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エンベデッドシステムスペシャリスト 2016年 午後1 問02


食券自動販売機に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。

 B社は、自動オーダ機能付き食券自動販売機(以下、券売機という)を開発している。券売機は、麺類、丼類、定食類など、料理の種別ごとに分かれた複数の厨房に1台ずつ設置されているプリンタ(以下、キッチンプリンタという)、及び事務所に設置されたPCにLANを介して接続される。利用者が券売機から料理を選択して食券を購入すると、券売機は、購入された料理の調理を担当する厨房のキッチンプリンタに注文伝票を印字させる。券売機の外観を図1に、券売機の構成要素とシステム構成を図2に、券売機の構成要素の概要を表1に、それぞれ示す。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 図1, 2)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 表1)
〔券売機の動作概要〕  券売機は初期化中、待機中、注文中、営業終了の四つの状態をもつ。初期化中状態には、電源がONされたときだけ遷移する。また、初期化中以外の各状態では、それぞれ待機中画面、注文中画面、営業終了画面を表示する。注文中画面を図3に、券売機の各状態での動作概要を表2に示す。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 表2)
〔制御部と各ユニットとの通信概要〕  券売機において、制御部は、シリアルバスを通じて100ミリ秒に1回、全てのユニットと通信を行う。制御部は一つのユニットに指示を送信し、指示を受信したユニットから通知が返されるのを待ち、通知を受信したら次のユニットに指示を送信する。三つのユニットと送受信を行ったら次の送信タイミングを待つ。制御部、各ユニットとも、指示又は通知する情報がなければ、そのことを示すデータを送信する。   〔制御部のソフトウェア構成〕  制御部では、リアルタイムOSを使用する。制御部のタスク構成を図4に、制御部のタスクの機能概要を表3に、注文動作の開始から終了までの注文タスクの処理を図5に、それぞれ示す。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 図4)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 表3)

設問1:券売機の仕様について、(1)~(3)に答えよ。

設問1(1)

問題文を見る
券売機がPCから受信する営業情報のうち、料理ごとに必要となる情報を、名称、単価、販売可能数以外で二つ答えよ。

模範解答

①:料理の種別 ②:メニューボタンの配置位置

解説

解答の導き方

  1. 問われているのは、PCから受信する営業情報のうち、料理ごとに必要な情報です。料理の名称、単価、販売可能数は除くので、初期化時に受信する情報の一覧から、それ以外の料理ごとの情報を探します。
  2. 本文では、営業情報として「販売する料理の名称、単価、販売可能数、メニューボタンの配置位置、料理の種別」などを受信すると説明されています。このうち、料理ごとに必要な情報で、設問で除外されている三つに当たらないのは、画面上で料理のボタンを置く位置と、その料理の種別です。
  3. 料理の種別は、調理を担当する厨房を判断するために必要です。本文には、料理の種別ごとに対象となるキッチンプリンタの情報を受信し、購入された料理の調理を担当する厨房のキッチンプリンタに注文伝票を印字させるとあります。したがって、料理ごとの種別が分かれば、対応するキッチンプリンタを選べます。
  4. メニューボタンの配置位置は、注文中画面で各料理のボタンをどこに表示するかを決めるために必要です。料理の名称や単価だけでは、ボタンの表示位置までは決まりません。
  5. 一方、注文番号の初期値は料理ごとの情報ではなく、注文番号を管理するための情報です。また、キッチンプリンタの情報は料理ごとではなく、料理の種別ごとに対応付けられています。以上から、求める二つの情報は「料理の種別」と「メニューボタンの配置位置」です。

誤りやすいポイント

  • 「種別ごとに対象となるキッチンプリンタの情報」を、料理ごとの情報として選ばないようにします。本文では、プリンタ情報は料理の種別に対応付けられています。
  • 注文番号の初期値も営業情報の一部ですが、個々の料理に必要な情報ではありません。
  • 名称、単価、販売可能数は設問で除外されています。受信する情報の一覧から、残りの項目を問われている観点に沿って絞り込みます。

FAQ

Q: 料理の種別は、なぜ料理ごとに必要なのですか?
A: 料理を調理する厨房を判別し、その厨房に対応するキッチンプリンタへ注文伝票を送るためです。
Q: 料理の名称や単価が分かれば、メニューボタンを表示できますか?
A: 名称や単価はボタンに表示する内容ですが、画面上のどこにボタンを置くかは別の情報です。そのため、配置位置も必要です。
Q: キッチンプリンタの情報も、料理ごとの情報として数えられませんか?
A: 本文では、キッチンプリンタの情報は「種別ごと」に対応付けられています。料理ごとの情報として挙げるのは、その対応先を決めるための料理の種別です。

関連キーワード: データ項目、画面設計、分類情報、データ対応付け

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設問1(2)

問題文を見る
注文中画面において、確定ボタンと取消ボタンだけが反応するのは、どのような場合か。45字以内で述べよ。

模範解答

メニューボタンにタッチされた結果、全ての料理の販売可能数が0となった場合

解説

解答の導き方

注文中画面で反応しないボタンと、反応するボタンの条件を分けて考えます。
まず、メニューボタンについて、本文には「販売可能数が0の料理はメニューボタンの色を薄く表示し、タッチされても反応しない。」とあります。したがって、全ての料理の販売可能数が0になれば、どのメニューボタンをタッチしても反応しません。
次に、確定ボタンは、購入候補リスト表示欄に料理が入っていない場合に反応しません。つまり、最後に販売可能だった料理を選んだ時点で、その料理は購入候補リストに追加されています。その結果、全ての料理の販売可能数が0になっても、購入候補リストが空でなければ確定ボタンは反応します。
取消ボタンは、注文中にタッチすると待機中状態へ遷移するボタンです。以上から、注文中画面で確定ボタンと取消ボタンだけが反応するのは、料理を選択した結果、全ての料理の販売可能数が0になった場合です。

誤りやすいポイント

  • 販売可能数が0になると確定ボタンも反応しなくなる、と考えないようにします。確定ボタンが反応するかどうかは、購入候補リストが空かどうかで決まります。
  • すべてのメニューボタンが反応しない状態と、購入候補リストが空の状態は別です。選択済みの料理がリストにあれば、確定ボタンは反応します。
  • 取消ボタンは、販売可能数や購入候補リストの内容にかかわらず、注文を取り消す操作に使われます。

FAQ

Q: 料理の販売可能数が一部だけ0の場合、メニューボタンはどうなりますか?
A: 販売可能数が0の料理のボタンだけが反応しません。販売可能数が残っている料理のボタンは反応します。
Q: 購入候補リストが空の場合、確定ボタンは反応しますか?
A: 反応しません。本文では、購入候補リストに料理が一つもない場合、確定ボタンを薄く表示すると説明されています。
Q: すべての料理の販売可能数が0なら、購入候補リストも空になりますか?
A: 必ずしもそうではありません。最後の料理を選択した後で販売可能数が0になっても、その料理は購入候補リストに入っているため、確定ボタンは反応します。

関連キーワード: 状態遷移、画面制御、入力制御、在庫管理

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設問1(3)

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制御部から三つのユニットにそれぞれ100バイトのデータを送信し、三つのユニットからは制御部にそれぞれ20バイトのデータが送信される。このとき、制御部が100ミリ秒の通信周期内の最後のデータを受信してから、次にデータ送信を開始するまでの間は何ミリ秒か。答えは小数第2位を四捨五入して、小数第1位まで求めよ。ここで、シリアルバスの通信速度は100kビット/秒、1バイトは10ビット、1kはとする。また、各ユニットは制御部から送信されるデータを全て受信した後、500マイクロ秒の処理を行ってから応答データの送信を開始し、制御部は各ユニットから送信されるデータを全て受信した後、100マイクロ秒の処理を行ってから次のユニットへの送信を開始するものとし、制御部の送信処理時間は無視できるほど小さいものとする。

模範解答

62.3

解説

解答の導き方

通信周期の中で、制御部が各ユニットとの送受信に使う時間を求め、100ミリ秒から差し引きます。問題文には、制御部が「一つのユニットに指示を送信」し、そのユニットからの通知を受信してから次のユニットに進むとあります。したがって、3台分の送受信時間と、ユニット間で制御部が行う処理時間を合計します。
まず、制御部から1台のユニットに送るデータは100バイトです。1バイトは10ビットなので、送信データはビットです。通信速度は100kビット/秒、つまり100,000ビット/秒ですから、送信時間は次のとおりです。
ユニットから制御部に送るデータは20バイトなので、受信にかかる時間は次のとおりです。
さらに、ユニットは送信データを全て受信した後、500マイクロ秒、つまり0.5ミリ秒の処理をしてから応答を始めます。したがって、1台のユニットとの送受信にかかる時間は、送信時間、ユニットの処理時間、応答データの受信時間を合わせた12.5ミリ秒です。
この処理を3台分行うので、ユニットとの送受信にかかる時間はミリ秒です。加えて、制御部はユニットからのデータを全て受信した後、次のユニットへの送信を始める前に100マイクロ秒、つまり0.1ミリ秒の処理を行います。この処理が必要なのは、次のユニットへ進むときです。3台の間には次のユニットへ進む箇所が2回あるため、制御部の処理時間はミリ秒です。
よって、最後のデータを受信するまでにかかる時間はミリ秒です。通信周期は100ミリ秒なので、最後のデータを受信してから次の通信周期の送信を始めるまでの時間は、ミリ秒です。

誤りやすいポイント

  • 1バイトを8ビットとして計算しないようにします。この設問では「1バイトは10ビット」と指定されています。
  • 100kビット/秒は、指定どおりビット/秒として計算します。
  • ユニットの500マイクロ秒の処理時間は、各ユニットの応答データを送る前に発生するため、3台分を加えます。
  • 制御部の100マイクロ秒の処理時間は、次のユニットへの送信前に発生します。最後のユニットの受信後には次のユニットがないため、加えるのは2回分です。

FAQ

Q: 制御部の100マイクロ秒の処理時間を3回分加えないのはなぜですか?
A: 問題文では、処理後に「次のユニットへの送信を開始する」とあります。3台のうち次のユニットがあるのは、1台目の後と2台目の後の2回です。
Q: 500マイクロ秒と100マイクロ秒は、ミリ秒に直すとそれぞれいくつですか?
A: 1ミリ秒は1,000マイクロ秒なので、500マイクロ秒は0.5ミリ秒、100マイクロ秒は0.1ミリ秒です。
Q: 送信時間と受信時間は、なぜ別々に計算するのですか?
A: 制御部からユニットへのデータ送信と、ユニットから制御部への応答は、通信するデータ量が異なるためです。それぞれのデータ量から通信時間を求めて合計します。

関連キーワード: シリアル通信、通信速度、通信周期、送受信時間、処理時間

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設問2:制御部のソフトウェアについて、(1)、(2)に答えよ。

設問2(1)

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注文タスクの処理について、(a)~(d)に答えよ。  (a) 図5中のア~ウに入れる適切なボタン名を、図3中の字句で答えよ。  (b) 図5中のエに入れる適切な情報を二つ答えよ。  (c) 図5中のオに入れる適切な処理を、25字以内で述べよ。  (d) 図5中のカ、キに入れる適切な処理を、それぞれ25字以内で述べよ。

模範解答

(a)ア:メニューボタン  イ:確定ボタン  ウ:取消ボタン (b)エ:①購入候補リスト   ②合計金額 (c)オ:各料理の販売可能数を注文開始前の値に戻す。 (d)カ:入金金額が合計金額以上となるの  キ:現金出納ユニットからの排出完了通知

解説

解答の導き方

図5は、注文タスクがタッチされたボタンに応じて処理を分ける流れです。まず、図3の画面にあるボタンと、表2にあるボタン操作後の動作を対応付けます。
  • 料理を選ぶときにタッチするのはメニューボタンです。図5の[ア]はメニューボタンの分岐です。
  • 注文を確定するときにタッチするのは確定ボタンです。図5の[イ]は確定ボタンの分岐です。
  • 注文を取り消すときにタッチするのは取消ボタンです。図5の[ウ]は取消ボタンの分岐です。
次に、メニューボタンをタッチしたときの更新内容を考えます。表2には、料理が選択されるたびに「購入候補リスト表示欄及び合計金額表示欄を更新する」とあります。したがって、図5の[エ]に入る情報は、購入候補リストと合計金額です。料理を選択した分、販売可能数も更新します。
確定ボタンをタッチすると、表2の注文確定時の処理に進みます。まず現金の投入を受け付け、「入金金額が合計金額以上となったら」釣銭を計算します。図5では現金の取込みを指示した後に[カ]を待つので、ここで待つのは、入金金額が合計金額以上になることです。釣銭がある場合は現金出納ユニットに排出を指示するため、その後の[キ]では、現金出納ユニットから排出完了の通知が届くのを待ちます。
取消ボタンをタッチした場合は、注文動作を終了して制御タスクに通知します。ただし、料理を選んだ時点で販売可能数を更新しています。そのため、取り消した注文によって販売可能数が減ったままにならないよう、[オ]では各料理の販売可能数を注文開始前の値に戻します。

誤りやすいポイント

  • [エ]には、料理の名称や購入数だけでなく、表2で更新対象とされている購入候補リストと合計金額を入れます。
  • 現金を取り込んだ後に待つのは、現金出納ユニットからの排出完了通知ではありません。まず入金金額が合計金額以上になるのを待ち、釣銭を排出した場合に、その排出完了通知を待ちます。
  • 取消しでは注文を終了するだけではありません。選択時に更新した販売可能数を元に戻す処理が必要です。

FAQ

Q: メニューボタンが押されたとき、なぜ販売可能数も更新するのですか?
A: 料理を購入候補に加えた時点で販売可能数を更新する流れだからです。取消しのときは、その更新を注文開始前の値に戻します。
Q: 釣銭がない場合も、現金出納ユニットからの排出完了通知を待ちますか?
A: 図5では、釣銭がある場合に釣銭排出を指示し、その排出完了を待つ流れです。釣銭がなければ、釣銭排出の処理とその完了通知待ちは行いません。
Q: 確定ボタンは、購入候補リストが空でもタッチできますか?
A: 表2では、購入候補リストに料理が一つもない場合、確定ボタンは色を薄く表示し、タッチされても反応しないとされています。

関連キーワード: 状態遷移、イベント駆動処理、在庫管理、状態復元、タスク間通信

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設問2(2)

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初期化中状態以外で、制御タスクが営業情報を読み出すタイミングを30字以内で、読み出す理由を40字以内で、それぞれ述べよ。

模範解答

タイミング:注文タスクから注文動作の終了が通知されたとき 理由:待機中状態に遷移するか、営業終了状態に遷移するかを決定するから

解説

解答の導き方

  1. 図4では、営業情報がメモリを介して制御タスクと注文タスクの間で共有されています。表3によると、注文タスクは販売可能数を管理し、制御タスクは注文動作の終了を待ちます。このため、注文が終わると、販売可能数を更新した後の営業情報を制御タスクが確認できます。
  2. 次に、確認するタイミングを考えます。表3には、制御タスクは注文動作が終了した時に、全ての料理の販売可能数が0なら営業終了状態に遷移するとあります。したがって、制御タスクが営業情報を読み出すのは、注文タスクから注文動作の終了が通知されたときです。
  3. 読み出す理由は、販売可能数を確認し、待機中状態に戻るか、営業終了状態に遷移するかを判断するためです。全ての料理の販売可能数が0でなければ待機中状態に、0なら営業終了状態に遷移します。

誤りやすいポイント

  • PCから営業情報を受信する初期化中のタイミングと、初期化中以外で営業情報を読み出すタイミングを混同しないようにします。
  • 注文動作の開始時ではなく、注文タスクから終了が通知された後に読み出します。販売可能数の更新を反映して、次の状態を判断するためです。
  • 注文が終われば必ず営業終了状態になるわけではありません。全ての料理の販売可能数が0の場合に限って営業終了状態へ遷移します。

FAQ

Q: なぜ制御タスクが営業情報を確認するのですか?
A: 制御タスクが、全ての料理の販売可能数に基づいて、待機中状態と営業終了状態のどちらに遷移するかを決めるためです。
Q: 注文中に販売可能数が0になった時点で、営業終了状態にできませんか?
A: 注文動作の終了後に、購入された全ての料理の処理が終わったことを確認してから状態を判断します。そのため、注文動作の終了通知を受けた後に営業情報を読み出します。

関連キーワード: 共有メモリ、タスク間通信、状態遷移、販売可能数、リアルタイムOS

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設問3:券売機の機能追加について、(1)~(3)に答えよ。

 ピーク時の券売機の順番待ち時間を短縮するために、券売機を複数台設置してLANで接続することにした。設置する券売機の1台を親機、残りを子機として、親機では親機用プログラムを、子機では子機用プログラムを、それぞれ動作させる。親機用制御部のタスク変更の概要を表4に、子機用制御部のタスク変更の概要を表5に、それぞれ示す。 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 表4)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(平成28年 午後1 問2 表5)

設問3(1)

問題文を見る
表4中の下線①において、販売可能数を更新できないと判断される場合を、40字以内で述べよ。

模範解答

販売可能数が0となった料理の販売可能数の減算を依頼された場合

解説

解答の導き方

表4では、制御タスクが「販売可能数と注文番号を管理する」とされています。また、注文タスクや子機から販売可能数の更新依頼を受けたとき、制御タスクが「更新の可否を判断」します。つまり、販売可能数を減らせるかどうかは、更新依頼を受けた時点の販売可能数で判断します。
料理の販売可能数を減らす依頼があったとき、販売可能数がすでに0なら、それ以上減らすことはできません。これを認めると販売可能数が負の値になり、販売できる数を超えて注文を受けることになります。複数台の券売機では、各券売機が表示している数が更新前の情報である可能性もあるため、管理元である親機で確認する必要があります。
一方、販売可能数が1のときに1減らす依頼があれば、更新後は0になりますが、これは有効な更新です。「更新後に0になる場合」と「更新前から0なのに減算を求められた場合」を区別してください。

誤りやすいポイント

  • 販売可能数が1から0になる更新まで不可と考えないようにします。0になるのは、1から1を減らした結果なので有効です。
  • 注文画面に表示された販売可能数だけで判断しないようにします。複数台では、別の券売機で先に販売され、表示が最新でない可能性があります。
  • 問われているのは、販売可能数を増やす場合や注文を取り消す場合ではなく、販売可能数の減算を依頼された場合の判断です。

FAQ

Q: 販売可能数が1の料理を1個注文した場合、更新できないのでしょうか。
A: いいえ。1から1を減らして0にする更新はできます。更新できないのは、すでに0の料理をさらに減らす依頼があった場合です。
Q: なぜ子機ではなく親機が更新の可否を判断するのですか。
A: 複数台で販売可能数を共有するためです。親機が一元的に判断し、更新した数を各券売機に知らせることで、販売可能数の不整合を防げます。

関連キーワード: 在庫管理、共有データ、整合性制御、分散システム

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設問3(2)

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表4中の下線②及び表5中の下線③の変更を実現するために、これまであるタスクからある情報を受信するのを待っていた箇所で、新たに制御タスクからのメッセージも受信するようにした。どのタスクからどの情報を受信するのを待っていたところか。タスク名と情報を答えよ。

模範解答

タスク名:タッチパネルタスク 情報:ボタン情報

解説

解答の導き方

  1. 表4中の下線②と表5中の下線③では、注文動作中に制御タスクから販売可能数の更新を受信したとき、注文中画面を更新する処理が追加されています。したがって、注文タスクは利用者の操作を待っている間にも、制御タスクからの更新メッセージを受け取れる必要があります。
  2. 図5では、注文タスクが注文中画面の更新指示を送信した後、タッチパネルタスクからボタン情報が送信されるのを待ちます。これが、変更前に注文タスクが待っていた情報です。
  3. 表3には、タッチパネルタスクが操作表示ユニットから通知された操作情報をボタン情報として注文タスクに送信するとあります。つまり、利用者のタッチ操作はタッチパネルタスクを介して注文タスクに伝わります。
以上から、追加のメッセージを受信するように変更する前に待っていたのは、タッチパネルタスクからのボタン情報です。

誤りやすいポイント

  • 操作表示ユニットからの通知を、そのまま注文タスクが受信すると考えないようにします。操作情報はタッチパネルタスクがボタン情報として注文タスクへ送信します。
  • シリアル通信タスクはユニットとの通信を担当しますが、図5で注文タスクが待つ情報は、タッチパネルタスクからのボタン情報です。
  • 今回追加する制御タスクからのメッセージと、変更前から待っていたメッセージを混同しないようにします。問われているのは、変更前に待っていた情報です。

FAQ

Q: 制御タスクから受信する情報が答えではないのですか?
A: それは今回新たに受信対象に加える情報です。設問が尋ねているのは、変更前に待っていた情報です。
Q: ボタン情報は何を表しますか?
A: 利用者がタッチしたボタンに対応する操作情報です。タッチパネルタスクが受け取り、ボタン情報として注文タスクへ送信します。
Q: なぜ注文動作中に画面の更新が必要なのですか?
A: ほかの券売機での注文などによって販売可能数が変わった場合、注文中画面にもその更新を反映するためです。

関連キーワード: タスク間通信、メールボックス、メッセージ受信、イベント待ち、画面更新

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設問3(3)

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表4中のa及び表5中のbに入れる適切な処理と依頼先を、それぞれ20字以内で述べよ。

模範解答

a:注文番号の取得を制御タスク b:注文番号の取得を親機

解説

解答の導き方

注文確定後、食券を印字するには注文番号が必要です。券売機の動作概要にも、購入された料理ごとに「注文番号を1加算して食券を1枚ずつ排出する」とあります。そのため、現金出納の後、食券印字に進む前に注文番号を取得する処理が必要です。
親機では、表4の制御タスクが販売可能数と注文番号を管理します。また、注文タスク又は子機から「注文番号の取得依頼」を受信したら、注文番号を依頼元に送信します。したがって、親機の注文タスクは、制御タスクに注文番号の取得を依頼します。
一方、子機の注文タスクは、表5にあるとおり、親機に注文に関する情報を通知します。注文番号も親機側で管理されるため、子機の注文タスクは親機に取得を依頼します。どちらも、取得した注文番号を使って食券の印字などを進めます。

誤りやすいポイント

  • 親機の注文タスクが注文番号を直接管理すると考えないようにします。表4では、注文番号を管理するのは制御タスクです。
  • 子機から制御タスクへ直接依頼するわけではありません。表5では、子機の注文タスクは親機に注文を通知する構成です。
  • 求められているのは、注文番号そのものではなく、注文番号を取得する処理と、その依頼先です。

FAQ

Q: なぜ子機は自分で注文番号を管理しないのですか。
A: 親機が注文番号を一元管理することで、複数の券売機で注文番号が重複するのを防げます。
Q: 注文番号の取得を依頼するのは、どの処理の前ですか。
A: 現金出納の後、注文番号を必要とする食券の印字に進む前です。
Q: 親機の注文タスクは、なぜ制御タスクに依頼するのですか。
A: 表4では注文番号を制御タスクが管理し、注文番号の取得依頼を受けて番号を送信する役割も制御タスクにあるためです。

関連キーワード: タスク間通信、データ管理、分散処理、メッセージ通信

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