ITパスポート 2012年 秋期 問32
問題文
図のプロセスでシステム開発を進める場合、システム方式設計に含める作業として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:システムの機能及び処理能力の決定
イ:ソフトウェアの最上位レベルの構造とソフトウェアコンポーネントの決定
ウ:ハードウェアやネットワークの構成の決定(正解)
エ:利用者インタフェースの決定
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システム方式設計に含める作業はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
システム方式設計(system architecture design:システム全体の構成を決める設計作業)は、システムを動かすための「どのハードウェア(計算機やサーバなどの物理的な機器)を使うか」「どのようなネットワーク(機器同士をつなぐ仕組み)にするか」といった構成を決めます。したがって「ハードウェアやネットワークの構成の決定」が最も適切です。
※用語:
- ハードウェア(hardware:物理的な機器)
- ネットワーク(network:機器同士をつなぐ通信の仕組み)
- システム方式設計(system architecture design:システム全体の仕組み・配置を決める設計)
解法ステップ
- 「システム方式設計」が何を決める段階かを確認する。キーワードは「方式=仕組み・構成」。
- 選択肢を「機能/ソフトウェア設計/ハード・ネットワーク/画面設計」に分ける。
- システム全体の物理構成(ハード・ネットワーク)を決める作業が該当するか判断する。
- 最も一致するのが「ウ」であるため、これを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: システムの機能及び処理能力の決定
→ システムの「機能」は要件定義(requirements)や基本設計(basic design)で整理します。処理能力(性能要件)の確認は要求の一部で、方式設計でも考慮はしますが、「決定作業」として主に扱うのは上位の要件整理や性能設計段階です。よってウの方がより直接的に該当します。 -
イ: ソフトウェアの最上位レベルの構造とソフトウェアコンポーネントの決定
→ これはソフトウェア方式設計(software architecture design:ソフトウェアの構造を決める作業)に当たります。システム方式設計が「機器やネットワークなどの全体構成」を扱うのに対し、イはソフトウェア内部の構造に特化しています。 -
ウ: ハードウェアやネットワークの構成の決定
→ 正解。システム方式設計はサーバ(サービスを提供するコンピュータ)配置、ネットワーク構成、冗長化(故障時の代替手段)など、物理的/論理的な全体構成を決めます。 -
エ: 利用者インタフェースの決定
→ 利用者インタフェース(ユーザーインタフェース、UI:ユーザーとシステムのやり取りの画面や操作)は画面設計や詳細設計(detailed design)で扱います。方式設計の主題ではありません。
よくある誤解
-
「処理能力の決定=システム方式設計」と考える誤解
- 実際は処理能力(性能)は要件の一部として上位で決め、具体的な数値やチューニングは方式設計や詳細設計で詰めます。方式設計は「要求された性能を満たすためのハードや構成をどうするか」を決める段階です。
-
「ソフトウェアの構成=システム方式設計」と混同する誤解
- ソフトウェア方式設計とシステム方式設計は別です。前者はソフトウェア内部(モジュール分割など)、後者は全体の実行基盤(サーバ・ネットワーク・ミドルウェア)を扱います。
-
「クラウドを使えばハード設計は不要」という誤解
- クラウド(Cloud:インターネット経由で提供されるコンピュータ資源)を使っても、どのサービス(IaaS/PaaS/SaaS)を使うか、冗長化やリージョン選定など方式設計上の決定は必要です。
補足コラム
近年は物理的なサーバを自社で持つかわりに、クラウド(Cloud)や仮想化(virtualization:一つの物理機器を論理的に分ける技術)を使うことが増えています。これにより「ハードウェア」を決める作業の意味合いが変わり、物理機器の選定からクラウドサービスの種類(IaaS:Infrastructure as a Service、PaaS:Platform as a Service)や構成設計に移っています。しかし本質は同じで、「システムを確実に動かすための環境と仕組みをどうするか」を決める点がシステム方式設計です。
試験対策のコツ:
- 「方式=仕組み・構成」をキーワードに選択肢を見分ける。
- 「機能」「画面」「ソフト内部構造」は別フェーズ(要件定義・詳細設計)で扱う、と覚える。
FAQ
Q1: 処理能力(性能)はどの段階で詳しく決めるのですか?
A1: 性能の要求値(例:1秒以内に応答)は要件定義で決めます。具体的な数値に基づく機器選定や負荷対策はシステム方式設計で検討し、詳細チューニングは実装後のテスト段階で行います。
A1: 性能の要求値(例:1秒以内に応答)は要件定義で決めます。具体的な数値に基づく機器選定や負荷対策はシステム方式設計で検討し、詳細チューニングは実装後のテスト段階で行います。
Q2: セキュリティ対策は方式設計で決めますか?
A2: はい。セキュリティの大枠(どのレベルで防御するか、どの暗号化やアクセス制御を使うか)は方式設計で決め、詳細な設定は後続の設計工程で詰めます。
A2: はい。セキュリティの大枠(どのレベルで防御するか、どの暗号化やアクセス制御を使うか)は方式設計で決め、詳細な設定は後続の設計工程で詰めます。
Q3: 問題文に「図のプロセス」とありますが図がなくても答えは変わりますか?
A3: この種の設問は工程ごとの役割を問う問題です。図が示す標準的な開発工程(要件→方式→詳細→実装)を想定すれば、図がなくてもウが答えとなります。
A3: この種の設問は工程ごとの役割を問う問題です。図が示す標準的な開発工程(要件→方式→詳細→実装)を想定すれば、図がなくてもウが答えとなります。
関連キーワード: システム方式設計、ハードウェア設計、ネットワーク設計、基本設計、ソフトウェア方式設計、利用者インタフェース設計、アーキテクチャ、非機能要件、ミドルウェア、クラウドサービス

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