ITパスポート 2009年 春期 問59
問題文
DNSの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:インターネット上で様々な情報検索を行うためのシステムである。
イ:インターネットに接続された機器のホスト名とIPアドレスを対応させるシステムである。(正解)
ウ:オンラインショッピングを安全に行うための個人認証システムである。
エ:メール配信のために個人のメールアドレスを管理するシステムである。
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DNSの説明として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
DNS(Domain Name System:ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み)は、インターネットに接続された機器の「ホスト名」と「IPアドレス(Internet Protocol address:機器の住所のような数字)」を対応させるシステムです。したがって選択肢のうち、ホスト名とIPアドレスの対応を説明している イ が正解です。
簡単な例え:DNSは「電話帳」のようなものです。人の名前(例:www.example.com)を見て、電話番号(IPアドレス)を調べる役割をします。人の名前だけでは電話はかけられないのと同じで、名前(ドメイン名)だけでは通信できないため、IPアドレスに変換する必要があります。
解法ステップ
- 問題文でキーワードを探す:「ホスト名」「IPアドレス」などの語があればDNSに関する説明を探す。
- 各選択肢と照らし合わせる:
- 「ホスト名とIPアドレスを対応させる」という表現がある選択肢を探す。
- その表現が含まれている選択肢がDNSの説明なので、該当する イ を正解と判断する。
- 他の選択肢は別の技術やサービスの説明なので除外する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「インターネット上で様々な情報検索を行うためのシステム」
→ これは検索エンジン(例:Google、Bing)に当たる説明です。検索エンジンはウェブページを探す仕組みで、DNSとは目的が違います。 -
ウ: 「オンラインショッピングを安全に行うための個人認証システム」
→ これは認証(本人確認)や暗号化技術(例:SSL/TLS、PKI:公開鍵基盤)に関する説明です。DNSは名前解決が目的で、個人認証そのものは行いません。 -
エ: 「メール配信のために個人のメールアドレスを管理するシステム」
→ メールアドレスの管理はメールサーバやメールサービス(MTA:Mail Transfer Agent、メールプロバイダ)の仕事です。ただし、DNSはメールをどのサーバに送るかを指し示すMX(Mail Exchanger)レコードを提供しますが、メールアドレスそのものの管理や配信処理をするわけではありません。
よくある誤解
-
「DNSはウェブサイトの中身(ページの内容)を持っている」
→ 誤りです。DNSは名前とIPの対応情報だけを持ちます。実際のウェブページのデータはウェブサーバにあります。 -
「DNSがIPアドレスを割り当てる」
→ これも誤りです。IPアドレスの割り当てはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:動的にIPを割り当てる仕組み)やネットワーク管理者の役割です。DNSはそのIPを名前に結びつけるだけです。 -
「DNSは常に安全」
→ 誤りです。DNSは盗聴や改ざんされると誤誘導されることがあります(例:DNSキャッシュポイズニング)。これに対してDNSSEC(DNS Security Extensions)などの対策があります。
補足コラム
DNSの主なレコード(短く)
- Aレコード:ホスト名 → IPv4アドレスを対応付ける。
- AAAAレコード:ホスト名 → IPv6アドレスを対応付ける。
- CNAME(Canonical Name):別名(エイリアス)を本当の名前に紐づける。
- MX(Mail Exchanger):そのドメインのメールを受け取るサーバを指定する。
- TXT:任意のテキスト情報(SPF設定など)を入れる。
DNSの構造(簡単に)
- ツリー構造で、ルートサーバ → TLD(.com, .jp等) → 権威DNS(そのドメインを管理するサーバ)という流れで問い合わせが行われます。多くの場合は途中のDNSが結果をキャッシュ(保存)して応答を早くします。
実際に調べるコマンド例(端末で試せます)
# ドメインのAレコード(IPv4)を調べる(digコマンド)
dig example.com A
# Windowsならnslookup
nslookup example.com
補足の例え:会社の電話帳管理
- 社内の「部署名と内線番号」を管理する仕組みがDNSです。部署名(ホスト名)で内線番号(IPアドレス)を引き出して電話をかけます。電話帳そのものが通話内容を持っているわけではありません。
FAQ
Q1: DNSが壊れたらウェブサイトにアクセスできませんか?
A1: 多くの場合、名前解決ができないためドメイン名でのアクセスはできません。ただしIPアドレスを直接指定すれば接続できる場合もあります(実務ではあまり使われません)。
A1: 多くの場合、名前解決ができないためドメイン名でのアクセスはできません。ただしIPアドレスを直接指定すれば接続できる場合もあります(実務ではあまり使われません)。
Q2: 自分のパソコンでDNSの設定は変えられますか?
A2: はい、できます。プロバイダや会社のDNSの代わりにGoogle Public DNS(8.8.8.8)やCloudflare(1.1.1.1)などを設定することも可能です。
A2: はい、できます。プロバイダや会社のDNSの代わりにGoogle Public DNS(8.8.8.8)やCloudflare(1.1.1.1)などを設定することも可能です。
Q3: DNSとドメイン名は同じものですか?
A3: 違います。ドメイン名は「www.example.com」のような名前そのもの。DNSはその名前をIPに変換する仕組みです。
A3: 違います。ドメイン名は「www.example.com」のような名前そのもの。DNSはその名前をIPに変換する仕組みです。
Q4: MXレコードがあるからDNSはメール管理をしている?
A4: MXレコードは「このドメインのメールはこのサーバに送ってください」と指示するだけで、メールの保存や配信自体はメールサーバ側で行われます。
A4: MXレコードは「このドメインのメールはこのサーバに送ってください」と指示するだけで、メールの保存や配信自体はメールサーバ側で行われます。
関連キーワード: DNS、ドメイン名、IPアドレス、DNSレコード、Aレコード、MXレコード、キャッシュ、ルートサーバ、DHCP、DNSSEC

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