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ITパスポート 2018年 春期 87


問題文

情報セキュリティ上の脅威であるゼロデイ攻撃の手口を説明したものはどれか。

選択肢

攻撃開始から24時間以内に、攻撃対象のシステムを停止させる。
潜伏期間がないウィルスによって、感染させた直後に発症させる。
ソフトウェアの脆弱性への対策が公開される前に、脆弱性を悪用する。(正解)
話術や盗み聞きなどによって、他人から機密情報を直ちに入手する。

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ゼロデイ攻撃の手口を説明したものはどれか【ITパスポート 解説】

正解の理由

選択肢の中で、「ソフトウェアの脆弱性への対策が公開される前に、脆弱性を悪用する」という説明がゼロデイ攻撃を正しく表しています。ここでいう「ゼロデイ攻撃」は英語で zero-day attack(ゼロデイ攻撃)。ゼロデイ(zero day)は「発見から経過日数がゼロ日」という意味で、脆弱性(ぜいじゃくせい:ソフトやシステムの弱点)に対する対策や修正プログラム(パッチ:ソフトウェアの修正プログラム)が公開される前に、その脆弱性を使って攻撃することを指します。つまり、開発元が対応できる前に攻撃者が先手を取る点が特徴です。以上の点から、正しい選択肢は です。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す
    • 「ゼロデイ攻撃」「脅威」「手口」などを確認します。
  2. 用語の意味を思い出す(または定義で判断する)
    • ゼロデイ=対策が出る前、発見直後の期間を指すことを思い出します。
  3. 選択肢を時間軸で評価する
    • 「公開される前」「直後」「即時」などの時間表現に注目します。
  4. 他の攻撃手法(ソーシャルエンジニアリング、マルウェアの性質等)と区別する
    • 用語が指す特徴(例:社会的手法か脆弱性悪用か)で消去していきます。
短いコツ:ゼロデイは「対策がない(まだ出ていない)状態で脆弱性を突く攻撃」と覚えると問題を見抜きやすいです。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 攻撃開始から24時間以内に、攻撃対象のシステムを停止させる。
    • これは「時間(24時間)」を限定した説明です。ゼロデイ攻撃は時間の長さ(24時間など)を指すものではなく、対策が公開されていない時点での脆弱性悪用が本質です。したがって不適切です。
  • イ: 潜伏期間がないウィルスによって、感染させた直後に発症させる。
    • これはウィルス(マルウェア:悪意あるソフトウェア)の挙動(潜伏期間の有無)について述べています。ゼロデイ攻撃は「どのようなマルウェアか」ではなく「脆弱性が公表・修正される前に悪用する」点が重要なので、イはズレています。
  • : ソフトウェアの脆弱性への対策が公開される前に、脆弱性を悪用する。
    • 正解です。対策(パッチ)が出る前に脆弱性を突く点がゼロデイ攻撃の定義です。
  • エ: 話術や盗み聞きなどによって、他人から機密情報を直ちに入手する。
    • これはソーシャルエンジニアリング(人をだまして情報を引き出す手法)や盗聴など人的手法の説明です。ゼロデイ攻撃は主にソフトウェアの脆弱性を突く技術的攻撃なので、エは別カテゴリの攻撃です。

よくある誤解

  1. 「ゼロデイ=すぐに被害が出る」
    • 誤解です。ゼロデイは「対策が無い状態で攻撃されること」を指します。被害が即発生するかどうかは攻撃手法や条件によります。
  2. 「ゼロデイはマルウェアの種類を示す言葉」
    • 誤りです。ゼロデイは「攻撃のタイミング/状況(対策前)」の概念で、マルウェアの性質(ウィルス、ワーム等)とは別です。
  3. 「パッチが出れば完全に安全」
    • 完全ではありません。パッチ適用が遅れたり、適用方法に問題があったりすると依然として危険です。また、攻撃者がパッチ公開前に情報を得て悪用している場合、既に被害が発生していることもあります。

補足コラム

  • ゼロデイの語源とイメージ
    • 「zero day」は「発見からの経過日数が0日」つまり「公表されてすぐの脆弱性」です。攻撃者はその“無防備な瞬間”を狙います。
  • CVE(Common Vulnerabilities and Exposures:共通脆弱性識別子)について
    • 脆弱性を一意に識別する番号です。脆弱性が公表されるとCVE番号が割り当てられることが多く、それまでは“ゼロデイ”と呼ばれるケースがあります。
  • 対策の考え方(簡単な実務向け)
    • ソフトウェアの自動更新を有効にする(セキュリティパッチ:脆弱性を修正するプログラムを早く適用する)。
    • 多層防御(Defense-in-Depth):ウイルス対策、侵入検知、ネットワークの分離など複数の防御を組み合わせる。
    • 権限管理の徹底:不要な権限を与えない。万が一の被害を小さくする。
    • ベンダーやセキュリティ情報の監視:脆弱性情報や緊急パッチ情報を速やかに把握する。

FAQ

Q1: ゼロデイ攻撃は完全に防げますか?
A1: 完全に防ぐのは難しいですが、リスクを下げることは可能です。自動更新の有効化、多層防御、最小権限、ログ監視などを組み合わせると被害を抑えられます。
Q2: ゼロデイ脆弱性と既知の脆弱性の違いは何ですか?
A2: ゼロデイ脆弱性は対策が公開される前(発見直後)に悪用されるもの。既知の脆弱性は公表されて対策(パッチ)が出ているか、少なくとも情報があるものです。
Q3: 個人のPCやスマホもゼロデイで狙われますか?
A3: はい。広く使われるOSやアプリは標的になりやすいです。日常的に使う端末も更新を怠らないことが重要です。

関連キーワード: ゼロデイ攻撃、脆弱性、パッチ、セキュリティパッチ、CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)、脅威、脆弱性管理、ソーシャルエンジニアリング、マルウェア、防御層(Defense-in-Depth)
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