ITパスポート 2018年 秋期 問88
問題文
コンピュータの内部時計を、基準になる時刻情報をもつサーバとネットワークを介して同期させるときに用いられるプロトコルはどれか。
選択肢
ア:FTP
イ:NTP(正解)
ウ:POP
エ:SMTP
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コンピュータの時刻同期に使われるプロトコルはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢のうち、イのNTPは「NTP(Network Time Protocol:ネットワーク時刻同期プロトコル)」です。NTPは、サーバ(サービスを提供するコンピュータ)にある基準時刻とクライアントの内部時計をネットワーク越しに合わせるために設計された通信規約(プロトコル)です。したがって、時刻同期を行う目的に最も合致します。
他の選択肢は用途が異なります。たとえばFTPはファイル転送、POPやSMTPは電子メールの受信・送信に使うプロトコルです。時刻合わせ専用の仕組みを提供するのはNTPだけです。
解法ステップ
- 問題文でキーワードを探す:「内部時計」「基準になる時刻情報」「同期」「ネットワークを介して」→「時刻同期」が目的であると分かる。
- 各選択肢の役割を確認する(短く思い出す):
- FTP:ファイル転送(File Transfer Protocol)
- NTP:時刻同期(Network Time Protocol)
- POP:メール受信(Post Office Protocol)
- SMTP:メール送信(Simple Mail Transfer Protocol)
- 「時刻同期」に該当するプロトコルを選ぶ → NTP(イ)。
短時間で解くコツは、選択肢の英語名の意味を思い出し、問題の目的と照らし合わせることです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: FTP(File Transfer Protocol:ファイル転送プロトコル)
誤り。FTPはファイルを送受信するためのプロトコルです。サーバと時刻を合わせる機能はありません。 -
イ: NTP(Network Time Protocol:ネットワーク時刻同期プロトコル)
正解。複数の階層(Stratum、下記補足参照)を持つ時刻サーバから正確な時刻を受け取り、クライアントの時計を同期させます。ネットワーク経由での時刻合わせに特化しています。 -
ウ: POP(Post Office Protocol:メール受信用プロトコル)
誤り。メールサーバからクライアントにメールを取り出すためのプロトコルです。時刻同期の機能はありません。 -
エ: SMTP(Simple Mail Transfer Protocol:メール送信用プロトコル)
誤り。メールを送るためのプロトコルです。これも時刻同期には関係しません。
よくある誤解
-
「時刻はOSが自動で合うからプロトコルは不要」
→ OSは内部時計を使いますが、ネットワーク越しに基準時刻と合わせるにはNTPのようなプロトコルが必要です。特にログの時刻、スケジュール処理、証明書の有効期限管理では正確な時刻が重要です。 -
「NTPは難しい設定が必要で試験には出ない」
→ 実務では設定項目はありますが、試験ではNTPの目的(時刻同期)や基本的な概念(時刻精度のための階層構造など)を問うことが多いです。用途を覚えておけば十分対応できます。
補足コラム
-
NTPの仕組み(簡単)
NTPは複数の時刻サーバから時刻を受け取ります。最も上位のサーバはGPSや原子時計などの正確な時刻源と同期しています。NTPは通信遅延を考慮して、クライアントの時計を少しずつ補正します。これにより急激な時刻ズレを避け、安定して同期できます。 -
用語メモ
- Stratum(ストラタム):NTPでの階層レベル。Stratum 0 は原子時計等、Stratum 1 は直接接続されたサーバ、Stratum 2 はStratum 1から同期するサーバ、というように下がるほど間接的になります。
- UTC(Coordinated Universal Time:協定世界時):NTPで基準とされる国際標準時。タイムゾーン(日本ならUTC+9など)とは別に理解します。
-
実務での確認コマンド例(参考、環境により異なる)
- Linux(ntpがある場合):
ntpq -p(接続中のNTPサーバ一覧を表示) - Windows:
w32tm /query /peers
- Linux(ntpがある場合):
FAQ
Q1. SNTPとは何ですか?
A1. SNTP(Simple Network Time Protocol:簡易NTP)はNTPの簡易版です。精度の要件が低い機器や簡単なクライアントで使われます。仕組みは似ていますが、NTPほど複雑なアルゴリズムは使いません。
A1. SNTP(Simple Network Time Protocol:簡易NTP)はNTPの簡易版です。精度の要件が低い機器や簡単なクライアントで使われます。仕組みは似ていますが、NTPほど複雑なアルゴリズムは使いません。
Q2. NTPとタイムゾーンは同じものですか?
A2. 違います。NTPは世界共通の時刻(通常はUTC)を合わせる仕組みです。タイムゾーンはその時刻を地域の時間(例:日本はUTC+9)に変換するルールです。まずNTPで正確なUTCを得て、表示時にタイムゾーンを適用します。
A2. 違います。NTPは世界共通の時刻(通常はUTC)を合わせる仕組みです。タイムゾーンはその時刻を地域の時間(例:日本はUTC+9)に変換するルールです。まずNTPで正確なUTCを得て、表示時にタイムゾーンを適用します。
Q3. なぜ正確な時刻が必要ですか?
A3. ログの整合性、スケジュール実行、認証や暗号での証明書の有効期限確認など、多くのシステムで正確な時刻が重要です。ずれるとトラブルの原因になります。
A3. ログの整合性、スケジュール実行、認証や暗号での証明書の有効期限確認など、多くのシステムで正確な時刻が重要です。ずれるとトラブルの原因になります。
関連キーワード: NTP、ネットワーク時刻同期、SNTP、UTC、Stratum、FTP、POP、SMTP、時刻サーバ、時刻同期トラブルシューティング

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