ITパスポート 2013年 秋期 問10
問題文
サービス指向アーキテクチャ(SOA)における“サービス”を構成する要素として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:顧客からの問合せや要求、クレームに対するコールセンタの処理の単位
イ:顧客の要望に合わせてシステムインテグレータが提供するソリューションの単位
ウ:利用者側から見たビジネスプロセス上で意味をもつ独立した機能の単位(正解)
エ:利用部門からの要求に対する情報システム部門での開発や変更などの単位
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サービス指向アーキテクチャ(SOA)における“サービス”を構成する要素【ITパスポート 解説】
正解の理由
SOA(Service-Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)でいう「サービス」は、業務上の意味を持ち、利用者(業務担当者や他のシステム)から見て独立して使える機能の単位を指します。選択肢の中では、ビジネスプロセス上で意味をもつ独立した機能の単位を示す ウ がこれに該当します。
ポイントは「利用者側から見た」「ビジネスプロセス上で意味をもつ」「独立した機能」の3点です。SOAのサービスは、例えば「注文を受け付ける」「在庫を確認する」「請求書を発行する」といった業務上のまとまりです。これらは他のシステムや業務から呼び出して再利用できるように設計されます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「サービス指向アーキテクチャ(SOA)」「サービスを構成する要素」。
- SOAでの「サービス」の定義を思い出す(業務上の意味を持つ独立した機能で、再利用・組み合わせ可能)。
- 各選択肢と定義を照らし合わせる:
- 利用者視点でビジネスプロセスに沿った機能の単位、という表現が合致するのは ウ。
- 他の選択肢がなぜ合わないかを確認して除外する(以下で詳述)。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「顧客からの問合せや要求、クレームに対するコールセンタの処理の単位」
- 説明: コールセンターの業務プロセスや処理単位は「業務のオペレーション」です。SOAの「サービス」はシステムやソフトウェアで提供される機能を指すため、業務オペレーションそのものを指すアは不適切です。
- イ: 「顧客の要望に合わせてシステムインテグレータが提供するソリューションの単位」
- 説明: システムインテグレータ(SI:System Integrator、システムを設計・構築する会社)が提供する「ソリューション」は、導入・カスタマイズを含む製品やサービス群です。SOAの「サービス」はもっと小さく、再利用可能で独立した機能のことです。したがってイは範囲が広すぎます。
- ウ: 「利用者側から見たビジネスプロセス上で意味をもつ独立した機能の単位」
- 説明: これがSOAのサービス定義に一致します。業務(ビジネス)に沿った機能単位で、他のプロセスやシステムから呼び出して使える形になっている点が鍵です。
- エ: 「利用部門からの要求に対する情報システム部門での開発や変更などの単位」
- 説明: エは開発プロジェクトや作業の単位(タスク)を指します。SOAのサービスは開発作業ではなく、完成した機能の提供単位なので該当しません。
よくある誤解
- 「サービス=コールセンターや顧客対応そのもの」と混同する
- 説明: 業務の実施(人手で行う処理)とITシステムが提供する「サービス(機能)」は別物です。SOAのサービスはシステム機能の単位です。
- 「ソリューションやプロジェクト単位がサービスだ」と考える
- 説明: ソリューション(イ)や開発プロジェクト(エ)は複数のサービスや作業を含むことが多く、サービスの粒度(大きさ)とは違います。
補足コラム
- サービスの性質(覚えておくと便利な4つの特徴)
- 再利用可能:同じ機能をいろいろな業務で使える
- 疎結合(そけつごう):他の部分と強く依存しない(変更に強い)
- 発見可能:何のサービスか分かるインターフェース(外から呼べる仕組み)がある
- ビジネス志向:技術ではなく業務上の意味でまとまっている
- API(Application Programming Interface:アプリケーションが機能を呼び出すための仕組み)は、SOAのサービスを呼び出す窓口として使われます。つまり「サービス」が業務の機能の内容で、APIがその呼び出し方を提供するイメージです。
- マイクロサービスは「サービス」をさらに細かく分けた設計思想で、SOAと考え方は近いですが、実装や運用の細かさが異なります。
FAQ
Q1. SOAのサービスとAPIは同じですか?
A1. 違います。サービスは業務上の機能の単位で、APIはその機能を呼ぶための技術的な窓口です。例えると、サービスが「レストランの料理」で、APIは「注文するためのメニューや注文フォーム」です。
A1. 違います。サービスは業務上の機能の単位で、APIはその機能を呼ぶための技術的な窓口です。例えると、サービスが「レストランの料理」で、APIは「注文するためのメニューや注文フォーム」です。
Q2. 「業務プロセス」と「サービス」はどう違う?
A2. 業務プロセスは人やシステムが連続して行う一連の作業全体(例:受注から出荷まで)。サービスはそのプロセス内で使える独立した機能(例:在庫確認)です。複数のサービスを組み合わせてプロセスを実現します。
A2. 業務プロセスは人やシステムが連続して行う一連の作業全体(例:受注から出荷まで)。サービスはそのプロセス内で使える独立した機能(例:在庫確認)です。複数のサービスを組み合わせてプロセスを実現します。
Q3. ソリューション(イ)の一部がサービスになることはありますか?
A3. はい。ソリューションは複数のサービスやシステムから構成されることが多く、その一部としてSOAの「サービス」が含まれます。ただし問題文の設問としては「サービスを構成する要素」を問うため、ソリューション全体を指すイは不適切です。
A3. はい。ソリューションは複数のサービスやシステムから構成されることが多く、その一部としてSOAの「サービス」が含まれます。ただし問題文の設問としては「サービスを構成する要素」を問うため、ソリューション全体を指すイは不適切です。
関連キーワード: SOA、サービス、ビジネスプロセス、再利用、疎結合、API、マイクロサービス、サービス設計

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