ITパスポート 2020年 秋期 問50
問題文
プロジェクトメンバ間のコミュニケーションのルールを明確にするための施策として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:作成すべき成果物を定義する。
イ:実際に使った費用を把握し、計画とのずれがあれば対策を講じる。
ウ:スケジュールを作成し、進捗管理を行う。
エ:プロジェクト情報の作成や配布の方法を明確にする。(正解)
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プロジェクトメンバ間のコミュニケーションのルールを明確にするための施策【ITパスポート 解説】
正解の理由
プロジェクト内の「誰が・いつ・どのように情報をやり取りするか」を取り決めることが、コミュニケーションルールの本質です。選択肢の中でこれを直接扱っているのは、プロジェクト情報の作成や配布の方法を明確にするものです。したがって、エが適切です。
ここでのポイントは「情報の作り方(何を・どの形式で)」「配り方(誰に・どの頻度で・どの手段で)」を決めることです。これを決めて文書化しておくと、誤解や情報の抜け落ちを防げます。
(補足用語)
- 成果物(せいかぶつ):プロジェクトで作る具体的な出力物。英語では deliverable(デリバラブル)。
- 進捗管理(しんちょくかんり):計画に対する進み具合を把握・調整すること。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「コミュニケーションのルールを明確にする」。
- 各選択肢が何を扱っているかを短く整理する。
- ア:成果物(何を作るか)を定義 → スコープ管理や要件定義。
- イ:費用管理(実費把握と差異対応) → コスト管理。
- ウ:スケジュール作成と進捗管理 → 進行管理。
- エ:情報の作成や配布方法を明確に → コミュニケーション管理に直結。
- 「コミュニケーション」を直接扱う選択肢を選ぶ → エ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 作成すべき成果物を定義する。
- 理由:確かに重要ですが、これは「何を作るか」を決める作業です。誰にどの情報をどう渡すかというコミュニケーションの手順そのものではありません。
- イ: 実際に使った費用を把握し、計画とのずれがあれば対策を講じる。
- 理由:費用(コスト)管理に関する施策です。情報の伝え方のルールそのものを定めるものではありません。
- ウ: スケジュールを作成し、進捗管理を行う。
- 理由:進行管理に関する施策で、会議や報告の予定は含むかもしれませんが、情報の作成様式や配布方法のルールを明確にするとは限りません。
よくある誤解
- 「会議の回数や進捗報告を決めればコミュニケーションルールができる」
- 会議の頻度や進捗報告は一部ですが、誰が何の形式で報告するか(メール、議事録、フォーマット)や受け手の範囲を決める必要があります。形式が統一されていないと情報が伝わっても意味が薄れます。
- 「口頭で共有すれば十分」
- 口頭は早いですが、記録が残らず誤解や抜けが生じやすいです。重要事項は文書化して配布するルールが必要です。
- 「情報は多ければ良い」
- 必要な情報を必要な人に適切なタイミングで届けることが重要で、過剰な情報は混乱を招きます。
補足コラム
コミュニケーションルールを文書化したものを「コミュニケーション計画」と呼びます。一般的に含める項目は次の通りです。
- 目的:どの情報を誰に伝えるか
- 受け手(ステークホルダー):例)プロジェクトメンバ、発注者、管理職
- 頻度:毎週、毎日、随時など
- 形式:メール、会議、議事録、チャット、Wikiなど
- 責任者:誰が作成して誰が配布するか
- 配布方法と保管場所:メール配信、共有ドライブ、プロジェクト管理ツールなど
- エスカレーション(問題が起きた時の連絡順)
便利な補助ツールとして「RACI(レイシー)」があります。RACIは英語の頭文字で、役割を次の4つに分けます。
- Responsible(実行責任者): 作業を実際に行う人
- Accountable(最終責任者): 最終的な責任を持つ人
- Consulted(相談先): 意見を求める相手
- Informed(通知先): 結果を知らせる相手
小さな実例(簡略)
- 週次報告:作成者=担当者A(Responsible)、提出先=プロジェクトマネージャ(Accountable)、配布先=全メンバ(Informed)、レビュー=リード(Consulted)。配布はメールと共有フォルダ。
FAQ
Q1. チャットでのやり取りだけにしてもいいですか?
A1. 小さな確認なら良いですが、意思決定や重要な変更は記録を残すルール(議事録やメールでの通知)を設けましょう。検索や後からの確認に役立ちます。
A1. 小さな確認なら良いですが、意思決定や重要な変更は記録を残すルール(議事録やメールでの通知)を設けましょう。検索や後からの確認に役立ちます。
Q2. コミュニケーション計画はどの時点で作るべきですか?
A2. プロジェクト開始時に基本方針を作り、状況に応じて更新します。初期に決めておくと混乱が少なくなります。
A2. プロジェクト開始時に基本方針を作り、状況に応じて更新します。初期に決めておくと混乱が少なくなります。
Q3. ルールが多すぎると現場が嫌がります。どうすれば?
A3. 必要最小限のルールから始め、運用を見て簡素化・改善するのが現実的です。現場の声を反映させると定着しやすいです。
A3. 必要最小限のルールから始め、運用を見て簡素化・改善するのが現実的です。現場の声を反映させると定着しやすいです。
関連キーワード: プロジェクト管理、コミュニケーション計画、情報配布、RACI、議事録、進捗報告、成果物管理

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