エンベデッドシステムスペシャリスト 2021年 午前2 問13
問題文
TTLレベルの2入力AND回路を3入力AND回路にするために入力部に回路を追加した。3入力AND回路として、適切なものはどれか。

選択肢
ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
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ダイオード論理によるAND入力拡張【午前2解説】
正解の理由
正しいのは ウ です。上側の2入力を、ダイオードとプルアップ抵抗でAND条件にまとめ、その出力を既存の2入力AND回路に接続しています。
論理値の「1」を高電圧、「0」を低電圧とする正論理で考えます。ウでは、共通線が抵抗を介して電源(Vcc)につながっているため、入力がどちらも「1」のときは共通線が高電圧になります。一方、どちらか一方でも「0」になると、ダイオードを通じて共通線が低電圧に引き下げられます。
したがって、共通線の信号は上側2入力のANDです。これと3本目の入力を既存のANDゲートに入力するので、回路全体は3入力ANDになります。
解法ステップ
-
ANDの論理条件を確認します。
3入力ANDの出力が「1」になるのは、3入力がすべて「1」の場合だけです。 -
追加回路が上側2入力をどうまとめるかを見ます。
2入力をANDにまとめる回路では、どちらかが「0」のときに共通線を低くし、両方が「1」のときに共通線を高くする必要があります。 -
抵抗の接続先を確認します。
共通線を通常「1」に保つには、抵抗をVccにつなぐプルアップが必要です。 -
ダイオードの向きを確認します。
入力が「0」のとき、その入力側へ共通線の電流が流れ、共通線を低くできる向きが必要です。Vccへのプルアップと、この向きを満たすのが ウ です。 -
3本目の入力と合わせます。
上側2入力をまとめた信号と3本目の入力が、既存のANDゲートに入るため、全体で3入力ANDになります。
選択肢別の誤答解説
- ア:ダイオードの向きは適切ですが、抵抗が接地されています。共通線を高く保てず、上側2入力がともに「1」の場合にANDの出力として必要な高電圧を得られません。
- イ:抵抗が接地されているうえ、ダイオードの向きもANDに必要な向きと逆です。入力の「0」によって共通線を適切に低くする構成になっていません。
- ウ:抵抗がVccにつながり、ダイオードも、いずれかの入力が「0」のときに共通線を低くできる向きです。上側2入力のANDを作れます。
- エ:抵抗はVccにつながっていますが、ダイオードの向きが逆です。入力が「0」でも共通線を低くできず、上側2入力のANDになりません。
よくある誤解
-
抵抗の接続先だけで判断してしまうこと
プルアップかプルダウンかだけでなく、ダイオードの向きも確認する必要があります。 -
ダイオードの向きを、電流が流れる方向と逆に捉えること
ダイオードは一方向に電流を流します。入力が「0」のときに共通線から入力側へ電流を流せるか、回路図の向きを丁寧に確認します。 -
2入力分の回路だけを見て全体の論理を判断すること
追加回路で上側2入力をANDにしたあと、3本目の入力も既存のANDゲートでANDされます。
補足コラム
ダイオードと抵抗を使って論理演算を行う回路を、ダイオード論理といいます。正論理のAND回路では、プルアップ抵抗で共通線を通常は高く保ち、どれかの入力が低くなった場合にダイオードを通して共通線を低くする構成が基本です。
FAQ
なぜ抵抗をVccにつなぐのですか?
入力がすべて「1」のときに、共通線を高電圧に保つためです。抵抗がないと、入力が「1」のときの共通線の電圧が定まりません。
入力がすべて「1」のときに、共通線を高電圧に保つためです。抵抗がないと、入力が「1」のときの共通線の電圧が定まりません。
上側2入力をまとめる部分は、どの論理演算をしていますか?
どちらかの入力が「0」なら共通線が低くなり、両方が「1」のときだけ高くなるため、AND演算をしています。
どちらかの入力が「0」なら共通線が低くなり、両方が「1」のときだけ高くなるため、AND演算をしています。
ダイオードの向きが逆だと、なぜANDにならないのですか?
入力が「0」のときに共通線から入力側へ電流を流せず、共通線を低くできないためです。プルアップされた共通線が高いままになり、ANDの条件を表せません。
入力が「0」のときに共通線から入力側へ電流を流せず、共通線を低くできないためです。プルアップされた共通線が高いままになり、ANDの条件を表せません。
関連キーワード: ダイオード論理、AND回路、プルアップ抵抗、正論理、TTL

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