ITパスポート 2015年 春期 問20
問題文
クラウドコンピューティング環境では、インターネット上にあるアプリケーションやサーバなどの情報資源を、物理的な存在場所を意識することなく利用することが可能である。次のサービスのうち、このクラウドコンピューティング環境で提供されるサービスとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:SaaS(正解)
イ:エスクロー
ウ:システムインテグレーション
エ:ハウジング
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クラウド上で提供されるサービスの選択(ITパスポート 解説)
正解の理由
クラウドコンピューティング(cloud computing:インターネット経由で計算資源やサービスを提供する仕組み)では、利用者がソフトウェアやサーバの「物理的な置き場所」を意識せずに、インターネット経由で機能を使えます。選択肢の中でこれに当てはまるのは、インターネット上で動くソフトウェアをそのままサービスとして提供する ア の SaaS(Software as a Service:サービスとして提供されるソフトウェア)です。
SaaS は利用者がインストールやハードウェア管理を行う必要がなく、ブラウザやアプリでそのまま使えます。たとえば Google Workspace や Microsoft 365 が典型的な SaaS です。これらは「どのサーバで動いているか」を意識せずに、必要な機能をオンデマンドで使えます。だからクラウド環境で提供されるサービスとして最も適切です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを見る:「クラウドコンピューティング環境」「物理的な存在場所を意識することなく利用」。
- 各選択肢の意味を短く確認する。
- 「インターネット経由でソフトウェアをそのまま提供する」ものを選ぶ。
- それが SaaS(ア)であることを確かめる。
この手順で迷わず答えられます。
選択肢別の誤答解説
-
ア SaaS(Software as a Service:サービスとして提供されるソフトウェア)
正解。ソフトウェアをインターネット経由で提供し、利用者は物理的な場所を意識せずにサービスを利用できます(例:メール、グループウェア、会計ソフトのクラウド版)。 -
イ エスクロー(Escrow:第三者に資産・情報を預ける仕組み)
エスクローは取引などで書類や資産を第三者に一時保管する契約手法です。ソフトウェアやサーバを“提供する”クラウドサービスではありません。クラウドとは用途が異なります。 -
ウ システムインテグレーション(SI:System Integration)
SI はシステムの設計・開発・導入を行うサービスです。仕事としてシステムを作る行為やベンダーの業務であり、クラウド上で「そのまま使えるサービス」を指すものではありません。クラウドを使ってシステムを構築することはありますが、選択肢の趣旨とは違います。 -
エ ハウジング(コロケーション:自社のサーバをデータセンターに設置して電源・回線などを借りる形態)
ハウジングは自社で所有するサーバを物理的にデータセンターに置き運用するサービスです。利用者はサーバの物理管理や機器所有を意識します。つまり「物理的場所を意識しない」クラウドの特徴とは逆です。
よくある誤解
-
「クラウド=どれも同じで、ホスティングやハウジングもクラウドだ」と思う。
→ ホスティングやハウジングはサーバを設置・管理する形態で、物理的管理の有無や運用責任が異なります。クラウド(特に SaaS や IaaS)は利用者が物理を意識しない点が特徴です。 -
「SaaS は単にインターネットで使うソフトだから全てクラウドだ」と考える。
→ 実際には提供形態(SaaS/PaaS/IaaS)や管理責任の違いがあります。重要なのは「サービスとして完全に提供され、利用者がインフラを管理しない」点です。 -
「システムインテグレーションはクラウドサービスを提供する事業者だから正解かも」と迷う。
→ SI 業者がクラウド上でシステムを作ることは多いですが、SI 自体は『作る・導入する』業務であり、受験文の「提供されるサービス」とは意味が違います。
補足コラム
クラウドの主なサービスモデル(覚え方:SIP)
- SaaS(Software as a Service:ソフトをサービスで提供)… 使うだけ。例:Google Workspace。
- PaaS(Platform as a Service:アプリ開発用の土台を提供)… 開発者向けに実行環境を提供。例:Heroku。
- IaaS(Infrastructure as a Service:仮想サーバやネットワークを提供)… インフラを貸す。例:Amazon EC2。
ハウジングは「自分のサーバをデータセンターに置く(物理あり)」、ホスティングは「サービス運営者がサーバを用意して運用する(管理の委託)」という違いがあります。クラウドはこれらに比べ、柔軟性(スケーラビリティ)や従量課金が特徴です。
覚え方のヒント:
「SaaS = ソフトがサービスとして上空(クラウド)にある」→ 物理を意識しない。
「SaaS = ソフトがサービスとして上空(クラウド)にある」→ 物理を意識しない。
FAQ
Q1: SaaS は必ずインターネットが必要ですか?
A1: はい。SaaS はインターネット経由でサービスを利用するのが基本です(ただしオフライン機能を持つアプリもあります)。
A1: はい。SaaS はインターネット経由でサービスを利用するのが基本です(ただしオフライン機能を持つアプリもあります)。
Q2: ハウジングとクラウドのどちらが安いですか?
A2: 小規模や変動の多い利用ではクラウド(SaaS/IaaS)がコスト効率が良いことが多いです。長期で固定的に大量のサーバを使う大規模運用ではハウジングが有利になる場合もあります。
A2: 小規模や変動の多い利用ではクラウド(SaaS/IaaS)がコスト効率が良いことが多いです。長期で固定的に大量のサーバを使う大規模運用ではハウジングが有利になる場合もあります。
Q3: エスクローはクラウドと関係ありますか?
A3: 基本的に別の概念です。ただし、ソフトウェアのソースコードをエスクローに預ける(万一ベンダーが提供できなくなった時のため)という使われ方はあります。
A3: 基本的に別の概念です。ただし、ソフトウェアのソースコードをエスクローに預ける(万一ベンダーが提供できなくなった時のため)という使われ方はあります。
関連キーワード: クラウドコンピューティング、SaaS、PaaS、IaaS、ハウジング、ホスティング、エスクロー、システムインテグレーション、スケーラビリティ

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