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ITパスポート 2014年 春期 84


問題文

システムで利用するハードディスクをRAIDのミラーリング構成にすることによって、高めることができる情報セキュリティの要素はどれか。

選択肢

可用性(正解)
機密性
真正性
責任追跡性

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システムで利用するハードディスクをRAIDのミラーリング構成にすることによって、高めることができる情報セキュリティの要素はどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

RAID(Redundant Array of Independent Disks:複数のハードディスクを組み合わせて冗長性や性能を高める技術)のうち「ミラーリング」は、同じデータを複数のディスクに同時に書き込みます。ミラーリングにより、あるディスクが故障しても別のディスクに同じデータが残るため、システムやデータへのアクセスを継続できます。
この「故障しても使い続けられる」性質は、情報セキュリティの要素のうち「可用性(Availability:必要なときにサービスやデータが利用できること)」を高めます。したがって、が正解です。
(用語メモ)
  • ハードディスク(hard disk drive):データを長期間保存する装置。
  • ミラーリング(mirroring):データを別のディスクに複製して同時保存する方式。
  • 可用性(Availability):サービスやデータが必要なときに使えること。

解法ステップ

  1. 問題文で問う技術を確認:RAIDの「ミラーリング」構成であると読み取る。
  2. ミラーリングの効果を思い出す:ディスク故障時の冗長化(予備)でアクセス継続が可能になる。
  3. セキュリティの要素の定義と照合する:可用性は「利用可能であること」。これが該当する。
  4. 他の選択肢(機密性、真正性、責任追跡性)がミラーリングで直接向上しないことを確認して除外する。
  5. よって、可用性、すなわちを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • 可用性:正しい。ミラーリングはディスク障害時でもデータやサービスが継続して使えるようにするため、可用性を高めます。
  • イ 機密性(Confidentiality:許可された人だけが情報にアクセスできること):誤り。ミラーリングはデータを複製するだけで、誰がアクセスできるかを制御する仕組み(暗号化やアクセス制御)を提供しません。
  • ウ 真正性(Authenticity:データや送信者が正しいことを確認できる性質):誤り。ミラーリングはデータのコピーを作るだけで、データが本当に誰から来たかや改ざんされていないかを保証するものではありません。真正性はデジタル署名や認証で扱います。
  • エ 責任追跡性(Accountability / Auditability:操作の記録などで誰が何をしたか追跡できること):誤り。ミラーリングは記録(ログ)や操作履歴を生成する仕組みではないため、責任追跡性は高まりません。

よくある誤解

  1. 「ミラーリングはバックアップと同じ」は誤解です。ミラーリングは即時の冗長性で故障耐性を高めますが、誤って上書き・削除したデータやランサムウェア被害などからの復旧はできません。バックアップ(別媒体・世代管理)が必要です。
  2. 「複製すれば安全=機密性が高まる」は誤りです。データを増やすと守る範囲が増えるだけで、アクセス制御や暗号化が無ければ他者に見られるリスクは変わりません。
  3. 「RAIDで全ての障害を防げる」は誤りです。RAIDはディスク故障に強くなりますが、コントローラ故障、電源障害、データ破損、人的ミス、災害などには別対策が必要です。

補足コラム

  • RAIDの代表的な方式
    • RAID 0(ストライピング):複数ディスクに分散して書き込み性能を上げますが冗長性はありません。
    • RAID 1(ミラーリング):同じデータを2台以上に複製し、可用性と故障耐性を高めます。
    • RAID 5/6(パリティ):複数台でデータと冗長情報を分散して保存し、コストと冗長性を両立します。
  • 実務上のポイント:サーバ運用ではRAID(ミラーリング等)による可用性向上と、定期的なバックアップ、監視(障害検知)を組み合わせるのが基本です。

FAQ

Q1. RAIDミラーリングはバックアップの代わりになりますか?
A1. いいえ。ミラーリングはディスク故障からの即時の復旧に有効ですが、誤削除やウイルス感染など「データ自体が壊れた/変わった」場合には元に戻せません。バックアップ(世代管理)が必要です。
Q2. ミラーリングは性能にどう影響しますか?
A2. 読み取りは複数ディスクから同時に行えるため速くなることがあります。書き込みは複数ディスクに同時書き込みするため、構成や制御方法によっては若干遅くなることがあります。
Q3. ミラーリングだけで完全な可用性が保証されますか?
A3. いいえ。ミラーリングはディスク単位の可用性を高めますが、サーバ全体やネットワーク、電源、ソフトウェア障害、人的ミスなど他の要因には別の対策が必要です。

関連キーワード: RAID、ミラーリング、可用性、冗長化、バックアップ、ディスク障害、可用性とは、RAID1、可用性向上
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