カウンタ値が749に一致した次のクロックでリセットされます。この間のHigh期間は750クロックです。したがって、比較回路2に設定する値は749です。

誤りやすいポイント

  • カウンタが0から数えることを忘れ、999クロックで1周期と考える誤りがあります。0から999までなので、クロック数は1,000です。
  • 100 MHzを「1クロックが100 ns」と取り違えないようにします。1クロックは10 nsです。
  • デューティ比75%に対して、比較回路2に750を設定するのは誤りです。一致した次のクロックでリセットされるため、750クロックのHigh期間にする設定値は749です。
  • 図3にある2.5ミリ秒は出力許可信号の周期です。ここで求めるPWM出力の周期とは別なので、計算には使いません。

FAQ

Q: 比較回路1の設定値が999なのに、1周期は999クロックではないのですか?
A: カウンタ値0も含めて数えるため、0から999までの1,000クロックです。
Q: 比較回路2に750を設定すると、なぜ75%にならないのですか?
A: カウンタ値が一致した次のクロックでリセットされるので、値750ではHigh期間が751クロックになります。750クロックにするには749を設定します。
Q: 2.5ミリ秒はPWM出力の周期ではないのですか?
A: 2.5ミリ秒はLED発光期間を区切る出力許可信号の周期です。PWM出力自体の周期は、タイマのカウンタと比較回路1で決まります。

関連キーワード: PWM、デューティ比、カウンタ、クロック周期、フリップフロップ

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設問3:シーリングライトの市場での競争力を強化して需要を高めるために、寿命の延長とコスト低減を検討した。これらの検討事項について、(1)、(2)に答えよ。

設問3(1)

問題文を見る
半導体であるLEDの寿命は、表2に示す温度パラメタの逆数に比例する。LED内部の温度が95℃のときの寿命を100,000時間とする。ここで、寿命は、LEDの明るさが初期値の70%以下になった時点までの経過時間とする。  LED内部の温度が65℃のときの寿命は、何千時間となるか。答えは、100時間のけたを四捨五入して求めよ。 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成22年 午後1 問3 表2)

模範解答

714

解説

解答の導き方

本文には、LEDの寿命は「温度パラメタの逆数に比例する」とあります。つまり、寿命は温度パラメタが小さいほど長くなり、寿命と温度パラメタの積は一定です。
表2では、LED内部の温度が95℃のときの温度パラメタは15、65℃のときは2.1です。95℃での寿命が100,000時間なので、65℃での寿命は次のように求められます。
問題は「100時間のけたを四捨五入」するため、100時間の位の数字を見て、千時間単位に丸めます。714,285.7…時間は714,000時間となり、千時間単位では714です。

誤りやすいポイント

  • 寿命が温度パラメタに反比例するため、比を逆にしてはいけません。65℃での寿命は、95℃での寿命に「15 ÷ 2.1」を掛けます。
  • 65℃の温度パラメタは95℃より小さいため、求める寿命は100,000時間より長くなります。計算結果が短くなった場合は、比の向きを確認してください。
  • 714,285.7…時間を100時間単位に丸めるのではありません。100時間の位を四捨五入するので、千時間単位に丸めます。
  • 計算結果は時間では714,000時間であり、設問の単位である千時間では714です。

FAQ

Q: なぜ寿命の計算で、温度パラメタの比を逆にするのですか?
A: 寿命は温度パラメタの逆数に比例するためです。温度パラメタが小さくなると寿命は長くなり、寿命の比は温度パラメタの比を逆にした値になります。
Q: 65℃での寿命が95℃での寿命より長くなるのはなぜですか?
A: 表2では、65℃の温度パラメタは2.1、95℃では15です。温度パラメタが小さい65℃のほうが、反比例の関係により寿命は長くなります。
Q: 「何千時間」と聞かれた場合、どのように答えを表せばよいですか?
A: 714,000時間を千時間単位で表し、714と答えます。

関連キーワード: 反比例、比例定数、温度依存性、単位換算、四捨五入

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設問3(2)

問題文を見る
寿命の延長とコスト低減のために、消費電力が小さくて安価なLEDを数多く使用して、白色LED部を4系統に分割し、電力消費を分散させることにした。この場合、現状のMCUではタイマ数が不足することから、MCUに必要な数のタイマを内蔵したASICを開発することにした。  (a) LED部全体を駆動するために必要なタイマ数は合計何組か。  (b) 最初は、図2に示すタイマを必要な数だけそろえようとした。しかし、ASICの消費電力と使用ゲート数に無駄が多いという指摘があったので、ある部分の回路だけを必要な数だけそろえることにした。ある部分の回路とは何か答えよ。

模範解答

(a):7 (b):PWM回路

解説

解答の導き方

(a) まず、タイマが必要な系統数を数えます。問題文には、白色、R色、G色、及びB色のLEDを「独立した四つのタイマのPWM出力によって制御する」とあります。今回、白色LED部を4系統に分割するので、白色LED部に4組のタイマが必要です。R色、G色、B色はそれぞれ1系統ずつなので、合計は 組です。
(b) 図2では、PWM回路に比較回路2、RS-F/F、ANDゲートが含まれています。比較回路2の値によってPWM出力のパルス幅が決まり、RS-F/FとANDゲートを通じてLED駆動回路へ出力されます。白色LED部を4系統に分ける場合、それぞれのLED駆動回路にPWM出力を与え、系統ごとに電流を制御できるようにする必要があります。そのため、系統ごとに用意する回路はPWM回路です。
一方、PWM出力の周期を決めるカウンタや比較回路1などは、各系統で共通のタイミングを使えます。したがって、図2のタイマ全体を必要数そろえるのではなく、PWM出力を個別に作る部分だけを複数用意すれば、回路の重複を抑えられます。
ここで、PWMのデューティ比とシーリングライトの明るさを混同しないことが大切です。問題文では、PWM出力のデューティ比は「LED発光期間のLED電流が一定に保たれる」ように制御し、明るさは「2.5ミリ秒周期の中でのLED発光期間の長さ」によって制御すると説明されています。つまり、PWM回路を系統ごとに用意する理由は、明るさを系統ごとに設定するためではなく、それぞれのLED系統を個別に駆動・制御するためです。

誤りやすいポイント

  • 白色LED部を4系統に分割したことだけを数えて、R色、G色、B色の各1組を加え忘れると、合計を誤ります。
  • 図2のタイマ全体を必要数そろえると考えるのではなく、共通化できるタイミング生成部分と、個別に必要なPWM回路を区別します。
  • PWMのデューティ比がシーリングライト全体の明るさを決める、と考えないようにします。デューティ比はLED電流の制御に関わり、明るさはLED発光期間の長さで制御します。

FAQ

Q: なぜ白色LED部だけで4組のタイマが必要なのですか。
A: 白色LED部を4系統に分け、それぞれを独立して駆動するためです。
Q: PWM回路のどの部分を系統ごとに使うのですか。
A: 系統ごとに異なるPWM出力を作るため、比較回路2やRS-F/Fなどを含むPWM回路を用意します。カウンタなどの共通タイミング生成部分は共用できます。
Q: PWMのデューティ比を変えると、照明の明るさが変わるのですか。
A: この問題の制御方式では、デューティ比はLED電流を一定に保つために用います。明るさは、2.5ミリ秒周期の中でLEDを発光させる期間の長さによって制御します。

関連キーワード: PWM制御、デューティ比、タイマ、カウンタ、RSフリップフロップ

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