ITパスポート 2017年 春期 問10
問題文
PCのオペレーティングシステムを構成するプログラムを知的財産として保護する法律はどれか。
選択肢
ア:意匠法
イ:回路配置法
ウ:実用新案法
エ:著作権法(正解)
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PCのオペレーティングシステムを構成するプログラムを知的財産として保護する法律はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
PCのオペレーティングシステム(オペレーティングシステム:コンピュータを動かす基本ソフト)は「プログラム(ソースコードやオブジェクトコード、マニュアルなど)」で構成されます。プログラムは文章や図式のように「表現された創作物」にあたるため、日本では著作権法がその保護対象になります。したがって選択肢の中では エ(著作権法)が正解です。
ポイント:
- 著作権法は「思想や感情の表現(Expression)」を保護します。プログラムは具体的なコードという表現なので該当します。
- 保護は創作と同時に自動的に発生します(登録は不要)。著作者の権利として複製権や翻案権などが認められます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「プログラム」「知的財産」「保護」。
- 各選択肢が何を保護する法律かを簡単に思い出す。
- 意匠法:物の「見た目(デザイン)」を保護
- 回路配置法:半導体の「回路配置(レイアウト)」を保護
- 実用新案法:物品の「構造や仕組み(小発明)」を保護
- 著作権法:文芸・学術・芸術などの「表現」を保護
- 「プログラム」はコードという表現物なので「表現」を守る法律である著作権法を選ぶ。
- よって エ(著作権法)が正解。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 意匠法
意匠法は家具や服、家電などの「形状や模様、色彩などのデザイン(見た目)」を保護します。OSの「見た目」であるアイコンや画面デザイン(GUI)の一部は意匠に該当する場合がありますが、プログラムそのもの(コードや動作)は意匠法の対象ではありません。 -
イ: 回路配置法(回路配置に関する保護)
回路配置法は半導体チップ上の配線や回路の具体的な配置(レイアウト)を保護します。ソフトウェアのコードやOSのプログラムは物理的なチップの配置とは別物なので該当しません。 -
ウ: 実用新案法
実用新案法は物品の形状や構造、作用方法など比較的小さな発明(アイデアに基づく工夫)を保護します。アルゴリズムやプログラムの「考え方そのもの」を直接保護する法律ではありません(ただし、プログラムを用いた具体的な装置の発明は実用新案や特許の対象になり得ます)。 -
エ: 著作権法(正解)
プログラムは「表現された創作物」と見なされ、著作権法で保護されます。プログラムの複製・配布・改変は著作権者の権利に関わる行為です。
よくある誤解
-
「ソフトウェアは特許(発明)で保護されるのでは?」
→ 一部正しいが注意点あり。ソフトウェアのうち「新しくて技術的な発明性のある処理・仕組み」は特許(特許法)や実用新案で保護され得ます。しかし、一般にプログラムのコード自体(表現部分)は著作権で保護され、発想そのもの(アイデア)は原則保護されません。つまり「アイデア(考え方)」と「表現(コード)」は扱いが違います。 -
「著作権は登録しないと効力がない」
→ いいえ。著作権は創作と同時に自動的に発生します。登録制度はありますが、保護の成立要件ではありません。 -
「画面の見た目(GUI)は著作権でなく意匠法だけで守られる」
→ GUIはデザイン要素があるため意匠法の対象になることもありますが、画面の構成やコードは著作権で保護されることが多いです。保護の範囲はケースごとに異なります。
補足コラム
-
プログラムの「表現」と「アイデア」の違い(覚え方の例)
レシピで例えると、料理の「味を出す方法(アイデア)」はアイデアであり、具体的な書き方や手順の文章(レシピの文章)が「表現」です。著作権は後者のレシピの文章を守りますが、「こんな味の出し方はどうか」というアイデアそのものは著作権の対象ではありません(別の法律や契約で守る場合もある)。 -
実務的な観点:ソフトウェアを公開・配布する際は「著作権」と「ライセンス(利用許諾)」が重要です。オープンソースソフト(例:Linux)は著作権者が利用条件をライセンスで定め、条件に従って利用・改変が許可されています。
FAQ
Q1. OSの機能そのものも著作権で保護されますか?
A1. 機能(何をするか=アイデアや方法)は著作権の対象ではありません。機能を実現する具体的なコード(表現)は著作権で保護されます。機能が革新的であれば特許の対象になる場合があります。
A1. 機能(何をするか=アイデアや方法)は著作権の対象ではありません。機能を実現する具体的なコード(表現)は著作権で保護されます。機能が革新的であれば特許の対象になる場合があります。
Q2. 他人のプログラムを一部だけコピーして使ってもいいですか?
A2. 基本的には著作権者の許可が必要です。例外的に私的複製(個人的な範囲)など限られた場合のみ許されますが、業務利用や配布は許可が必要です。ライセンス条件を必ず確認してください。
A2. 基本的には著作権者の許可が必要です。例外的に私的複製(個人的な範囲)など限られた場合のみ許されますが、業務利用や配布は許可が必要です。ライセンス条件を必ず確認してください。
Q3. 著作権の保護期間はどれくらいですか?
A3. 一般に著作者の死後70年(日本の場合)ですが、細かい計算や例外があります。長期にわたり保護されます。
A3. 一般に著作者の死後70年(日本の場合)ですが、細かい計算や例外があります。長期にわたり保護されます。
関連キーワード: 著作権、プログラム保護、OS、ソースコード、意匠法、回路配置、実用新案、ライセンス、オープンソース、知的財産権

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