ITパスポート 2012年 秋期 問57
問題文
デュアルシステムの説明はどれか。
選択肢
ア:通常使用される主系と、故障に備えて待機している従系の二つから構成されるコンピュータシステム
イ:ネットワークで接続されたコンピュータ群が対等な関係である分散処理システム
ウ:ネットワークで接続されたコンピュータ群に明確な上下関係をもたせる分散処理システム
エ:二つのシステムで全く同じ処理を行い、結果をクロスチェックすることによって結果の信頼性を保証するシステム(正解)
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デュアルシステムの説明はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
エは「二つのシステムで全く同じ処理を行い、結果をクロスチェックすることによって結果の信頼性を保証するシステム」です。
デュアルシステム(dual system:同じ処理を行う2つの独立したシステムで結果を照合する仕組み)は、出力の一致・不一致を比較してエラーを検出・排除することを目的とします。これは安全性や信頼性が特に重要な分野(航空、鉄道、医療機器など)で使われます。クロスチェック(結果を相互に照合すること)という表現が選択肢エに明確に含まれているため、エが正解です。
デュアルシステム(dual system:同じ処理を行う2つの独立したシステムで結果を照合する仕組み)は、出力の一致・不一致を比較してエラーを検出・排除することを目的とします。これは安全性や信頼性が特に重要な分野(航空、鉄道、医療機器など)で使われます。クロスチェック(結果を相互に照合すること)という表現が選択肢エに明確に含まれているため、エが正解です。
(用語)
- デュアルシステム:dual system(同じ処理を並列に行い結果を比較する冗長方式)
- クロスチェック:出力を互いに比較して正しさを確認すること
解法ステップ
- 問題文で探すキーワードを確認:「二つ」「全く同じ処理」「クロスチェック」「結果の信頼性」。これらが合致する選択肢を探す。
- 各選択肢の意味を短く確認する(主従待機、分散処理の種類など)。
- 「クロスチェックして結果の信頼性を保証する」という点は、結果の相互照合が必須。これを満たすのはエのみ。
- よってエを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「通常使用される主系と、故障に備えて待機している従系の二つから構成されるコンピュータシステム」
→ これは主系/従系(active-passive、主にホットスタンバイやコールドスタンバイと呼ばれる)です。待機系は通常処理をしておらず、主系が故障したときに切り替える(フェイルオーバー)方式で、クロスチェックして出力を比較する仕組みではありません。したがってデュアルシステムとは異なります。
(用語:フェイルオーバー=failover:故障時に備えて別の装置に処理を引き継ぐこと) - イ: 「ネットワークで接続されたコンピュータ群が対等な関係である分散処理システム」
→ これはピアツーピア(peer-to-peer:対等に働く分散システム)の説明です。個々が対等に処理を分担する点を説明しており、デュアルシステムの「同じ処理を二重に行ってクロスチェックする」説明とは違います。 - ウ: 「ネットワークで接続されたコンピュータ群に明確な上下関係をもたせる分散処理システム」
→ これはクライアント-サーバーやマスター/スレーブ型の分散処理の説明です。上下関係で役割分担するもので、二つのシステムで同じ処理を並列に行って相互検査する「デュアル」ではありません。
よくある誤解
- 「二重化=デュアル」と思い込む
→ 二重化(冗長化)は広い概念で、待機させる方式(アクティブ/スタンバイ)や負荷分散する方式(アクティブ/アクティブ)など複数あります。デュアルは「同じ処理を行って結果を比較する」方式を指すことが多い点を区別しましょう。 - 「分散処理システム=信頼性向上のための二重化」と混同する
→ 分散処理は処理を分担する目的(性能向上やスケーラビリティ)が主で、必ずしも同じ処理のクロスチェックを行うわけではありません。 - 「クロスチェック=単にバックアップのこと」と誤解する
→ クロスチェックは同時に出力を比較して整合性を確認することです。単なるバックアップ(データの複製)は目的が異なります。
補足コラム
- 冗長化(じょうちょうか:redundancy)には主に次のような方式があります。
- アクティブ-スタンバイ(active-passive):主が処理、従が待機。主の障害時に切り替える。可用性重視。
- アクティブ-アクティブ(active-active):複数が同時に処理。負荷分散や可用性向上を図る。必ずしもクロスチェックは行わない。
- デュアル(duplex):二つが同じ処理を並列実行し、結果を比較して誤りを検出する。安全性重視。
- 高信頼システムでは「N-version programming(N版プログラミング)」という手法もあります。これは同じ仕様を複数のチームが別々に実装し、結果を比較することで共通のバグ(共通故障)を避ける考え方です。
- コストと複雑さのトレードオフ:デュアルやN-versionは信頼性は高まりますが、開発・運用コストや判定のための仕組み(不一致時の処理など)が必要になります。
FAQ
Q1: 「エの方式は常に二つの結果が一致しないと使えないのですか?」
A1: 一致しない場合は不整合が発生したと判断します。設計によっては「再試行」「切り替え」「人による確認」などの対処を行います。重要なのは不一致を検出できる点です。
A1: 一致しない場合は不整合が発生したと判断します。設計によっては「再試行」「切り替え」「人による確認」などの対処を行います。重要なのは不一致を検出できる点です。
Q2: 「ア(主従)方式とエ(デュアル)はどちらが安全ですか?」
A2: 目的によります。主従方式は可用性(止まらないこと)を重視します。デュアルは結果の正しさ(安全性)を重視します。安全が最重要な場合はデュアルが選ばれることが多いです。
A2: 目的によります。主従方式は可用性(止まらないこと)を重視します。デュアルは結果の正しさ(安全性)を重視します。安全が最重要な場合はデュアルが選ばれることが多いです。
Q3: 「アクティブ-アクティブはデュアルと同じですか?」
A3: 完全には同じではありません。アクティブ-アクティブは両方が処理を行う点は似ていますが、目的は負荷分散や可用性であり、結果のクロスチェックを目的にすることは必須ではありません。
A3: 完全には同じではありません。アクティブ-アクティブは両方が処理を行う点は似ていますが、目的は負荷分散や可用性であり、結果のクロスチェックを目的にすることは必須ではありません。
関連キーワード: 冗長化、デュプレックス、ホットスタンバイ、フェイルオーバー、アクティブ-アクティブ、ピアツーピア、クライアントサーバー、クロスチェック、N-version programming、フォールトトレランス

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