ITパスポート 2019年 秋期 問65
問題文
NATは、職場や家庭のLANをインターネットへ接続するときによく利用され、[ a ]と[ b ]を相互に変換する。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
NATが相互に変換するもの【ITパスポート 解説】
正解の理由
NATは「Network Address Translation(ネットワークアドレス変換)」の略で、家庭や職場のLAN(ネットワーク)内で使うIPアドレスと、インターネット上で使われるIPアドレスを相互に変換する技術です。つまり、内部で使う「プライベートIPアドレス(LAN内で使われるIPアドレス)」と、外部で使う「グローバルIPアドレス(インターネット上で一意に割り当てられるIPアドレス)」を対応付けます。選択肢の中では、イの「プライベート IP アドレス ⇔ グローバル IP アドレス」がこれに該当します。
補足:
- IPアドレスは「端末を識別する番号」です(IPは Internet Protocol の略)。
- NATはルータ(家庭や会社で使う外部接続機能を持つ機器)が行う処理です。
解法ステップ
- 問題文で主語(NAT)を確認。NATが何をする技術かを思い出す。
- NATの定義を短く思い出す:「内部のIP」と「外部のIP」を変換する。
- 各選択肢を見て、IP以外(MACアドレス、ホスト名)が含まれるものを除外する。
- 残った「プライベートIP ⇔ グローバルIP」の選択肢を正解とする。
短い覚え方:NAT = 内(プライベートIP)↔外(グローバルIP)
選択肢別の誤答解説
-
ア(プライベート IP アドレス ⇔ MAC アドレス)
誤り。MACアドレスはネットワーク機器固有の「物理的」な識別子(例:NICの番号)で、IPレベルの変換を行うNATの対象ではありません。MACはLAN内でのフレーム転送に使われます。 -
イ(プライベート IP アドレス ⇔ グローバル IP アドレス)
正しい。NATはLAN内のプライベートIPと、プロバイダから割り当てられたグローバルIP(外向きのIP)を対応付けて変換します。家庭のルータが代表的な例です。 -
ウ(ホスト名 ⇔ MAC アドレス)
誤り。ホスト名は人が読める名前(例:pc01.example.com)で、名前解決はDNS(Domain Name System:ドメイン名をIPに変換する仕組み)が担当します。NATは名前(ホスト名)を扱いません。 -
エ(ホスト名 ⇔ グローバル IP アドレス)
誤り。ホスト名とグローバルIPの対応付けもDNSの役割です。NATはIPアドレス自体の変換であり、ホスト名は直接扱いません。
よくある誤解
-
NATはMACアドレスを変えると思い込む
→ 実際はMACアドレスはレイヤ2(データリンク層)で使われる識別子で、NAT(レイヤ3のIP変換)は直接関係しません。ルータを越えるとMACアドレスは変わることはありますが、それは別の仕組みです。 -
NATはホスト名(パソコン名)を扱う
→ ホスト名の変換や管理はDNSの仕事です。NATはIPアドレスの数値を変換します。 -
NATがあると完全に安全だと思う(誤った安心感)
→ NATは内側のIPを隠すため多少の保護効果はありますが、ファイアウォールや認証といった本格的なセキュリティとは別物です。
補足コラム
-
NATの具体例(家庭のルータ)
家庭内のスマホやパソコンは 192.168.0.x のようなプライベートIPを使います(一例)。プロバイダからルータに1つだけ割り当てられたグローバルIP(例:203.0.113.5)を通じてインターネット接続します。NATは内部の複数端末の通信を1つ(または少数)のグローバルIPでやりくりします。 -
多対一のNAT(PAT)について
PAT(Port Address Translation、ポートアドレス変換)は、複数のプライベートIPを1つのグローバルIPで扱う際、通信ごとにポート番号(通信窓口の番号)を対応付けて区別します。これにより多数の端末が1個のグローバルIPで同時に通信可能になります。 -
NATとIPv6
IPv6(新しいIP規格)はアドレス空間が非常に大きく、理論的にはNATが不要になります。将来的にはNATの利用形態が変わる可能性がありますが、現状ではIPv4アドレス枯渇のためNATが広く使われています。
簡単な変換イメージ(概念):
内部: 192.168.0.2:12345 → NAT → 外部: 203.0.113.5:40001
(左はプライベートIPとポート、右はグローバルIPと割り当てられたポート)
(左はプライベートIPとポート、右はグローバルIPと割り当てられたポート)
FAQ
Q1: NATは誰が行うのですか?
A1: 通常はルータ(家庭用ルータや企業のゲートウェイ)が行います。ルータはLANとインターネットの境界に置かれます。
A1: 通常はルータ(家庭用ルータや企業のゲートウェイ)が行います。ルータはLANとインターネットの境界に置かれます。
Q2: NATがあると外部から自分のPCに直接アクセスできないのですか?
A2: その通り。同一グローバルIPの背後に複数の端末がいる場合、外部から特定端末へ直接接続するには「ポートフォワーディング(ポート開放)」などの設定が必要です。
A2: その通り。同一グローバルIPの背後に複数の端末がいる場合、外部から特定端末へ直接接続するには「ポートフォワーディング(ポート開放)」などの設定が必要です。
Q3: MACアドレスはどこで使われますか?
A3: MACアドレスは同じLAN内でパソコンやルータを識別するために使われます。ルータを越えると別のMACアドレスに置き換わるため、インターネット越しの通信ではMACは見えません。
A3: MACアドレスは同じLAN内でパソコンやルータを識別するために使われます。ルータを越えると別のMACアドレスに置き換わるため、インターネット越しの通信ではMACは見えません。
Q4: NATがあるとIPアドレスを節約できるのはなぜですか?
A4: プライベートIPをLAN内部で再利用し、インターネットへの出口で必要な数だけグローバルIPを使うためです。多数の端末が少数のグローバルIPで通信できます。
A4: プライベートIPをLAN内部で再利用し、インターネットへの出口で必要な数だけグローバルIPを使うためです。多数の端末が少数のグローバルIPで通信できます。
関連キーワード: NAT、プライベートIPアドレス、グローバルIPアドレス、ポートアドレス変換(PAT)、ルータ、DNS、MACアドレス、IPv4、ポートフォワーディング、ネットワークアドレス変換

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