ITパスポート 2011年 秋期 問82
問題文
RAID1(ミラーリング)の特徴として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:2台以上のハードディスクに同じデータを書き込むことによって、データの可用性を高める。(正解)
イ:2台以上のハードディスクを連結することによって、その合計容量をもつ仮想的な1台のハードディスクドライブとして使用できる。
ウ:一つのデータを分割し、2台以上のハードディスクに並行して書き込むことによって、書込み動作を高速化する。
エ:分割したデータと誤り訂正のためのパリティ情報を3台以上のハードディスクに分散して書き込むことによって、データの可用性を高め、かつ、書込み動作を高速化す
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RAID1(ミラーリング)の特徴【ITパスポート 解説】
正解の理由
RAID(Redundant Array of Independent Disks:複数の独立したディスクを組み合わせて使う仕組み)のうち、RAID1は「ミラーリング(鏡写し)」と呼ばれます。選択肢アは「2台以上のハードディスクに同じデータを書き込むことで、データの可用性を高める」と述べており、まさにミラーリング(同じ内容を複製して保持する)を説明しています。これにより、1台が故障してももう1台からデータを使えるため可用性(データが利用できる状態)を高めます。
解法ステップ
- 各選択肢のキーワードを探す。たとえば「同じデータを書き込む」「連結する」「分割して並行」「パリティを分散」など。
- キーワードを既知のRAIDの特徴に当てはめる。
- 「同じデータを書き込む」→ ミラーリング(RAID1)
- 「分割して並行」→ ストライピング(RAID0)
- 「パリティを分散」→ RAID5やRAID6(誤り訂正用のパリティ情報を使う)
- 「連結して合計容量を使う」→ JBOD(つなげて1台風にする)やRAID0に近い説明
- 該当するRAIDの説明がその選択肢と一致するか確認する。最も一致するものが正解。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。同じデータを複数台に書き込むミラーリング(RAID1)。冗長性を確保し、1台の故障に耐えられる。
- イ: 誤り。2台以上のディスクを単に連結して合計容量を使うのはJBOD(Just a Bunch Of Disks:単純に繋げる方式)や一部の場合RAID0に近い概念です。しかし問題文では「連結して仮想的1台にする」点だけで、RAID1の説明ではありません。RAID0は容量を合算しますが冗長性がありません。
- ウ: 誤り。データを分割して並行に書き込むことで高速化するのはストライピング(RAID0)です。RAID0は高速ですが、1台でも故障するとデータが失われます(冗長性なし)。
- エ: 誤り。分割したデータとパリティ情報を3台以上に分散するのはRAID5(またはRAID6では二重パリティ)です。RAID5は可用性を高めますが、パリティ計算のため書き込みが必ずしも高速化するとは限りません。選択肢の「書込み動作を高速化する」は誤りです。
よくある誤解
- RAID1は「バックアップ」と同義だと思う:誤り。RAID1はディスク故障に対する冗長化(可用性向上)で、誤ってデータを消したり、ファイルが壊れた場合の保護にはならないため、別途バックアップが必要です。
- ミラーリングで容量が増えると思っている:誤り。RAID1では同じデータが2台に書かれるため、実際に使える容量は物理ディスク合計の半分になります(2台構成の場合)。
- RAID1は必ず書き込みが速くなる:部分的に誤り。読み取りは複数コピーから並列に得られる場合があり速くなることがあるが、書き込みは基本的に全コピーに書くため遅くならないか同等で、特に高速化を目的とする方式ではありません。
補足コラム
- 冗長性と効率のトレードオフ:RAID1はシンプルで信頼性が高い反面、ストレージ効率は低く(2台で実質1台分の容量)コストがかかります。高速化を重視するならRAID0、冗長性と容量効率のバランスを取りたいならRAID5やRAID6、冗長性と速度の両方を求めるならRAID10(RAID1のミラーリングとRAID0のストライピングを組み合わせたもの)などが候補です。
- 故障時の復旧(リビルド):RAID1で1台故障した場合、正常なディスクのデータを新しいディスクにコピーして復旧します(リビルドと呼ぶ)。ただしリビルド中も故障耐性は低下するため、できるだけ早く交換・復旧することが重要です。
- RAIDは“バックアップ代わり”ではない:RAIDはハードウェア障害に備える仕組みです。誤操作やウイルス、災害に備えるには別途バックアップ(複数世代のコピーやオフサイト保管)が必要です。
FAQ
Q1: RAID1に最低何台必要ですか?
A1: 最低2台が必要です。2台でミラーを作るのが一般的です。
A1: 最低2台が必要です。2台でミラーを作るのが一般的です。
Q2: RAID1は読み取り速度が速くなるのですか?
A2: 可能性はあります。読み取り要求を複数のディスクに分散できる実装では読み取り性能が向上します。ただし必ず速くなるわけではありません。
A2: 可能性はあります。読み取り要求を複数のディスクに分散できる実装では読み取り性能が向上します。ただし必ず速くなるわけではありません。
Q3: RAID1とRAID0の違いは何ですか?
A3: RAID1は同じデータを複数にコピーして冗長化する方式(信頼性重視)。RAID0はデータを分割して並列書き込みする方式(速度と容量を重視するが冗長性はない)。
A3: RAID1は同じデータを複数にコピーして冗長化する方式(信頼性重視)。RAID0はデータを分割して並列書き込みする方式(速度と容量を重視するが冗長性はない)。
Q4: RAID1で1台壊れたらデータは完全に安全ですか?
A4: ほとんどの場合は安全ですが、同時に複数台が故障したり、ソフトウェア上の問題や人為的なミス(誤削除)には対応できません。完全な安全を望むならバックアップも必要です。
A4: ほとんどの場合は安全ですが、同時に複数台が故障したり、ソフトウェア上の問題や人為的なミス(誤削除)には対応できません。完全な安全を望むならバックアップも必要です。
関連キーワード: RAID、ミラーリング、冗長化、可用性、ストライピング、パリティ、JBOD、リビルド

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