ITパスポート 2013年 秋期 問12
問題文
ある資材を三つの工場A, B, Cに配分して、製品を生産している。資材の配分個数に応じた工場の利益は表のとおりである。合計4個の資材を工場に配分することによって得られる最大の利益は、何百万円か。

選択肢
ア:8
イ:9
ウ:10(正解)
エ:11
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資材4個の配分による最大利益【ITパスポート 解説】
正解の理由
各工場に資材を何個配るかで得られる「追加の利益(限界利益)」を見て、1個ずつ「いま配ると最も利益が増える工場」に順に配っていくと、合計で最大の利益が得られます。表を使って計算すると、最も良い配分は「A工場に3個、C工場に1個、B工場に0個」となり、合計利益は (単位:百万円)です。したがって選択肢の中では ウ が正しい答えです。
解法ステップ
- 表から各工場の「個数ごとの利益」を確認します(単位は百万円)。
- A工場:0→0、1→2、2→5、3→7、4→8
- B工場:0→0、1→1、2→3、3→5、4→7
- C工場:0→0、1→3、2→4、3→6、4→8
- 「1個増やしたときの増分(限界利益)」を求めます。限界利益とは「その工場にさらに1個配ったときに増える利益」です。
- Aの限界利益(順に1個目→4個目): 2、3、2、1
- Bの限界利益: 1、2、2、2
- Cの限界利益: 3、1、2、2
- 資材は合計4個なので、増分が大きい順に「1個ずつ」配っていきます(毎回、次に配ったときの増分が最も大きい工場を選ぶ)。
- 1個目:Cの1個目(増分3) → Cに1個(利益 3)
- 2個目:Aの1個目(増分2) → Aに1個(利益 2)
- 3個目:Aの2個目(増分3) → Aにもう1個(利益 +3 → A合計5)
- 4個目:Aの3個目(増分2) → Aにさらに1個(利益 +2 → A合計7)
- 結果:Aに3個で7、Cに1個で3、Bに0個で0。合計 (百万円)。
(手順どおり配れば最終的に得られる最大利益は10百万円です。)
選択肢別の誤答解説
- ア: 8
8は「全部をAに渡す(Aに4個)」「全部をCに渡す(Cに4個)」など、偏った配分の利益です。どちらも合計8になりますが、より有利な分配が存在するため最大ではありません。 - イ: 9
9は例えば「Aに2個(5)とCに2個(4)を配分」の合計 5+4=9 から来る数値です。確かに良い組合せですが、Aに3個+Cに1個の組合せで10となり、9より小さいため不正解です。 - ウ: 10
Aに3個(7)とCに1個(3)の合計で10となり、これが最大です(ここが正解)。表の限界利益を順に取っていくと導出できます。 - エ: 11
11は表の数値を誤って合算した結果(例:Aに4個の8とCに1個の3を合算するなど)で出やすい誤りです。資材は合計4個なので、合計個数が4を超える配分は許されません。
よくある誤解
- 「平均利益が高い工場に全て配ればよい」→ 間違い。重要なのは「1個追加したときの増え方(限界利益)」です。最初の1個で大きな利益が出る工場にまず配るのが有利な場合があります。
- 「限界利益は順序に関係ない」→ 間違い。各工場は1個目、2個目…と段階があり、次の限界利益は前の配分状況に依存します。だから配る順序(常に現在一番増えるところを選ぶ)が大切です。
- 「小数に分ければもっと良くなるはず」→ 資材は個数で配る整数問題です。分割できない前提なら離散的な配分で考えます。
補足コラム
- 限界利益(marginal profit)という考え方:これは「あと1個配ったときに利益がどれだけ増えるか」を示す値です。日常の例で言えば、セール品を1個多く仕入れたときにその分だけ会社の利益がどれだけ増えるか、という感覚に近いです。
- 今回のように「資源が少数個で分配する」問題は、限界利益を順に比較して配る(貪欲法=グリーディ法)で解けることが多いです。これは手順がシンプルで試験でも使いやすいテクニックです。
- すべての類似問題で貪欲法が常に最適になるわけではありません。問題の性質(限界利益が単調かどうかなど)によっては全パターン列挙や動的計画法が必要になる場合もあります。今回のような小規模の配分問題では貪欲に有効です。
FAQ
Q. なぜ「1個ずつ配る」方法で考えてよいのですか?
A. 各工場の総利益は「その工場に与えた個数分の限界利益の合計」です。合計4個の分配は「4回、どこに1個配るかを決める」ことと同じなので、毎回最も増分が大きいところを選ぶと総和が最大になります。
A. 各工場の総利益は「その工場に与えた個数分の限界利益の合計」です。合計4個の分配は「4回、どこに1個配るかを決める」ことと同じなので、毎回最も増分が大きいところを選ぶと総和が最大になります。
Q. 表を丸ごと試しに合計して比べるべきでは?
A. 工場ごとの“全部まとめた利益”を比較するだけでは不十分です。資材は分割して複数工場に配ることができるため、組合せで合計を比較する必要があります。今回のように限界利益の考え方を使うと手早く最適解が見つかります。
A. 工場ごとの“全部まとめた利益”を比較するだけでは不十分です。資材は分割して複数工場に配ることができるため、組合せで合計を比較する必要があります。今回のように限界利益の考え方を使うと手早く最適解が見つかります。
Q. 小さな問題なら総当たりで全部計算しても良いですか?
A. はい。今回のように全パターンが少ない場合(合計15通り)なら総当たりも実用的です。ただし試験時間や規模が大きくなると効率のよい方法(限界利益や貪欲法)を使った方が速く解けます。
A. はい。今回のように全パターンが少ない場合(合計15通り)なら総当たりも実用的です。ただし試験時間や規模が大きくなると効率のよい方法(限界利益や貪欲法)を使った方が速く解けます。
関連キーワード: 限界利益、資源配分、貪欲法(グリーディ法)、配分問題、整数最適化、組合せ最適化

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