エンベデッドシステムスペシャリスト 2012年 午前2 問16
問題文
エネルギーハーベスティング(環境発電)に用いられる熱電変換素子の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:自然光や人工光のエネルギーを、光起電力効果によって電気エネルギーに変換する。
イ:ゼーベック効果によって、温度差から電気エネルギーを発生する。(正解)
ウ:素子に照射される赤外線エネルギーの変化を、焦電効果によって検出する。
エ:ピエゾ効果によって、振動などの機械的エネルギーから電気エネルギーを発生する。
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熱電変換素子【午前2解説】
正解の理由
熱電変換素子は、物質の両端に温度差があると電圧が生じるゼーベック効果を利用し、熱エネルギーを電気エネルギーに変換します。
したがって、温度差から電気エネルギーを発生すると説明しているイが適切です。工場の排熱や体温など、身の回りにある熱を電力として回収するエネルギーハーベスティングに利用できます。
解法ステップ
- 問題の中心語である「熱電変換素子」に注目します。
- 「熱」から電気を生み出す仕組みを確認します。
- 温度差から電圧が生じる現象は、ゼーベック効果です。
- よって、ゼーベック効果を説明しているイを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:光起電力効果
光エネルギーを電気エネルギーに変換する説明です。太陽電池などに用いられますが、熱電変換素子の説明ではありません。 -
イ:ゼーベック効果
温度差によって電圧が生じ、電気エネルギーを取り出す現象です。熱電変換素子の説明として適切です。 -
ウ:焦電効果
温度の変化によって生じる電気的な変化を利用し、赤外線センサなどで熱の変化を検出する仕組みです。主な目的は熱からの発電ではありません。 -
エ:ピエゾ効果
圧力や振動などの機械的な力によって電圧が生じる現象です。振動発電などに利用されますが、熱電変換とは異なります。
よくある誤解
-
熱があれば発電できると思う
熱電変換では、熱の量だけでなく、素子の両端に温度差があることが重要です。 -
焦電効果とゼーベック効果を混同する
ゼーベック効果は温度差から電圧を得る仕組みです。一方、焦電効果は温度の変化に応じた電気的な変化を検出する仕組みです。 -
エネルギー源ではなく、効果の名称を見落とす
光・熱・振動のどのエネルギーを使うかと、光起電力・ゼーベック・焦電・ピエゾの対応を整理すると判断しやすくなります。
補足コラム
エネルギーハーベスティングは、周囲に存在する光、熱、振動などのエネルギーを回収し、電力として利用する技術です。得られる電力は一般に大きくありませんが、センサや小型の無線機器など、消費電力を抑えた機器への電力供給に役立ちます。
FAQ
Q. ゼーベック効果では、温度差から何が生じますか?
A. 温度差によって電圧が生じます。回路を構成して電流を流すことで、電気エネルギーを取り出せます。
A. 温度差によって電圧が生じます。回路を構成して電流を流すことで、電気エネルギーを取り出せます。
Q. 熱電変換素子は、周囲の温度が高ければ発電できますか?
A. 高温であることだけでは十分ではありません。素子の両端に温度差を設ける必要があります。
A. 高温であることだけでは十分ではありません。素子の両端に温度差を設ける必要があります。
Q. 光、振動、熱に対応する効果は何ですか?
A. 光は光起電力効果、振動などの力はピエゾ効果、温度差はゼーベック効果に対応します。
A. 光は光起電力効果、振動などの力はピエゾ効果、温度差はゼーベック効果に対応します。
関連キーワード: エネルギーハーベスティング、ゼーベック効果、熱電変換素子、光起電力効果、焦電効果、ピエゾ効果

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