ITパスポート 2022年 問19
問題文
製造販売業A社は、バランススコアカードの考え方を用いて戦略テーマを設定した。業務プロセス(内部ビジネスプロセス)の視点に基づく戦略テーマとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:売上高の拡大
イ:顧客ロイヤルティの拡大
ウ:従業員の技術力強化
エ:部品の共有化比率の向上(正解)
🔒 解説は解答すると表示されます
バランススコアカードの業務プロセス視点の戦略テーマ【ITパスポート 解説】
正解の理由
バランススコアカード(Balance Scorecard:企業の業績を複数の視点で管理・評価する手法)は、通常「財務(お金)」「顧客(顧客満足)」「業務プロセス(内部ビジネスプロセス)」「学習と成長(人材・組織力)」の4つの視点で目標を設定します。
「業務プロセス(内部ビジネスプロセス)」の視点は、製造や物流、設計などの業務のやり方を効率化・標準化し、品質やコスト、リードタイムを改善することを目的にします。したがって、部品を共通化して設計や生産を効率化する「部品の共有化比率の向上」は、まさに業務プロセスの改善を狙う目標です。よって選択肢の中ではエが最も適切です。
「業務プロセス(内部ビジネスプロセス)」の視点は、製造や物流、設計などの業務のやり方を効率化・標準化し、品質やコスト、リードタイムを改善することを目的にします。したがって、部品を共通化して設計や生産を効率化する「部品の共有化比率の向上」は、まさに業務プロセスの改善を狙う目標です。よって選択肢の中ではエが最も適切です。
(補足)KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)で考えると、部品共有比率は業務プロセス視点の代表的なKPIになります。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認する:「業務プロセス(内部ビジネスプロセス)」が対象であることを確認。
- 各選択肢を「どの視点の目標か」で分類する。
- 財務(売上や利益)か?
- 顧客(顧客満足、リピート)か?
- 業務プロセス(効率化・標準化・品質向上)か?
- 学習と成長(人材育成、技術力)か?
- 「業務プロセス」に合うものを選ぶ:効率化や標準化に直結するものを選ぶと正解になる。今回では部品共有が該当するためエを選ぶ。
試験でのコツ:設問に「業務プロセス」「内部プロセス」「業務改善」「品質・効率」などの語があると、内部プロセス視点を疑う。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 売上高の拡大
→ これは財務(Financial)の視点です。売上や利益は最終的な成果を表す指標で、業務プロセス視点の直接の目標ではありません。 -
イ: 顧客ロイヤルティの拡大
→ これは顧客(Customer)の視点です。顧客満足やリピート率、ブランド忠誠などが該当します。 -
ウ: 従業員の技術力強化
→ これは学習と成長(Learning and Growth)の視点です。人材育成や組織能力の向上に関する目標です。内部プロセスは「やり方」を変える視点で、人材能力は別の視点に分類します。 -
エ: 部品の共有化比率の向上
→ これは業務プロセス(内部ビジネスプロセス)に直結します。共通部品化は設計・調達・生産の効率化、在庫削減、品質安定につながるため、最も適切な選択肢です。
よくある誤解
-
「人を育てる=業務プロセスの改善」と混同する
→ 従業員のスキル向上は重要ですが、バランススコアカードでは「学習と成長」の視点に入ります。業務プロセス視点は手順や仕組みの改善です。 -
「売上や顧客満足の向上」も業務プロセスの視点だと思い込む
→ 売上や顧客ロイヤルティは結果です。業務プロセス視点はそれらの結果につなげるための内部手段(効率化・標準化)に焦点を当てます。 -
「部品共有=コスト削減だけ」と見て軽視する
→ 部品共有はコスト削減だけでなく、設計工数削減、品質安定、調達の簡素化など業務プロセス全体の改善につながります。視点の合致を正しく判断しましょう。
補足コラム
-
業務プロセス視点の具体的KPI例
- 生産リードタイム(製造にかかる時間)の短縮
- 歩留まり(良品率)の向上
- 部品共有化比率の向上
- 在庫回転率の改善
これらは内部の仕組みを変えることで、最終的に財務や顧客の成果(売上増・顧客満足向上)につながります。
-
なぜ視点を分けるのか?
バランススコアカードは、一つの指標だけ見ると偏るため、複数視点でバランスよく目標設定するために使います。業務プロセスの改善は重要ですが、それだけでは企業全体の良し悪しは測れません。 -
実務的な例(製造業A社)
部品を共通化すると、発注点や設計変更がシンプルになり、調達コストが下がり、工程が短くなります。これが業務プロセス視点の改善で、最終的に利益(財務)や顧客満足につながります。
FAQ
Q1. 業務プロセスと学習と成長は重なることはありますか?
A1. はい。例えば新人の作業標準化(教育)を進めると、業務のばらつきが減りプロセスが改善されます。視点は分けて考えますが、施策は相互に影響します。
A1. はい。例えば新人の作業標準化(教育)を進めると、業務のばらつきが減りプロセスが改善されます。視点は分けて考えますが、施策は相互に影響します。
Q2. 問題で「効率化」とあれば必ず業務プロセス視点ですか?
A2. 多くの場合そうですが、文脈を確認してください。顧客対応の効率化が顧客満足に関係する場合は顧客視点に近づくこともあります。キーワードだけでなく目的(何を改善して最終的にどうしたいか)を読むのがコツです。
A2. 多くの場合そうですが、文脈を確認してください。顧客対応の効率化が顧客満足に関係する場合は顧客視点に近づくこともあります。キーワードだけでなく目的(何を改善して最終的にどうしたいか)を読むのがコツです。
Q3. 試験で早く見分ける方法は?
A3. まず設問の視点名(財務・顧客・業務プロセス・学習と成長)を確認し、選択肢が「結果(売上・満足)」か「手段(効率化・標準化・教育)」かで分類すると速く判定できます。
A3. まず設問の視点名(財務・顧客・業務プロセス・学習と成長)を確認し、選択肢が「結果(売上・満足)」か「手段(効率化・標準化・教育)」かで分類すると速く判定できます。
関連キーワード: バランススコアカード、BSC、業務プロセス、内部ビジネスプロセス、業務改善、標準化、部品共有、KPI、効率化、歩留まり、リードタイム、学習と成長, 財務指標, 顧客視点

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

