ITパスポート 2013年 春期 問82
問題文
排他的論理和を表す論理式はどれか。ここで、論理変数AとBに対する排他的論理和の真理値表は次のように表される。また、ANDは論理積、ORは論理和、NOTは否定を表す。

選択肢
ア:(A OR B) AND (A OR (NOT B))
イ:(A OR B) AND ((NOT A) OR (NOT B))(正解)
ウ:((NOT A) OR B) AND (A OR (NOT B))
エ:((NOT A) OR B) AND ((NOT A) OR (NOT B))
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排他的論理和を表す論理式はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
排他的論理和(XOR:exclusive OR、どちらか一方が真のときだけ真)は、論理演算の組み合わせで次のように表せます。
- OR(論理和:どちらかが真なら真)
- AND(論理積:両方とも真のとき真)
- NOT(否定:真を偽に、偽を真に)
排他的論理和の基本定義は
です。これを論理式の恒等変形(デ・モルガンの法則など)で変形すると、
となり、与えられた選択肢の中では イ の式がこれに一致します。したがって イ の式は排他的論理和を表します。
解法ステップ
- 排他的論理和の真理値表を確認(問題文にある通り)。
- A=0,B=0 → 0
- A=0,B=1 → 1
- A=1,B=0 → 1
- A=1,B=1 → 0
- XOR の標準形を思い出す: 「AかBのどちらか一方だけ真」の意味です。
- この式を論理式変形で別の形にする:
- 分配律やデ・モルガンの法則を使うと、上の式は に等しいことが知られています。
- 与えられた選択肢を見て該当するものを選ぶ。上述の形に一致するのが イ です。
(もし代入で確認するなら、A,B の4通りについて イ の式の値を計算すると、真理値表と一致します。)
選択肢別の誤答解説
-
ア:
この式は B が 0 のとき A に依存しやすく、A=B=1 のときも真になります(A=1,B=1 → 真)。しかし排他的論理和では A=B=1 のとき偽なので不適合です。 -
イ:
前述のとおり、これは に等しく、A と B が「どちらか一方だけ真」のときに真になります。排他的論理和に一致します。 -
ウ:
分析するとこれは で、実は同じく XOR に等しいように見えますが注意が必要です。実際にはウも論理的に XOR と等価です(式の並べ替え・分配で互いに変形可能)。ただし問題文の選択肢群で正答とされているのはイであるため、イと同等かを確かめるには変形での確認が必要です。一般的にはウは排他的論理和の別表現になり得ますが、選択肢の意図はイが標準的な簡明形です。 -
エ:
この式は のように整理され、実際には に強く依存します(A=0 のとき常に真になる場合がある)。真理値を確認すると排他的論理和の真理値表と一致しません。
※注意:ウが実際に XOR と等価かどうかは式の厳密な変形で確認できます。問題の採点上はイを正答として扱います。
よくある誤解
- 誤解1:OR と XOR を同じものと考える
OR(論理和)は「どちらかまたは両方」が真なら真です。XOR は「どちらか一方だけ」なので、両方真のときは偽になります。両者は異なります。 - 誤解2:式を見て直感で判断してしまう
論理式は見た目で混同しやすいので、A,B の4通りで代入して真偽を確かめるか、ブール代数で変形して比較する習慣をつけると安全です。 - 誤解3:デ・モルガンや分配律を忘れる
同じ論理演算でも形を変えると見た目が違い、誤答につながります。基本法則を使って変形できるようにしておくとよいです。
補足コラム
- 「排他的論理和(XOR)」の英語は exclusive OR。語源を覚えると分かりやすく、「排他的=排除する=同時に成り立つ場合を除く」という意味です。
- 回路やプログラミングでは XOR はビットを「足し算してキャリーを無視する」働き、つまり 0 と 1 を足して 1、1 と 1 を足して 0(つまり加算の余り)となるので「加算の余り(mod 2)」とも考えられます:。
- 実務での例:データの偶数/奇数チェック(パリティ)やビット操作でよく使われます。
FAQ
Q1. XOR はどんな場面で使うのですか?
A1. ビットの加算の余り(パリティ)判定、2つの条件の「どちらか一方だけ成立」を判定する場合、暗号やハッシュの一部処理などで使われます。
A1. ビットの加算の余り(パリティ)判定、2つの条件の「どちらか一方だけ成立」を判定する場合、暗号やハッシュの一部処理などで使われます。
Q2. 式の同値性はどうやって素早く確かめれば良いですか?
A2. A,B の 4 通りに代入して出力が一致するかを確かめるのが最も確実で簡単です。慣れてきたらデ・モルガンや分配律で変形して同値性を証明します。
A2. A,B の 4 通りに代入して出力が一致するかを確かめるのが最も確実で簡単です。慣れてきたらデ・モルガンや分配律で変形して同値性を証明します。
Q3. OR, AND, NOT の日本語説明をもう一度短く教えてください。
A3. OR(論理和):どちらかが真なら真。AND(論理積):両方とも真のとき真。NOT(否定):真⇄偽を反転。
A3. OR(論理和):どちらかが真なら真。AND(論理積):両方とも真のとき真。NOT(否定):真⇄偽を反転。
関連キーワード: 排他的論理和、XOR、真理値表、ブール代数、デ・モルガンの法則、論理式変形、論理回路、ビット操作

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