ITパスポート 2010年 春期 問14
問題文
業務プロセスの分析時に作成するDFDの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:業務で扱う各種のデータと、それらの相互関係を示す。
イ:業務で扱う各種のデータを、集合から要素へと階層的に詳細化して示す。
ウ:業務を構成する処理と、その間で受け渡されるデータの流れを示す。(正解)
エ:業務を構成する処理の内容を、概要から詳細へと階層的に示す。
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DFDの説明として適切なものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
DFD(Data Flow Diagram:データの流れを示す図)は、業務やシステムの中で「どの処理があり、その処理間でどんなデータがどのように流れるか」を視覚的に表す図です。したがって、「業務を構成する処理と、その間で受け渡されるデータの流れを示す」という記述が当てはまります。ここでの正解は ウ です。
ポイントを簡単に言うと:
- DFDは「処理(プロセス)」と「データの流れ(データが移動する矢印)」に注目します。
- 時系列の手順(何をいつ実行するか)や画面のレイアウトは主目的ではありません。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「処理」「データ」「流れ」「階層」「相互関係」など。
- DFDの定義を思い出す:DFD = Data Flow Diagram = 「データの流れを表す図」。
- 各選択肢とDFDの定義を当てはめる:
- 「処理とデータの流れを示す」→ DFDに一致(ウ)。
- それ以外は別の図(ER図や階層図など)に該当する。
- 一致する記述を選ぶ(余計な言葉に惑わされない)。
短時間で正解を見つけるコツ:選択肢に「流れ」「処理」「受け渡し」などの語があればDFDの可能性が高いです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 業務で扱う各種のデータと、それらの相互関係を示す。
→ これは ER図(ER図:Entity-Relationship Diagram:データ(エンティティ)同士の関係を示す図)に該当します。DFDは「関係」ではなく「処理とデータの流れ」を示します。 -
イ: 業務で扱う各種のデータを、集合から要素へと階層的に詳細化して示す。
→ これはデータの階層化や分類表示(例:データ辞書や階層構造図)に近い説明です。DFDは階層的なデータ詳細化を主目的とはしません(DFDは階層化して段階的に詳しく描くことはありますが、主眼はデータの流れです)。 -
ウ: 業務を構成する処理と、その間で受け渡されるデータの流れを示す。
→ これがDFDの本質です。処理(プロセス)、データフロー(矢印)、データストア(保存場所)や外部エンティティ(外部のやり取り相手)などで構成されます。 -
エ: 業務を構成する処理の内容を、概要から詳細へと階層的に示す。
→ これは機能分解図(ファンクションツリー)やプロセスの分解図にあたります。業務の階層的な分解を示すもので、DFDとは目的が異なります。
よくある誤解
-
「DFDは処理の順番(手順)を示す図だ」
- 誤りです。DFDは処理の順序(ワークフローの時系列)ではなく、処理間でどのデータがやり取りされるかに焦点を当てます。処理の順序はフローチャートやシーケンス図が得意です。
-
「DFDはデータの中身や属性まで詳しく書く図だ」
- 部分的に誤りです。DFDはデータの流れの単位(例:注文データ)を扱いますが、属性(注文ID・日付・金額など)の詳細は通常ER図やデータ辞書で記述します。
-
「DFD = 画面遷移図(UIの流れ)」
- 誤りです。画面遷移図はユーザーインターフェースの画面の移り変わりを示す図で、DFDとは目的が違います。
補足コラム
DFDの主な要素(図記号の簡単な説明):
- プロセス(処理): データを変換する作業。「注文受付」「請求作成」など。図では丸や楕円、または四角に番号/名前をつけることが多いです。
- データフロー(データの流れ): 矢印で表し、どの処理からどの処理へどんなデータが移動するかを示します(例:「注文情報」)。
- データストア(データ保存): ファイルやデータベースなどの保存場所。DFD上では開いた長方形などで表現されます。
- 外部エンティティ: システムの外部にある送受信相手(顧客や外部システム)。四角で表されます。
DFDの使われ方の例(簡単なイメージ):
顧客(外部エンティティ) → 注文データ(データフロー) → 注文処理(プロセス) → 受注DB(データストア)
DFDは「業務プロセス分析」や「要件定義」の早い段階で有用です。どのデータがどこで生成・保存・利用されるかをつかむのに役立ちます。
FAQ
Q1: DFDとフローチャートの違いは何ですか?
A1: DFDは「データの流れ」と「処理の関係」を示します。フローチャートは「処理の順序(手順)」を示します。目的が異なるので使い分けます。
A1: DFDは「データの流れ」と「処理の関係」を示します。フローチャートは「処理の順序(手順)」を示します。目的が異なるので使い分けます。
Q2: DFDは階層化できますか?
A2: はい。大きな処理をさらに細かいサブプロセスに分解して複数レベル(コンテキスト図→レベル1→レベル2...)で表現できます。ただし、各レベルでも「データの流れ」が中心です。
A2: はい。大きな処理をさらに細かいサブプロセスに分解して複数レベル(コンテキスト図→レベル1→レベル2...)で表現できます。ただし、各レベルでも「データの流れ」が中心です。
Q3: DFD作成のコツは?
A3: 「どのデータが」「どの処理から」「どの処理へ」移動するかを一つずつ矢印で追って書くことです。外部との入出力とデータストアも忘れずに書きます。
A3: 「どのデータが」「どの処理から」「どの処理へ」移動するかを一つずつ矢印で追って書くことです。外部との入出力とデータストアも忘れずに書きます。
関連キーワード: DFD、データフロー、業務プロセス分析、データストア、プロセス分解、ER図、BPMN

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