ITパスポート 2009年 春期 問56
問題文
IPネットワークにおけるルータに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:IPアドレスとドメイン名を対応付ける。
イ:IPアドレスを利用してパケット転送の経路を選択する。(正解)
ウ:アナログ信号とディジタル信号を相互に変換する。
エ:ほかのコンピュータから要求を受けて、処理の実行やデータの提供を行う。
🔒 解説は解答すると表示されます
IPネットワークにおけるルータに関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢イは「IPアドレスを利用してパケット転送の経路を選択する。」とあります。ルータ(router:経路を選んでデータを転送する機器)は、送信先のIPアドレス(IPは Internet Protocol:インターネットで機器を識別する番号)を見て、どの方向へパケット(データのかたまり)を送るかを判断します。これがルータの本来の役割です。郵便で例えると、宛先住所(IPアドレス)を見て宛先に届くためにどの配送ルートを使うか決める「仕分けセンター」に相当します。
解法ステップ
- 問題文で対象は「ルータ」だと確認する。
- ルータの基本的な機能を思い出す:宛先IPアドレスを基に経路を選ぶ機器。
- 各選択肢と照合する:
- DNSやドメイン名に関する機能か? → それは別の仕組み(DNS)
- 信号のアナログ⇔デジタル変換か? → それはモデム(modem:modulator-demodulator)
- 要求に応じて処理やデータを提供するか? → それはサーバ(server:サービスを提供するコンピュータ)
- ルータに該当する記述を選ぶ → 選択肢イが該当。
選択肢別の誤答解説
- ア: IPアドレスとドメイン名を対応付ける。
- これはDNS(Domain Name System:ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組み)の仕事です。ルータは名前解決を行いません。
- イ: IPアドレスを利用してパケット転送の経路を選択する。
- 正しい。ルータはパケットの宛先IPを見て、どのネットワークへ送るか(経路)を決めます。経路情報はルーティングテーブルに保持されます。
- ウ: アナログ信号とディジタル信号を相互に変換する。
- これはモデム(modem:変調・復調装置)の役割です。電話回線のようなアナログ回線とコンピュータのデジタル信号を変換します。
- エ: ほかのコンピュータから要求を受けて、処理の実行やデータの提供を行う。
- これはサーバ(server:サービスを提供するコンピュータ)の役割です。ルータはデータの中継・経路選択が主な役目です。
よくある誤解
- ルータが「ドメイン名(www.example.com)」を直接扱うと思い込む。
- 実際はルータはIPアドレスを見ます。ドメイン名はDNSでIPに変換してから通信が行われます。
- ルータとモデム(またはルータとサーバ)を混同する。
- モデムは信号の変換、サーバは処理やデータ提供、ルータは経路選択と中継です。役割が違います。
- 「ルータ=Wi‑Fi機器」だけと考える。
- 家庭用のルータはWi‑Fi機能やDHCP(IP配布)を備えることが多いですが、根本は経路選択の機能です。
補足コラム
- ルーティングテーブル:ルータは内部に「どの宛先に対してどの出口(ポート/次のホップ)へ送るか」を記録した表を持っています。これをルーティングテーブルと言います。
- 静的ルーティングと動的ルーティング:経路を手動で設定する方法(静的)と、ルータ同士が経路情報を自動で交換して最適経路を決める方法(動的)があります。
- NAT(Network Address Translation:ネットワークアドレス変換):家庭用ルータが内部のプライベートIPを外部のグローバルIPに変換して通信する機能です。これにより複数の機器が1つの外部IPを共有できます。
FAQ
Q. ルータとスイッチの違いは何ですか?
A. スイッチ(switch)は同じネットワーク内でMACアドレス(機器固有の識別子)を基にフレームを転送する機器です。一方、ルータは異なるネットワーク間でIPアドレスを基にパケットの経路を決めます。簡単に言うと、スイッチは「同じ街の中の配送」、ルータは「都市間の配送」を担当します。
A. スイッチ(switch)は同じネットワーク内でMACアドレス(機器固有の識別子)を基にフレームを転送する機器です。一方、ルータは異なるネットワーク間でIPアドレスを基にパケットの経路を決めます。簡単に言うと、スイッチは「同じ街の中の配送」、ルータは「都市間の配送」を担当します。
Q. 家庭の「ルータ」にはいろいろな機能が付いていますが、基本は何ですか?
A. 基本は経路選択(パケット転送)です。加えて、Wi‑Fiのアクセスポイント、DHCP(IPアドレスを配る機能)、NATなどの機能が一体化されていることが多いです。
A. 基本は経路選択(パケット転送)です。加えて、Wi‑Fiのアクセスポイント、DHCP(IPアドレスを配る機能)、NATなどの機能が一体化されていることが多いです。
Q. ルータはどの層の機器ですか?(OSIモデル)
A. ネットワーク層(Layer 3:IPアドレスを扱う層)で動作します。OSI(Open Systems Interconnection:通信の階層モデル)の用語は難しいですが、要点は「IPアドレスを使って経路を決める装置」ということです。
A. ネットワーク層(Layer 3:IPアドレスを扱う層)で動作します。OSI(Open Systems Interconnection:通信の階層モデル)の用語は難しいですが、要点は「IPアドレスを使って経路を決める装置」ということです。
関連キーワード: ルータ、IPアドレス、パケット、ルーティングテーブル、DNS、モデム、NAT, DHCP, スイッチ

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

