ITパスポート 2017年 春期 問57
問題文
デュアルコアプロセッサに関する記述として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:1台のPCに2種類のOSを組み込んでおき、PCを起動するときに、どちらのOSからでも起動できるように設定する。
イ:1台のPCに2台のディスプレイを接続して、二つのディスプレイ画面にまたがる広い領域を一つの連続した表示領域にする。
ウ:同じ規格、同じ容量のメモリ2枚を一組にして、それぞれのメモリに同時にアクセスすることで、データ転送の実効速度を向上させる。
エ:一つのLSIパッケージに二つのプロセッサ(処理装置)の集積回路が実装されており、それぞれのプロセッサは同時に別々の命令を実行できる。(正解)
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デュアルコアプロセッサに関する記述として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中で正しいのは エ です。
デュアルコアプロセッサとは、一つのLSI(大規模集積回路、LSI:Large-Scale Integration)パッケージの中に、二つのプロセッサ(プロセッサ=CPU:Central Processing Unit、中央処理装置)の処理ユニット(コア)が搭載されているものを指します。各コアは独立して命令を実行できます。したがって「一つのLSIパッケージに二つのプロセッサがあり、それぞれ別の命令を同時に実行できる」という記述がデュアルコアの本質を正しく表しています。
デュアルコアプロセッサとは、一つのLSI(大規模集積回路、LSI:Large-Scale Integration)パッケージの中に、二つのプロセッサ(プロセッサ=CPU:Central Processing Unit、中央処理装置)の処理ユニット(コア)が搭載されているものを指します。各コアは独立して命令を実行できます。したがって「一つのLSIパッケージに二つのプロセッサがあり、それぞれ別の命令を同時に実行できる」という記述がデュアルコアの本質を正しく表しています。
(簡単な例え)同じキッチン(LSI)に料理人が二人(コアが二つ)いて、それぞれ別の料理(命令)を同時に作れる、というイメージです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「デュアルコア」「プロセッサ」「LSIパッケージ」など。
- 「デュアルコア」の意味を思い出す:一つのチップ(LSI)に複数の処理ユニット(コア)があること。
- 各選択肢とキーワードを照らし合わせる:どの選択肢が「一つのLSIに二つのプロセッサがある」ことを述べているか確認する。
- 同義の技術(デュアルブート、デュアルチャネル、マルチディスプレイ)と混同していないかをチェックする。
- 一致したものがあればそれが正解(本問では エ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 1台のPCに2種類のOSを組み込んでおき、起動時にどちらからでも起動できる設定をいう。
- これは「デュアルブート(dual boot)」と呼ばれる機能で、デュアルコアとは無関係です。OSは切り替えて使うが、同時に二つのOSが並行して命令を実行するわけではありません。
-
イ: 1台のPCに2台のディスプレイを接続して、二つの画面を連続表示にする。
- これは「マルチディスプレイ」や「拡張デスクトップ」の説明です。画面表示に関する機能で、プロセッサ内部のコア数とは関係がありません。
-
ウ: 同じ規格・容量のメモリ2枚を一組にし、それぞれのメモリに同時にアクセスして転送速度を向上させる。
- これは「デュアルチャネル(dual channel)メモリ」の説明に近い記述です。メモリ帯域を広げる技術で、プロセッサ内に複数のコアがあることとは別の技術領域です。したがって誤りです。
-
エ: 一つのLSIパッケージに二つのプロセッサ(処理装置)の集積回路が実装されており、それぞれのプロセッサは同時に別々の命令を実行できる。
- これがデュアルコアプロセッサの正しい定義です。複数の独立したコア(処理単位)が同じチップ上にある点がポイントです。
よくある誤解
-
「デュアル=二つの何でも同じ意味」と考える誤解
- 「デュアル」は「二つ」という意味ですが、何が二つかで意味が変わります。デュアルコアはCPUのコアが二つ、デュアルブートはOSが二つ、デュアルチャネルはメモリの接続方式が二つを示します。混同しやすい点に注意してください。
-
「コアが多ければ必ず速い」と思う誤解
- コア数が多いと並列処理が得意になりますが、ソフトウェアが並列化されていない場合は効果が小さいです。単純にコア数だけで速度が決まるわけではありません。
-
「デュアルコア=2台のCPUを載せている」と捉える誤解
- 物理的に別のCPUソケットに別個のCPUを載せる構成(マルチソケット)とは違い、デュアルコアは一つのチップ(LSI)に二つの核(コア)がある構造です。似て非なるものです。
補足コラム
- マルチコアの歴史的背景:かつてはプロセッサの動作周波数(クロック)を上げることで性能向上を図っていましたが、発熱や消費電力の問題から限界に達しました。そこで複数のコアを1つのチップに入れて並列処理で性能を稼ぐ方法(マルチコア化)が主流になりました。
- 「コア」と「スレッド(thread)」の違い:コアは物理的な処理ユニット、スレッドはプログラムの実行単位です。インテルの「ハイパースレッディング(Hyper-Threading、論理的に複数のスレッドを扱える技術)」のように、1つの物理コアが複数の論理スレッドを同時に扱うこともありますが、物理コアには勝らない場面もあります。
- 実務での目安:並列処理が多い作業(動画エンコード、科学計算、大量データ処理など)はコア数が効果を発揮しやすいです。一方、ブラウジングや文書作成のような日常業務では中核の高クロックやキャッシュ、応答性も重要です。
FAQ
Q1: デュアルコアとデュアルプロセッサは同じですか?
A1: 違います。デュアルコアは一つのチップ内にコアが二つあること。デュアルプロセッサ(マルチソケット)はマザーボードに物理的なCPUを二つ載せる構成を指します。
A1: 違います。デュアルコアは一つのチップ内にコアが二つあること。デュアルプロセッサ(マルチソケット)はマザーボードに物理的なCPUを二つ載せる構成を指します。
Q2: デュアルコアのPCはどんな作業で有利ですか?
A2: 複数の処理を同時に行う作業(複数のアプリを同時に動かす、動画の並列処理、大きな計算など)で有利です。
A2: 複数の処理を同時に行う作業(複数のアプリを同時に動かす、動画の並列処理、大きな計算など)で有利です。
Q3: デュアルチャネル(ウの説明)は悪い選択肢ですか?
A3: 内容としてはメモリの帯域を増やす技術を説明しており正しい技術説明ですが、問題で問われている「デュアルコア」とは別の概念なので誤りになります。
A3: 内容としてはメモリの帯域を増やす技術を説明しており正しい技術説明ですが、問題で問われている「デュアルコア」とは別の概念なので誤りになります。
Q4: コア数だけでCPUの性能を判断してよいですか?
A4: いいえ。コア数に加え、動作周波数、キャッシュ容量、命令セット、ソフトが並列化されているかなども性能に影響します。
A4: いいえ。コア数に加え、動作周波数、キャッシュ容量、命令セット、ソフトが並列化されているかなども性能に影響します。
関連キーワード: デュアルコア, プロセッサ, LSI, マルチコア, デュアルブート, デュアルチャネル, マルチディスプレイ

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