ITパスポート 2018年 秋期 問80
問題文
セルD2とE2に設定した2種類の税率で、商品Aと商品Bの税込み価格を計算する。セルD4に入力する正しい計算式は$B4*(1.0+D$2)であるが、誤って$B4*(1.0+$D$2)と入力した。セルD4に入力した計算式を、セルD5、E4及びE5に複写したとき、セルE5に表示される数値はどれか。

選択肢
ア:525
イ:550
ウ:630(正解)
エ:660
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セル参照(絶対・相対)を誤入力して複写したときの表示値【ITパスポート 解説】
正解の理由
誤って入力された式は
$B4*(1.0+$D$2) です。ここで $B4 は「列Bを固定(列のみ絶対)」、$D$2 は「列Dも行2も固定(完全に絶対)」を意味します。セルD4の式を行・列方向に複写しても、税率を示す参照が $D$2 として固定され続けるため、すべて税率0.05(D2)を使った計算になります。E5の値はB5(600)に0.05を加えた 600×1.05 = です。したがって表示されるのは ウ の 630 です。(補足:本来望ましい式
$B4*(1.0+D$2) なら、列方向に複写したときに列が変化して E 列は E$2 の税率 0.1 を使い、E5 は 660 になったはずです。)解法ステップ
- 元の(誤入力の)式を確認:
$B4*(1.0+$D$2) - 参照の意味を理解する
$B4:列Bを固定、行は相対(行番号は複写先に合わせて変わる)$D$2:列も行も固定(どこに複写しても D2 を参照する)
- D4 から E5 への複写のズレを求める:列:+1、行:+1(D4 → E5)
- 相対部分だけを変換する:
$B4の行番号が +1 で$B5になる。$D$2は変化しない。 - 実際の数値を代入して計算:B5 = 600、D2 = 0.05 → 600 × (1.0 + 0.05) = 630
選択肢別の誤答解説
- ア: 525
これは 500 × 1.05 = 525 の計算結果です。D4 の式を E4 に複写したときに得られる値(500 に D2=0.05 を適用)と同じです。E5 の値ではありません。 - イ: 550
これは 500 × 1.10 = 550 の結果です。B4(500)に E 列の税率 0.1 を掛けた場合の値です。E5 を 550 にするには、行固定や列固定の扱いを間違えて B4 のまま税率を E2 にしたような誤解が必要です(例:$B$4*(1.0+E$2)のような誤り)。 - ウ: 630(正解)
誤って$D$2と完全に固定してしまったため、E5 でも D2(0.05)が使われ、B5=600 の 600×1.05 = 630 になります。 - エ: 660
これは正しい意図の式$B4*(1.0+D$2)(列が相対で行2を固定)を使った場合に E5 が得る値です。すなわち B5=600 に E 列の税率 0.1 を使うと 600×1.1 = 660 となります。元の入力が誤っていなければこの値が出ていたはずです。
よくある誤解
- 「 は列または行のどちらか一方(または両方)を固定するために使います。
$A1は列A固定、A$1は行1固定、$A$1は両方固定です。 - 「複写するとき、列と行は別々に考えなくていい」
→ 列方向と行方向の変化量は独立です。複写先の列・行のずれに応じて、相対参照部分だけが変わります。 - 「絶対参照は常に悪い」
→ 必要な場面(たとえば1か所に税率を置いて全体で参照する)では絶対参照が正解です。問題はどの参照(列固定/行固定/両方固定)が必要かを設計することです。
補足コラム
- セル参照の基本まとめ
- 相対参照(例:A1)…複写先に合わせて列・行が変わる
- 列固定(例:$A1)…列は固定、行は変わる
- 行固定(例:A$1)…列は変わる、行は固定
- 完全固定(例:1)…列・行とも固定
- 今回のような「税率表と価格表」を組み合わせるときは、税率の行だけ行固定($行番号)にして、税率列は相対にするのが一般的です。こうすると列ごとに異なる税率を正しく参照できます。
- 実務Tips:複雑な表では、参照を一度確認するために小さなテスト領域でドラッグして期待通りのセルを参照するかをチェックするとミスを防げます。
FAQ
Q.
A.
$D$2 と D$2 の見分け方は?A.
$D$2 は列Dも行2も固定、D$2(ドルマークなし)は列が相対、行2は固定です。ドルが列名の前にあるか行番号の前にあるかで意味が変わります。Q. 複写(フィル)するときに一部だけ固定したいときの操作は?
A. 参照部分に
A. 参照部分に
$ を手で付けます。Excelやスプレッドシートではセル参照を選んで F4 キー(Windows)で切り替えられることが多いです。Q. 元の式を直すには?
A. D4 に
A. D4 に
=$B4*(1.0+D$2) と入力すれば、列を右へ複写したときに税率の列が変化し、期待通り E5 が 660 になります。関連キーワード: 相対参照、絶対参照、複合参照、セルの複写、Excel、スプレッドシート、参照のロック

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