ITパスポート 2017年 春期 問18
問題文
システム開発において作成されるRFPに記載される情報に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:ITベンダが発注側企業に、開発期間の見積りを示す。
イ:ITベンダが発注側企業に、調達条件を示す。
ウ:発注側企業がITベンダに、導入システムの概要を示す。(正解)
エ:発注側企業がITベンダに、開発体制を示す。
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RFPに記載される情報【ITパスポート 解説】
正解の理由
RFPとは RFP(Request for Proposal:提案依頼書)です。発注側企業(システムを依頼する会社)が、外部のITベンダ(ITの製品やサービスを提供する会社・業者)に対して「どんなシステムを求めているか」を示し、提案を募るための文書です。したがって、RFPには導入システムの目的や概要、必要な機能、制約条件など、発注側がベンダに伝えるべき情報が記載されます。
このため、選択肢 ウ(発注側企業がITベンダに、導入システムの概要を示す。)が正解です。RFPの主役は発注側が提示する要求や概要であり、ベンダ側が提出する見積りや開発体制はベンダの「提案書」や「見積書」に含まれます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを押さえる:RFP(提案依頼書)は誰が誰に向けて出すのか?
- RFPの目的を思い出す:解決すべき課題や求めるシステムを提示して、複数のベンダから提案を受けるための文書。
- 各選択肢の「主体(誰が)」と「内容(何を示す)」を比べる。
- 「発注側がベンダに、導入システムの概要を示す」と合致する選択肢を選ぶ。
この流れで考えれば、RFPは発注側が作る文書であることがすぐにわかります。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ITベンダが発注側企業に、開発期間の見積りを示す。
→ ベンダが発注側に見積りを示すのは提案書や見積書です。RFPは発注側が提示する要求なので不適切です。 -
イ: ITベンダが発注側企業に、調達条件を示す。
→ 調達条件(採用する方式、評価基準、契約条件など)は通常、発注側が示します。ベンダが提示するのではありません。 -
ウ: 発注側企業がITベンダに、導入システムの概要を示す。
→ 正解。RFPは発注側がシステムの目的・範囲・要求を示して、ベンダから提案を受けるための文書です。 -
エ: 発注側企業がITベンダに、開発体制を示す。
→ 開発体制(誰が開発を担当するか、ベンダの組織構成など)は通常ベンダ側が提案書で示す項目です。発注側は要件や目的を示しますが、具体的な開発体制まで指定するのは稀です。
よくある誤解
-
RFPと見積書(見積り)を混同する:
→ RFPは「こんなシステムを作りたい」と発注側が示す文書。見積書は「この条件でいくらです」というベンダ側の回答です。役割が逆です。 -
RFPは詳細設計書だと思う:
→ RFPは基本的に高レベルの要求(何を実現したいか)を示すもので、詳細設計や実装手順までは書かれません。詳しい仕様は契約後の工程で詰めます。 -
発注側が全てを決めなければならないと考える:
→ 発注側は目的と必要な要件を示しますが、具体的な技術選定や開発体制はベンダの提案に任せることが多いです。RFPは「求める成果」を示すためのものです。
補足コラム
RFPと似た書類に次のものがあります。違いを押さえておくと迷いにくくなります。
-
RFI(Request for Information:情報提供依頼書)
→ 市場やベンダの能力について情報を集める段階で出す書類。提案や見積りを求める前段階です。 -
RFQ(Request for Quotation:見積依頼書)
→ 価格(見積り)を具体的に求める文書。仕様が確定している場合に用います。
RFPの典型的な記載項目(例)
- 背景・目的(なぜこのシステムが必要か)
- 導入範囲・概要(何を実現するか)
- 要求(機能的要求、非機能的要求)
- スケジュール(提案受付から導入までの大まかな日程)
- 評価基準(提案をどう評価するか)
- 提案に含めてほしい事項(見積りや技術提案の形式など)
短い例(導入概要の抜粋)
- 目的:顧客データの一元管理による営業効率の向上
- 範囲:顧客情報管理、検索、CSV出力、アクセス権管理
- 非機能:月間同時接続数100人想定、稼働率99%以上
FAQ
Q1: RFPが無ければ発注できないですか?
A1: 必須ではありません。小規模な発注では口頭や簡単な仕様書で進めることもあります。ただし複数ベンダから公平に提案を集める場合や、大規模案件ではRFPが役立ちます。
A1: 必須ではありません。小規模な発注では口頭や簡単な仕様書で進めることもあります。ただし複数ベンダから公平に提案を集める場合や、大規模案件ではRFPが役立ちます。
Q2: RFPの中に予算額は書くべきですか?
A2: ケースによります。予算を示すことでベンダの提案が現実的になりますが、交渉の余地を残したい場合はあえて明示しないこともあります。
A2: ケースによります。予算を示すことでベンダの提案が現実的になりますが、交渉の余地を残したい場合はあえて明示しないこともあります。
Q3: RFPで技術方式まで指定して良いですか?
A3: 発注側が明確な理由で技術を指定する場合は可能ですが、一般的には「何を実現するか(要件)」を示し、技術選定はベンダの提案に委ねることが多いです。
A3: 発注側が明確な理由で技術を指定する場合は可能ですが、一般的には「何を実現するか(要件)」を示し、技術選定はベンダの提案に委ねることが多いです。
関連キーワード: RFP、提案依頼書、RFI、RFQ、発注側、ITベンダ、要件定義、見積り、調達条件

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