戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

ITパスポート 2019年 秋期 30


問題文

デザイン思考の例として、最も適切なものはどれか。

選択肢

Webページのレイアウトなどを定義したスタイルシートを使用し、ホームページをデザインする。
アプローチの中心は常に製品やサービスの利用者であり、利用者の本質的なニーズに基づき、製品やサービスをデザインする。(正解)
業務の迅速化や効率化を図ることを目的に、業務プロセスを抜本的に再デザインする。
データと手続を備えたオブジェクトの集まりとして捉え、情報システム全体をデザインする。

🔒 解説は解答すると表示されます

デザイン思考の例として、最も適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】

正解の理由

選択肢の中で、利用者(ユーザー)を出発点にして本質的なニーズを探り、それに基づいて製品やサービスを作る考え方を示しているのは です。
ここでいう「デザイン思考(design thinking)」とは、利用者に強く共感(エンパシー:相手の立場や気持ちを理解すること)して問題の本質を発見し、アイデア出し・試作(プロトタイピング:試作品を作って実験すること)・検証を繰り返して解決策を作る方法です。したがって「利用者の本質的なニーズに基づき、製品やサービスをデザインする」という の説明が最も合致します。

解法ステップ

  1. 各選択肢のキーワードを見つける。
    • ア:スタイルシート、Webページのレイアウト → Web制作の技術的手法
    • イ:利用者の本質的なニーズ、中心は利用者 → 利用者中心のアプローチ
    • ウ:業務の迅速化・効率化、業務プロセスの抜本的再設計 → 業務改善の手法
    • エ:オブジェクト、情報システム全体をデザイン → システム設計の考え方
  2. 「デザイン思考」の定義と照らし合わせる(利用者中心・共感・反復的な試作と検証)。
  3. 定義に最も合う選択肢を選ぶ → が一致。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Webページのレイアウトなどを定義したスタイルシートを使用し、ホームページをデザインする。
    • 「スタイルシート(CSS:Cascading Style Sheets、Webページの見た目を指定するルール)」の説明が当てはまります。これは具体的な制作技術であり、デザイン思考(問題発見〜共感〜試作のプロセス)そのものではありません。
  • イ: アプローチの中心は常に製品やサービスの利用者であり、利用者の本質的なニーズに基づき、製品やサービスをデザインする。
    • デザイン思考の基本理念そのものです。利用者理解(共感)を起点に、アイデア出し・プロトタイピング・テストを繰り返す点が合致します。
  • ウ: 業務の迅速化や効率化を図ることを目的に、業務プロセスを抜本的に再デザインする。
    • これは BPR(Business Process Reengineering:業務プロセスを根本的に見直して効率化を図る手法)の説明です。目的が効率化に限定されており、利用者の感情や隠れたニーズに深く踏み込む点がデザイン思考と異なります。
  • エ: データと手続を備えたオブジェクトの集まりとして捉え、情報システム全体をデザインする。
    • ここでの「オブジェクト(プログラムやシステムで、データとそれを扱う手続きが一体になった単位)」は、ソフトウェア設計(オブジェクト指向設計など)の観点です。技術的なシステム設計であり、デザイン思考のユーザー中心のプロセス説明とは違います。

よくある誤解

  1. 「デザイン思考は見た目のデザインだけ」
    • 見た目(ビジュアル)は一部に過ぎません。利用者理解→問題定義→発想→試作→検証というプロセス全体を指します。
  2. 「単にユーザビリティ(使いやすさ)改善と同じ」
    • ユーザビリティ改善(使いやすさ向上)は一要素です。デザイン思考は、ユーザーの感情や潜在的なニーズを発見して新しい価値を作るところまで含みます。
  3. 「業務効率化(BPR)と同じだ」
    • 両者は重なる点もありますが、BPRは効率化・コスト削減が主目的、デザイン思考は利用者の問題解決と価値創造が主目的です。

補足コラム

デザイン思考の典型的なプロセス(簡潔版)
  1. 共感(Empathize): 利用者を観察し、感じていることを理解する。
  2. 問題定義(Define): 本当に解くべき課題を言葉にする。
  3. 発想(Ideate): 多くのアイデアを出す。ブレインストーミングなど。
  4. 試作(Prototype): 早く簡単な試作品を作り、実験する。
  5. テスト(Test): 利用者に試してもらい、改善を繰り返す。
よく使う手法・道具
  • ペルソナ(Persona:代表的な利用者像を具体化したもの)
  • ユーザージャーニー(利用者がサービスを使う流れを図にする)
  • ペーパープロトタイプや簡易モック(低コストで早く試す)
起源メモ:デザイン思考はIDEO(デザインコンサルティング会社)やスタンフォード大学d.schoolなどで広められました。企業の新商品開発やサービス改善、行政サービスの設計など幅広く使われています。
短い例:病院の待ち時間に関する課題
  • 共感:患者の不安を観察する → 単に待ち時間短縮ではなく「情報不足・不安」が本質と判明。
  • 発想:順番の見える化、リラックスできる待合い設計、案内アプリなどを考える。
  • 試作・検証:簡単な案内サインやアプリの試作を患者に試してもらい改善。

FAQ

Q1. デザイン思考はどんな場面で役立ちますか?
A1. 新しい製品やサービスを作る場面、利用者の満足度を上げたい場面、業務や仕組みを利用者視点で改善したい場面で有効です。
Q2. 小さな会社や個人でもできる?
A2. はい。高価なツールは不要で、観察・インタビュー・簡易プロトタイプを繰り返す姿勢があれば始められます。
Q3. デザイン思考を学ぶとITの仕事にどう役立つ?
A3. 要件定義やUX設計、新機能の企画で利用者ニーズを正しく捉えられるようになります。技術だけでなく価値提供の視点が身につきます。

関連キーワード: デザイン思考、ユーザー中心設計、共感(エンパシー)、ペルソナ、プロトタイピング、ユーザージャーニー、BPR、UX、IDEO
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

ITパスポート
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について