ITパスポート 2011年 秋期 問43
問題文
無停電電源装置の利用方法に関する説明のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:携帯電話の予備バッテリとして、携帯電話を長時間使用するために利用する。
イ:コンピュータセンタで長時間の停電が発生した場合に、電力の供給を継続するために利用する。
ウ:コンピュータに対して停電時に電力を一時的に供給したり、瞬間的な電圧低下の影響を防いだりするために利用する。(正解)
エ:電源のない野外でコンピュータを長時間使用するために利用する。
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無停電電源装置の利用方法に関する説明【ITパスポート 解説】
正解の理由
無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply:電力を途切れさせない装置)は、停電や瞬間的な電圧低下(瞬低:しゅんてい)などの間、コンピュータなどに短時間だけ電力を供給して機器の安全な停止や誤動作の防止を行う装置です。したがって「停電時に電力を一時的に供給したり、瞬間的な電圧低下の影響を防いだりするために利用する」というウの説明が最も適切です。
解法ステップ
- 問題のキーワードを探す:「一時的に」「瞬間的」「長時間」など。UPSは「一時的/瞬間的」に強い装置です。
- UPSの基本機能を思い出す:短時間の電力供給と電圧変動の吸収(電源保護)。
- 選択肢と照らし合わせる:長時間の電源確保を示す説明は誤り、携帯電話用の携帯バッテリや野外での長時間使用とも目的が違う。
- 最も目的に合致する選択肢を選ぶ(今回はウ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 携帯電話の予備バッテリとして、携帯電話を長時間使用するために利用する。
→ 誤り。携帯電話用のモバイルバッテリーは小型で持ち運び前提です。UPSは主に机上やサーバ室に据え置く装置で、携帯電話を長時間使うための目的には向きません。 -
イ: コンピュータセンタで長時間の停電が発生した場合に、電力の供給を継続するために利用する。
→ 誤り(部分的に正しい点はある)。UPSは停電時に電力を供給しますが、持続時間は通常数分〜十数分程度で「長時間(数時間)」の供給はできません。大規模なデータセンタでは、UPSで短時間をカバーしつつ、ディーゼル発電機などの長時間給電手段に切り替える運用が一般的です。 -
ウ: コンピュータに対して停電時に電力を一時的に供給したり、瞬間的な電圧低下の影響を防いだりするために利用する。
→ 正解。UPSはまさにこの用途のための装置です。電源の瞬断や電圧変動を吸収し、データ保護や安全なシャットダウンのための猶予時間を与えます。 -
エ: 電源のない野外でコンピュータを長時間使用するために利用する。
→ 誤り。UPSは屋内据え置きが基本で、長時間駆動する容量やポータブル性は通常ありません。野外で長時間使う場合は発電機や専用の大容量バッテリー/ポータブル電源が適切です。
よくある誤解
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「無停電=ずっと電源がある」ではない
- 無停電電源装置は短時間の停電を無視できるようにする装置で、無期限に電力を供給するものではありません。バッテリ容量に限りがあります。
-
「UPSがあれば発電機はいらない」ではない
- UPSは短時間の橋渡し(バッファ)をする装置です。長時間の停電対策には発電機が必要で、UPSは発電機が起動するまでの時間を稼ぐ役割を担います。
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「UPSはすべての電源トラブルを解決する」わけではない
- UPSは瞬断や瞬低、サージ(過電圧)の一部を吸収できますが、設計・性能により対応範囲が異なります。用途に応じた機種選定が重要です。
補足コラム
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UPSの種類(概要)
- スタンバイ型(オフライン):平常時は商用電源を通し、停電時に素早くバッテリに切替える。低コスト。
- ラインインタラクティブ型:電圧変動を自動調整する機能がある。中程度の保護。
- オンライン型(常時インバータ接続):常にインバータ経由で給電するため、ほぼ無瞬断で高品質の電源を供給できる。重要機器向け。
- これらは補償可能な電源障害や応答時間が異なります。用途(サーバ、PC、医療機器など)に合わせて選びます。
-
実務での運用例
- オフィスのサーバ:UPSが数分間電力を維持 → 安全にシャットダウンするか発電機へ切替え。
- デスクのPC:UPSで電圧低下を吸収しデータの破損を防ぐ。長時間作業の代替にはならない。
FAQ
Q1. UPSはどのくらいの時間、電力を供給できますか?
A1. 機種や接続負荷によりますが、一般的には数分〜十数分が多いです。長時間運用が必要なら発電機や大容量の電源が必要です。
A1. 機種や接続負荷によりますが、一般的には数分〜十数分が多いです。長時間運用が必要なら発電機や大容量の電源が必要です。
Q2. 家庭用のPCにUPSは必要ですか?
A2. 停電や瞬低で作業中のデータを守りたい場合は有効です。長時間の利用目的ではなく、主に保護と安全終了のために使います。
A2. 停電や瞬低で作業中のデータを守りたい場合は有効です。長時間の利用目的ではなく、主に保護と安全終了のために使います。
Q3. UPSとサージプロテクタ(雷や過電圧対策)は同じですか?
A3. 別物です。UPSは電力供給と一時的な保護を行い、サージプロテクタは主に過電圧(サージ)を抑える機能に特化しています。機種によっては両方の機能を持つものもあります。
A3. 別物です。UPSは電力供給と一時的な保護を行い、サージプロテクタは主に過電圧(サージ)を抑える機能に特化しています。機種によっては両方の機能を持つものもあります。
関連キーワード: 無停電電源装置(UPS)、バックアップ電源、停電対策、瞬低(瞬間電圧低下)、サージ保護、電源品質、発電機、バッテリバックアップ、UPS 種類、電力冗長化

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