ITパスポート 2009年 秋期 問27
問題文
製品やサービスの価値を機能とコストの関係で把握し、体系化された手順によって価値の向上を図る手法はどれか。
選択肢
ア:重要成功要因
イ:バリューエンジニアリング(正解)
ウ:バリューチェーン
エ:付加価値分析
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製品やサービスの価値を機能とコストの関係で把握し、体系化された手順によって価値の向上を図る手法はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
バリューエンジニアリング(Value Engineering:価値工学)は、製品やサービスの「機能(そのものが何をするか)」と「コスト(それにかかる費用)」の関係を明確にし、体系化された手順で価値(価値=機能/コスト)を高める手法です。つまり「同じ機能をより低いコストで実現する」か「より高い機能を同じコストで実現する」ことを目指します。出題文の「機能とコストの関係で把握」「体系化された手順」に完全に合致します。
※バリューエンジニアリングの略称は VE(Value Engineering)です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「機能とコストの関係」「体系化された手順」「価値の向上」。
- 各選択肢の定義を思い出す。
- どれが「機能とコストを明確にして手順で改善する」かを比べる。
- バリューエンジニアリング(VE)がまさにその説明に該当するため選ぶ。
- 他の選択肢は方向性や目的が異なるので除外する。
この流れで短時間に正解にたどり着けます。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 重要成功要因(Critical Success Factor:CSF)
- 定義:組織やプロジェクトが成功するために特に重要な要素や条件を指します。経営や戦略の観点で「何に注力すべきか」を示すもので、機能とコストの分析手法ではありません。
- なぜ不正解か:方向が戦略的・管理的で、問題文の「機能とコストの関係で把握」する具体的な改善手順を示すものではありません。
-
イ: バリューエンジニアリング(正解)
- 上記の通り、機能とコストの関係を分析し、体系的に価値を高める手法です。
-
ウ: バリューチェーン(Value Chain:価値連鎖)
- 定義:マイケル・ポーターが示した概念で、企業が価値を生み出す一連の活動(設計・製造・販売・サービスなど)を分解して分析するものです。プロセス全体のどこに競争優位があるかを見るために使います。
- なぜ不正解か:価値の流れや活動の役割を分析する概念であり、「機能とコストの関係を個別に体系化して改善する」手順を指すものではありません。
-
エ: 付加価値分析
- 定義:工程や活動ごとにどれだけの付加価値があるかを調べる分析です。会計的・業務改善的に使われます。
- なぜ不正解か:業務や工程ごとの「付加価値」を把握する点では近い要素がありますが、問題文が示す「機能(function)とコストの関係を明確にし、体系化された手順で価値改善を行う」ことを特に体系化して定義し、実施する手法としてはバリューエンジニアリングの方が適切です。付加価値分析はより広く、コスト配分や工程効率を見たりする用途が主です。
よくある誤解
-
付加価値分析とバリューエンジニアリングを同じものだと考える
- 似た目的(価値向上)がありますが、VEは「機能分析→創造→評価」という明確な手順を持ち、設計段階からのコスト低減や機能最適化に強みがあります。付加価値分析は工程や会計的な視点が中心です。
-
バリューチェーン=VEだと混同する
- バリューチェーンは企業活動の全体像を分析して競争優位を探るフレームワークです。VEは製品やサービスの個々の機能とコストに深く切り込む改善手法です。目的と粒度が違います。
補足コラム
バリューエンジニアリング(VE)の基本的な進め方(代表的なステップ)
- 情報収集(どんな機能があるか、コストはどれかを把握する)
- 機能分析(ファンクション分析。Function Analysis:何が必要な機能かを言語化)
- 創造的代替案の立案(同じ機能をより安く実現する方法を考える)
- 評価・選択(実行可能性やコスト効果を比較)
- 開発・実施(設計変更や調達方法の見直し)
- 提案・フォロー(効果の確認)
ツール例:FAST(Function Analysis System Technique:機能分析手法)など、機能を整理するための図解手法があります。VEは製品設計の早い段階で行うと効果が出やすいです。
発祥:第二次世界大戦後にアメリカのローレンス・マイルズ(Lawrence Miles)が解決した経験から体系化されました。日本語では「価値工学」と訳されることもあります。
FAQ
Q1. VEはどんな場面で使うべきですか?
A1. 新製品の設計、既存製品のコスト削減、サービスの設計改善などで使います。特に設計段階で適用すると大きな効果が出やすいです。
A1. 新製品の設計、既存製品のコスト削減、サービスの設計改善などで使います。特に設計段階で適用すると大きな効果が出やすいです。
Q2. VEとVA(Value Analysis)の違いは?
A2. 基本的な考え方は同じで「機能とコストを見て価値を高める」ことです。一般にVEは設計段階(engineering)での適用、VAは既存製品や現場改善での適用という使い分けがされることが多いです。
A2. 基本的な考え方は同じで「機能とコストを見て価値を高める」ことです。一般にVEは設計段階(engineering)での適用、VAは既存製品や現場改善での適用という使い分けがされることが多いです。
Q3. 小さな会社でもVEは使えますか?
A3. 使えます。規模に応じて簡略化した手順で行えば、コスト低減や品質維持に役立ちます。複数部署でアイデアを出し合う「チーム活動」が効果的です。
A3. 使えます。規模に応じて簡略化した手順で行えば、コスト低減や品質維持に役立ちます。複数部署でアイデアを出し合う「チーム活動」が効果的です。
関連キーワード: バリューエンジニアリング、価値工学、VE、機能分析、コスト削減、付加価値分析、バリューチェーン、重要成功要因、FAST、価値向上、原価管理

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