ITパスポート 2022年 問89
問題文
電子メールを作成するときに指定する送信メッセージに用いられるテキスト形式とHTML形式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:受信した電子メールを開いたときに、本文に記述されたスクリプトが実行される可能性があるのは、HTML形式ではなく、テキスト形式である。
イ:電子メールにファイルを添付できるのは、テキスト形式ではなく、HTML形式である。
ウ:電子メールの本文の任意の文字列にハイパリンクを設定できるのは、テキスト形式ではなく、HTML形式である。(正解)
エ:電子メールの本文の文字に色や大きさなどの書式を設定できるのは、HTML形式ではなく、テキスト形式である。
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電子メールのテキスト形式とHTML形式に関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
電子メールには「テキスト形式(text/plain)」と「HTML形式(HTML:HyperText Markup Language:ハイパーテキストを記述する言語)」があります。HTML形式ではタグ(例:aタグ)を使って本文の任意の文字列を別のページへ飛ばすハイパーリンク(リンク)にできます。一方、テキスト形式は単純な文字のみで、任意の文字列にリンクを埋め込む手段がありません。したがって、任意の文字列にハイパリンクを設定できるのは ウ の記述どおり「テキスト形式ではなく、HTML形式である」ため正しいです。
ポイントを簡潔に:
- HTML形式:本文内で「ここをクリック」など任意の語をリンクにできる(例:ここをクリック)。
- テキスト形式:URL(例:https://...)をそのまま書くことはできるが、任意の語をリンクにすることはできない(メールソフトが自動リンクすることはあるが、メール自体にリンク情報があるわけではない)。
解法ステップ
- 「テキスト形式」と「HTML形式」が何をできるかを思い出す。初出語は簡単に定義する(上記参照)。
- 各選択肢がその能力と合っているか照らし合わせる。
- リンクや書式やスクリプト、添付はどちらで可能かを判定する。
- 矛盾のあるものを除外して、正しい記述を選ぶ。
- リンクや文字の書式(色・大きさ)はHTMLの特徴。これを基準に選ぶと ウ が正解と分かる。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「受信した電子メールを開いたときに、本文に記述されたスクリプトが実行される可能性があるのは、HTML形式ではなく、テキスト形式である。」
- 誤り。スクリプト(多くはJavaScript:Webページ上で動くプログラム)はHTML内に書かれることがあるため、実行される可能性があるのはHTML形式の方です。ただし多くのメールソフトはセキュリティのためメール内のスクリプトを無効化します。テキスト形式にはスクリプトを埋め込めません。
-
イ: 「電子メールにファイルを添付できるのは、テキスト形式ではなく、HTML形式である。」
- 誤り。添付ファイルはメールのフォーマット(text/plain や text/html)とは別の仕組みであるMIME(Multipurpose Internet Mail Extensions:メールに画像やファイルを付けるための拡張規格)で扱います。つまりテキスト形式でもHTML形式でも添付は可能です。
-
ウ: 「電子メールの本文の任意の文字列にハイパリンクを設定できるのは、テキスト形式ではなく、HTML形式である。」
- 正しい。HTMLではaタグなどを使って任意の表示文字列を別のURLにリンクできます。テキスト形式は単なる文字列で、表示文字列とリンク先を分けて埋め込むことはできません(メールソフトが自動でURLをリンクにする場合はあっても、メール自体にリンク構造があるわけではない)。
-
エ: 「電子メールの本文の文字に色や大きさなどの書式を設定できるのは、HTML形式ではなく、テキスト形式である。」
- 誤り。文字の色や大きさといった装飾はHTML(あるいはリッチテキスト)の機能であり、テキスト形式はそのような書式情報を持ちません。
よくある誤解
- 「テキストメールでも ‘ここをクリック’ のように見た目でリンクを作れる」
- 誤解です。見た目だけでリンクにすることはできません。テキスト中にURLを書けば多くのメールソフトが自動でリンクに変換する場合がありますが、それはソフト側の処理であって、メールの中にリンク情報を埋めたわけではありません。
- 「添付ファイルはHTMLメールでしか使えない」
- 誤解です。添付はMIMEという仕組みで行うため、テキスト・HTMLのどちらでも可能です。
- 「HTMLメールは必ず危険である」
- 一般論としてHTMLメールは外部画像の読み込みやリンク、スクリプト(ただし通常は無効)といったためリスクが高くなり得ます。とはいえ多くは安全に表示されるようメールソフト側で制限やブロックが働きます。
補足コラム
- MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions:メールに画像やファイルを付けるための拡張規格)
- メールは「1つの本文だけ」の仕組みではありません。MIMEを使うと、テキスト版とHTML版を同梱したり、ファイルを添付したりできます。受信側のメールソフトは「HTML版が読めるならHTMLを表示、読めないならテキスト版を表示」といった選択をします。これを multipart/alternative と呼びます。
- HTMLメールの例(簡単なイメージ)
<!-- これはコード例です。メール本文ではHTMLを使うとこんな風にリンクできます -->
<p>ご案内は<a href="https://example.com">こちらをクリック</a>してください。</p>
<p style="color:red;">重要なお知らせ</p>
- セキュリティ対策
- 多くのメールクライアントはメール内のスクリプト(JavaScriptなど)を無効化します。
- 外部画像は読み込まない設定にでき、トラッキング(開封の確認)を防げます。
FAQ
Q1: テキストメールの利点は何ですか?
A1: 軽くて互換性が高い点です。古い端末でも読めますし、セキュリティリスク(外部画像やスクリプト)も少ないです。
A1: 軽くて互換性が高い点です。古い端末でも読めますし、セキュリティリスク(外部画像やスクリプト)も少ないです。
Q2: HTMLメールが表示されないときはどうすればいいですか?
A2: メールソフトの「プレーンテキストで表示」設定で本文をテキスト版に切り替えるか、送信者にテキスト版での再送を依頼します。多くの送信者はmultipart/alternativeで両方用意しています。
A2: メールソフトの「プレーンテキストで表示」設定で本文をテキスト版に切り替えるか、送信者にテキスト版での再送を依頼します。多くの送信者はmultipart/alternativeで両方用意しています。
Q3: メールで「ここをクリック」と表示してリンクにするにはどうすれば?
A3: HTML形式で送るか、あるいは送信元メールソフトでリッチテキスト/HTML形式を選択して、リンク挿入機能を使います。
A3: HTML形式で送るか、あるいは送信元メールソフトでリッチテキスト/HTML形式を選択して、リンク挿入機能を使います。
関連キーワード: HTML, テキスト形式, MIME, ハイパーリンク, 添付ファイル, スクリプト, リッチテキスト, メールセキュリティ

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