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ITパスポート 2011年 秋期 59


問題文

迷惑メールを受信したときに避けるべき行動はどれか。

選択肢

電子メールの経路情報などから送信元プロバイダが判明したときに、迷惑メールが送られてくることを、そのプロバイダに通報する。
発信者に対して苦情を申し立てるために、迷惑メールに返信する。(正解)
迷惑メールは開かずに削除する。
メールソフトの迷惑メールフィルタを設定し、以後、同一発信者からの電子メールを迷惑メールフォルダに振り分ける。

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迷惑メールを受信したときに避けるべき行動はどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

イ(発信者に対して苦情を申し立てるために、迷惑メールに返信する。)は避けるべき行動です。理由は次の通りです。
  • 返信すると「そのメールアドレスが生きている(有効)」と送信者側に伝わります。悪質な送信者はこれを利用して、さらに多くの迷惑メールを送りつけます(アドレスの有効確認=アドレスの売買や追加攻撃の対象になる)。
  • 迷惑メールには送信元が偽装(なりすまし)されていることが多く、返信しても相手に届かないか、別の無関係な第三者の迷惑になることがあります。
  • 返信メール内のリンクや添付によりマルウェア感染やフィッシング(個人情報詐取)被害につながる恐れがあります。返信により追加の悪意ある動作を誘発する可能性があります。
補足用語説明:
  • プロバイダ(インターネット接続やメールサービスを提供する会社)
  • 経路情報(メールのヘッダと呼ばれる、送信経路などの記録)
  • 迷惑メールフィルタ(スパムフィルタ:迷惑メールを自動で振り分ける機能)

解法ステップ

  1. 問題文で「避けるべき行動」を問いていることを確認する(危険・推奨されない行為を選ぶ)。
  2. 各選択肢が実際に安全かどうかを考える:
    • 行動がリスクを高めるか(個人情報流出、送信元の有効確認、マルウェア誘因など)をチェック。
  3. 最もリスクが高く、かつ明確に避けるべき行動を選ぶ。
  4. 結果:返信することは自分のメールアドレスを露呈し、被害が拡大しやすいため不適当。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 電子メールの経路情報などから送信元プロバイダが判明したときに、迷惑メールが送られてくることを、そのプロバイダに通報する。
    → 良い行動です。経路情報(ヘッダ)でプロバイダが分かるなら、プロバイダの通報フォームや迷惑メール相談窓口に報告するのは推奨されます。返信ではなく、証拠(ヘッダや原文)を添えて通報します。
  • イ: 発信者に対して苦情を申し立てるために、迷惑メールに返信する。
    → 正解(避けるべき)。返信によりアドレスの有効性が確認され、さらに迷惑メールが増えるか、別の被害を招く可能性があります。
  • ウ: 迷惑メールは開かずに削除する。
    → 正しい行動です。まずは開かず削除するのが基本。リンクや添付ファイルを開かないことが重要です。
  • エ: メールソフトの迷惑メールフィルタを設定し、以後、同一発信者からの電子メールを迷惑メールフォルダに振り分ける。
    → 受けてよい対処です。自動振り分けで受信箱を汚さないようにし、継続的な対策になります。ただし、送信元偽装があるため、フィルタだけに頼らず注意は必要です。

よくある誤解

  1. 「返信して注意すれば止まる」は誤り
    • 実際は返信すると『有効なアドレス』として確認され、逆に送信が増えることが多いです。注意だけでは通用しません。
  2. 「送信元がヘッダで分かれば安全にやり取りできる」は誤り
    • ヘッダを偽装する手口も多く、ヘッダ情報だけで安全を判断するのは危険です。本当に困ったらプロバイダや専門窓口に相談します。
  3. 「迷惑メールフィルタがあるから何でも安心」は誤り
    • フィルタは誤検知(一般メールを迷惑メール扱い)や見逃しがあり得ます。重要なメールは別途確認し、怪しいメールは開かないことが基本です。

補足コラム

なぜ返信が特に危険なのか—「バウンス確認」と「トラッキング」の話
  • 悪質な送信者は大量のアドレスにランダムに送り、返信や開封で「反応した」アドレスを収集します。これを「アドレス検証」や「バウンス回収」と呼び、価値のあるアドレスは売買され、さらにターゲットにされます。
  • さらに、迷惑メールの中には「開封(画像の読み込み)」で送信者側に開封通知を返す仕組み(トラッキングピクセル)を含む場合もあります。返信どころか「開くだけ」でも情報を渡す危険があります。
安全な実務例(受け取ったときの優先行動)
  1. 件名や本文に怪しい点がないか確認(差出人の正当性、リンクのドメインなど)。
  2. 添付ファイルやリンクは開かない。
  3. 迷惑メールと思ったら削除し、必要ならスクリーンショットやヘッダを保存してプロバイダへ通報。
  4. 迷惑メールフィルタや受信拒否設定で対策。ただし完璧ではないので注意を継続する。

FAQ

Q1. 返信してしまったらどうすればいいですか?
A1. まずは冷静に、返信内容に個人情報が含まれていないか確認してください。もし個人情報(パスワード、銀行情報等)を送ってしまった場合は、速やかに該当サービスの事業者に連絡し、パスワードの変更やカード停止などの対応を行ってください。また、迷惑メールを受け取った日時や原文を保存しておくと相談時に役立ちます。
Q2. 送信元プロバイダに通報すると効果がありますか?
A2. 効果はあります。プロバイダはポリシー違反のアカウントを調査・停止できるため、通報は有効です。ただし偽装や海外送信者も多いため、万能ではありません。通報は証拠(ヘッダ原文)を添えると良いです。
Q3. 迷惑メールにある「配信停止(unsubscribe)」は押していい?
A3. 正規のサービスからのメールであれば配信停止は安全ですが、迷惑メールの場合はリンク先が偽装されていることがあるため、押さない方が無難です。どうしても停止したい場合は、送信元ドメインが信頼できるかを確認するか、プロバイダやメールソフトのブロック機能を使ってください。


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