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エンベデッドシステムスペシャリスト 2010年 午前2 問06


問題文

コンピュータシステムにおいて、性能改善手法を適用した機能部分の全体に対する割合を()、その部分の性能改善手法適用前に対する適用後の性能比をとする。このとき、システム全体の性能改善手法適用前に対する適用後の性能比を表す式はどれか。

選択肢

ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:

🔒 解説は解答すると表示されます

アムダールの法則【午前2解説】

正解の理由

性能改善の効果は、システム全体の実行時間のうち、改善対象が占める割合によって決まります。
改善前のシステム全体の実行時間を 1 とすると、改善対象部分の実行時間は 、それ以外の部分は です。改善対象部分の性能が 倍になると、その実行時間は改善前の になるため、改善後の実行時間は次のとおりです。
性能比は「改善前の実行時間 ÷ 改善後の実行時間」なので、システム全体の性能比は次の式になります。
したがって、該当するのは イ です。

解法ステップ

  1. 改善対象の割合を 、改善対象外の割合を と整理します。
  2. 改善対象部分は性能が 倍になるので、実行時間は になります。
  3. 改善後の全体実行時間を足し合わせます。
  4. 性能比は実行時間の比の逆数になるため、全体実行時間の逆数を求めます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: に を掛けていますが、改善されるのは割合 の部分です。また、改善対象外の部分を正しく扱えていません。
  • イ:改善対象外の実行時間 と、改善後の対象部分の実行時間 を合計し、その逆数を取っています。
  • ウ: の部分を改善対象外として扱い、 の部分を改善対象として扱っています。割合の対応が逆です。
  • エ:改善対象部分だけを考えており、改善対象外の部分の実行時間を無視しています。

よくある誤解

  • 割合 を改善後の実行時間にもそのまま使う
    性能が 倍になると、実行時間は 倍ではなく、改善前の になります。
  • 性能比と実行時間の比を同じ向きで考える
    性能が向上すると実行時間は短くなるため、性能比は実行時間比の逆数です。
  • 改善対象の割合が大きければ、全体性能も同じ割合で向上する
    改善対象外の部分は短縮されないため、全体の向上には限界があります。

補足コラム

この考え方は、性能改善の効果を見積もるアムダールの法則として知られています。改善対象部分の性能をどれだけ高めても、改善対象外の実行時間 は残ります。
改善対象部分の性能を限りなく高めた場合、全体性能比の上限は次のようになります。
つまり、改善対象外の割合が大きいほど、全体性能の向上には早く限界が訪れます。

FAQ

Q. は実行時間の割合ですか。
A. この式では、改善前の全体実行時間に占める改善対象部分の割合として扱います。
Q. 改善対象部分の性能が 2 倍なら、実行時間も 2 倍になりますか。
A. 逆です。性能が 2 倍なら、その部分の実行時間は改善前の半分、つまり になります。

関連キーワード: アムダールの法則、性能比、実行時間、性能改善、ボトルネック
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