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ITパスポート 2015年 春期 49


問題文

あるネットワークに属するPCが、別のネットワークに属するサーバにデータを送信するとき、経路情報が必要である。PCが送信相手のサーバに対する特定の経路情報をもっていないときの送信先として、ある機器のIPアドレスを設定しておく。この機器の役割を何と呼ぶか。

選択肢

デフォルトゲートウェイ(正解)
ネットワークインタフェースカード
ハブ
ファイアウォール

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あるネットワークから別ネットワークへ送信するときの送信先を指定する機器の役割【ITパスポート 解説】

正解の理由

問題文で問われている機器は、PCが「送信先のサーバが自分と同じネットワーク(同一の住所の範囲)にない」場合に、まずデータを送る先として設定しておく機器です。これは一般に「デフォルトゲートウェイ」と呼ばれます。したがって選択肢の中では のデフォルトゲートウェイが正解です。
理由の要点を簡単に言うと:
  • コンピュータは同じネットワーク内なら直接送れるが、別ネットワークへは経路(ルート)情報が必要です。
  • 目的地の詳細な経路情報がない場合、PCは「とりあえずここへ送れば先へつないでくれる」機器に送ります。
  • その「とりあえず送る先」がデフォルトゲートウェイ(通常はルーター)です。
※ 用語説明:IPアドレス(Internet Protocolアドレス:ネットワーク上の住所)、ルーター(異なるネットワーク同士をつなぐ機器)

解法ステップ

  1. 問題文で「別のネットワークに属するサーバにデータを送る」とある点を確認する。
  2. 「PCが送信相手のサーバに対する特定の経路情報をもっていないとき」とあるので、PCは”未知の経路”を扱う必要があることを理解する。
  3. 未知の経路を扱うために「デフォルトとして送る先」が必要だと考える(=デフォルトゲートウェイ)。
  4. 選択肢を見て、ネットワークの経路決定に関係する用語が含まれるものを選ぶ。該当するのが
短く言えば:「別ネットワークならまずデフォルトゲートウェイへ送る」が解法の核です。

選択肢別の誤答解説

  • ア: デフォルトゲートウェイ
    正解。PCが宛先の詳細な経路を知らない場合に、あらかじめ設定した「とりあえず送る先(ゲート)」の役割を果たします。一般にルーターやL3スイッチがこの役割を担います。
  • イ: ネットワークインタフェースカード(NIC)
    NIC(Network Interface Card:ネットワーク接続用のハードウェア)はPCをネットワークに接続する「カード」です。役割はデータの送受信そのものであって、経路(どこへ送ればよいか)を決める「別ネットワークへの中継先」を指定する機能ではありません。
  • ウ: ハブ
    ハブはネットワークを物理的に延ばす装置で、受け取った信号を接続された全ポートに単純に流す(中継する)機器です。ネットワークを分割したり、経路を判断したりはできません。別ネットワークへの転送やルーティングはできません。
  • エ: ファイアウォール
    ファイアウォールは通信の許可・拒否を行うセキュリティ機器です。トラフィックを検査して遮断や許可を行いますが、PCの「経路が分からないときに送るデフォルトの中継先」を指定する役割ではありません(ただしルーター機能を兼ねる機器もあり得ますが、用語としては「デフォルトゲートウェイ」が正しい)。

よくある誤解

  1. 「デフォルトゲートウェイ=ファイアウォール」
    機能は別です。ファイアウォールは通信の可否を判断する装置で、デフォルトゲートウェイは経路(ルーティング)の出口です。ただし一部の機器は両方の機能を持つことがあります。用語は厳密に区別して覚えましょう。
  2. 「同じネットワークならゲートウェイを使う必要がある」
    同一ネットワーク(同じサブネット)宛てならPCは直接通信します。ゲートウェイは別ネットワーク向け(または経路不明時)に使います。
  3. 「ハブやスイッチもルーティングできる」
    ハブは単純中継のみ、レイヤ3(ネットワーク層、ルーティングを行う層)を扱うのはルーターやレイヤ3スイッチです。用語の階層(レイヤ)を理解すると混乱が少なくなります。

補足コラム

  • デフォルトゲートウェイは通常、家庭や会社のルーターのIPアドレスが当てられます。PCはIPアドレスとサブネットマスク(ネットワークの範囲)を見て、宛先が同じネットワークか否かを判定します。違えばゲートウェイへ送信、同じなら直接送信です。
  • 実際に自分のPCで確認する方法(例):
    • Windows:
      ipconfig
      
      出力の中の「デフォルトゲートウェイ」を探します。
    • macOS / Linux:
      ip route show
      
      または
      route -n
      
      "default via ..." の行がデフォルトゲートウェイを示します。
  • ルーティングテーブル(経路表)は、どの宛先にどの宛先ネットワークへ送るかを書いた表です。デフォルトルート(0.0.0.0/0)は「それ以外すべて」の経路として設定され、これがデフォルトゲートウェイと紐づきます。

FAQ

Q1: デフォルトゲートウェイは必ずルーターですか?
A1: 実務では多くの場合ルーターが担当しますが、ルーター機能を持つファイアウォールやL3スイッチが代わりを務めることもあります。役割(別ネットワークへの出口)を果たす機器を指すのが「デフォルトゲートウェイ」です。
Q2: デフォルトゲートウェイが正しく設定されていないとどうなる?
A2: 別ネットワークへの通信ができません。例えばインターネットへ接続できない、別拠点のサーバに到達できないといった症状が出ます。
Q3: DNS(名前解決)とデフォルトゲートウェイは関係ありますか?
A3: 直接の役割は別です。DNSはドメイン名をIPアドレスに変える仕組みです。DNS問い合わせが別ネットワークのDNSサーバへ行く場合は、デフォルトゲートウェイ経由で通信されます。つまり経路確保のためにゲートウェイが必要になることがあります。

関連キーワード: デフォルトゲートウェイ、ルーティング、ルーター、IPアドレス、NIC、ファイアウォール、ハブ、経路判定、デフォルトルート、ネットワークトラブルシュート
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