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ITパスポート 2013年 秋期 84


問題文

PLCアダプタの役割として、適切なものはどれか。

選択肢

PCやアナログ電話など、そのままではISDN回線に接続できない通信機器をISDN回線に接続するための信号変換を行う。
Webサイトやファイルサーバなどへ接続するときに、ホスト名とIPアドレスの変換を行う。
アナログ電話回線を使用して高速通信を行うときに、電話で使われていない周波数帯を利用して通信用信号の送受信を行う。
屋内の電力配線を使ってLANを構築するときに、電力と通信用信号の重ね合わせや分離を行う。(正解)

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PLCアダプタの役割【ITパスポート 解説】

正解の理由

PLC(Power Line Communication:電力線通信)は、家やオフィスの「電力配線」を使ってデータを送る技術です。PLCアダプタは、電力(コンセントからの電気)と通信用の信号を「重ね合わせたり分離したり」する装置です。つまり、電源線にデータ信号を載せてLAN(Local Area Network:局所的なネットワーク)を構築できるようにします。したがって選択肢の中では、が正解です。
ポイントを簡単に言うと:
  • PLCアダプタは「データ」と「電気」を同じ配線で共存させるための機器です。
  • 通信信号を電力線に重ねて送信し、受け側で電力とデータを分離します。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワード「PLCアダプタ」「電力配線」「重ね合わせや分離」を見つける。
  2. PLCの意味を思い出す:Power Line Communication=電力線通信であることを確認する。
  3. 選択肢を一つずつ当てはめる:
    • 電力配線を使う記述がある選択肢を探す → それがPLCに一致する。
  4. 残りの選択肢は別の技術(ISDN接続用変換、DNS、電話回線の高速化)なので除外する。
試験対策のコツ:設問に出てくる略語はまず展開(英語+日本語)して頭に入れると、関連付けで正答を見つけやすくなります。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「PCやアナログ電話などをISDN回線に接続するための信号変換」
    → これはISDN(Integrated Services Digital Network:高度な電話回線サービス)用の端末装置(TA:Terminal Adapter)に近い説明で、PLCとは無関係です。ISDNは専用の通信回線であり、電力線通信とは別物です。
  • イ: 「ホスト名とIPアドレスの変換を行う」
    → これはDNS(Domain Name System:ドメイン名とIPアドレスを対応させる仕組み)の役割です。ネットワーク機器のルータやDNSサーバの機能に当てはまり、PLCアダプタの機能ではありません。
  • ウ: 「アナログ電話回線を使用して高速通信を行うときに、電話で使われていない周波数帯を利用する」
    → これはADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:電話回線の未使用周波数を使うブロードバンド技術)や一般的なモデムの説明に近いです。電話回線を使う技術であって、電力線通信ではありません。
  • エ: 「屋内の電力配線を使ってLANを構築するときに、電力と通信用信号の重ね合わせや分離を行う」
    → PLCアダプタそのものの説明です。電力線にデータ信号を重畳(じゅうちょう:重ね合わせ)して送受信し、受け側で電気とデータを分離します。

よくある誤解

  • PLCは「電気を送る装置」と勘違いする
    → PLCアダプタは電気を発生させたり供給したりする機器ではありません。既存の電力線をデータ伝送にも使えるようにする装置です。
  • PLCとモデムを混同する
    → 「電話回線を使うモデム(モジュレータ/デモジュレータ)」と「電力線通信のPLC」は別の技術です。両方とも変調を行う点は似ていますが、使う回線(電話線 vs 電力線)が違います。
  • 電気の配線が同じならどこでも通信できると思う
    → 同じ建物や階であれば届きやすいですが、配電盤や変圧器で信号が減衰・遮断されることがあります。集合住宅などでは隣家まで信号が漏れる場合があり、セキュリティ配慮が必要です。

補足コラム

  • 規格・名称:一般家庭向けではHomePlug(ホームプラグ)やG.hnなどの規格があります。メーカー表記では「Powerline adapter」「PLCアダプタ」と書かれることが多いです。
  • 実用上の速度:規格上は数百Mbps〜上Gbpsをうたうものもありますが、実際は配線状況や家電ノイズで性能が落ちることがあります。
  • 利点と欠点:利点は壁や階のある場所でも安定した有線に近い通信ができる点。欠点は配線の状態に依存し、家電ノイズや建物間での信号漏洩がある点です。
  • セキュリティ対策:多くのPLC製品はAESなどの暗号化機能を持ちます。導入時に暗号化を有効にし、初期パスワードを変更することが推奨されます。

FAQ

Q1:PLCアダプタはWi‑Fiの代わりになりますか?
A1:完全な代替ではありません。PLCは有線に近い安定接続を提供します。Wi‑Fiが届きにくい場所で有効ですが、最後はPLCから無線アクセスポイント(多くのPLCに無線機能付きモデルあり)を使ってWi‑Fiを提供することもできます。
Q2:PLCはコンセントに差すだけで使えますか?
A2:基本は差すだけで使えますが、ルータとの接続や初期設定(暗号化の設定、ペアリングなど)が必要な場合があります。また、電源タップやフィルタを通すと性能が落ちることがあります。
Q3:集合住宅で他の住戸に信号が漏れますか?
A3:配線構成によりますが、同じ変電設備を共有していると信号が漏れる可能性があります。暗号化を有効にするなど対策が必要です。
Q4:PLCとADSLはどこが違いますか?
A4:PLCは電力線を使って家庭内ネットワークを作る技術。ADSLは電話回線を使ってインターネット回線を提供する技術です。用途も回線も異なります。

関連キーワード: PLC、電力線通信、電力配線、LAN、HomePlug、G.hn、ADSL、DNS、ISDN、モデム
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