ITパスポート 2012年 秋期 問55
問題文
複数のハードディスクに同じ内容を書き込み、信頼性を向上させる方法はどれか。
選択肢
ア:ストライピング
イ:フラグメンテーション
ウ:マルチコア
エ:ミラーリング(正解)
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複数のハードディスクに同じ内容を書き込み、信頼性を向上させる方法はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
ミラーリングは、同じデータを複数のハードディスク(HDD:データを磁気で記録する記憶装置、SSD:半導体で記録する記憶装置)に同時に書き込むことで、片方のディスクが故障してももう一方からデータを復元できるようにする方法です。つまり「同じ内容を書き込む」ことで信頼性(データの可用性と耐障害性)を高めます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「複数のハードディスクに同じ内容を書き込み」「信頼性を向上」
- 目的を整理:同じ内容を複数書き込む=データの冗長化(冗長化:故障に備えて同じ情報を複数用意すること)で、信頼性向上が目的。
- 選択肢と照合:ミラーリングは「同じ内容を複数のディスクに書く」方式。よって該当する。
- 結論:エ(ミラーリング)が正解。
身近な例:大事な書類の原本を2部作って別々の金庫に置くイメージです。片方の金庫が壊れても、もう一方で復元できます。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ストライピング
- 定義:ストライピング(英語: striping)は、データを複数のディスクに分割して並列に書き込む技術です。目的は読み書きの高速化です。
- なぜ不正解か:同じ内容を「複製」するのではなく、データを分散して格納するため、単体障害に弱く信頼性向上には直接つながりません(RAID 0に相当)。
-
イ: フラグメンテーション
- 定義:フラグメンテーション(断片化)は、ファイルがディスク上でばらばらに分散して保存される状態のことです。通常は性能低下の原因です。
- なぜ不正解か:これは問題になる現象で、信頼性を上げる方法ではありません。
-
ウ: マルチコア
- 定義:マルチコアは、CPU(中央演算処理装置:コンピュータの計算を行う部品)が複数の処理ユニット(コア)を持つことを指します。並列処理や性能向上に関係します。
- なぜ不正解か:ハードディスクのデータの複製や信頼性とは直接関係がありません。
-
エ: ミラーリング(正解)
- 定義:ミラーリングは、同じデータを複数のディスクに同時に書き込み、片方が故障してももう片方からデータを使えるようにする方法。RAID 1が代表的です。
- 正しい理由は上記の通り。
よくある誤解
- 「ストライピングは信頼性も上がる」
- 誤解の理由:複数のディスクを使う=信頼性向上、と思いがちです。しかしストライピング(RAID 0)は速度向上が目的で、むしろ1台壊れると全体が壊れるので信頼性は下がります。
- 「ミラーリングはバックアップと同じ」
- 誤解の理由:ミラーリングは故障時の即時切り替え(可用性向上)に有効ですが、誤操作やウイルスで消したデータも即座に複製されるため、履歴を遡って復元するバックアップとは役割が異なります。
補足コラム
- RAID(レイド、Redundant Array of Independent Disks:複数の独立ディスクの冗長配列)は、ディスクを組み合わせて性能や信頼性を調整する技術の総称です。代表的なもの:
- RAID 0(ストライピング):速度↑、冗長性×
- RAID 1(ミラーリング):冗長性↑、容量は半分(同じデータを2台で持つため)
- RAID 5/6:パリティ(誤り訂正情報)を用いて冗長性と効率の両立を図る
- ミラーリングの運用面の注意点:ディスクが壊れても業務継続ができる反面、誤って削除したデータやランサムウェアの暗号化もそのまま複製されます。重要データはミラーリング+定期的なバックアップ(世代管理)を組み合わせるのが安全です。
- ミラーリングは同期ミラー(書き込みを両方のディスクで同時に完了させる)と非同期ミラー(主ディスクに書いてから複製)があります。用途に応じて選びます(同期はより安全だが遅くなる可能性)。
FAQ
Q1. ミラーリングがあればバックアップは不要ですか?
A1. いいえ。ミラーリングは障害対策(可用性)には有効ですが、誤操作やデータの破損・暗号化も複製されます。定期的な世代管理付きバックアップを併用してください。
A1. いいえ。ミラーリングは障害対策(可用性)には有効ですが、誤操作やデータの破損・暗号化も複製されます。定期的な世代管理付きバックアップを併用してください。
Q2. ミラーリングをすると容量はどうなる?
A2. 例えば2台でミラーリングすると、合計容量の半分しか使えません(同じデータを2台分保持するため)。
A2. 例えば2台でミラーリングすると、合計容量の半分しか使えません(同じデータを2台分保持するため)。
Q3. ディスクが壊れたらどうなる?
A3. ミラーリング環境では、壊れたディスクを交換して再同期(リビルド)すれば、データを復元できます。運用上は壊れたら速やかに交換することが重要です。
A3. ミラーリング環境では、壊れたディスクを交換して再同期(リビルド)すれば、データを復元できます。運用上は壊れたら速やかに交換することが重要です。
関連キーワード: ミラーリング、RAID、冗長化、ストライピング、HDD、SSD、可用性、バックアップ

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