ITパスポート 2023年 問87
問題文
IoTエリアネットワークでも用いられ、電気を供給する電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送させることによって、電力線を伝送路としても使用する技術はどれか。
選択肢
ア:PLC(正解)
イ:PoE
ウ:エネルギーハーベスティング
エ:テザリング
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電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送する技術はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
正解は ア の PLC(Power Line Communication:電力線通信)です。
PLC は、家庭や施設に張り巡らされた電力線(電気を流す線、通常は 50/60Hz の低周波)に、別の高周波の通信用信号を「重ねて」送ります。電力線がそのままデータの伝送路(通信ケーブル)になるため、別途通信線を敷設せずに通信が可能です。問題文の「電気を供給する電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送」という記述は、まさに PLC を表しています。
PLC は、家庭や施設に張り巡らされた電力線(電気を流す線、通常は 50/60Hz の低周波)に、別の高周波の通信用信号を「重ねて」送ります。電力線がそのままデータの伝送路(通信ケーブル)になるため、別途通信線を敷設せずに通信が可能です。問題文の「電気を供給する電力線に高周波の通信用信号を乗せて伝送」という記述は、まさに PLC を表しています。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを見つける:ここでは「電力線」「高周波の通信用信号を乗せて伝送」。
- 各選択肢の意味を確認する(略語と用途を押さえる)。
- 「電力線を伝送路として使う」機能を持つものを選ぶ。該当するのが PLC。
- 他の選択肢が電力線を使うかどうかで除外する(次節で詳述)。
短く言えば、「電力線にデータを乗せる技術=PLC」と覚えればよいです。
選択肢別の誤答解説
ア: PLC(Power Line Communication:電力線通信)
- 正しい選択です。電力線に高周波の信号を重畳してデータを送ります。スマートメーターや家庭内ネットワーク、産業用IoTで利用されます。
イ: PoE(Power over Ethernet:イーサネット経由で電力供給)
- 誤り。PoE はイーサネットケーブル(LAN ケーブル)を使って電力とデータを同時に供給します。電力線(家庭のコンセント線)を使うわけではありません。用途は無線機器やIP電話などへの電源供給です。規格例:IEEE 802.3af/at/bt。
ウ: エネルギーハーベスティング(Energy Harvesting:周囲のエネルギー回収)
- 誤り。センサなどに電池を使わずに周囲の光、振動、温度差などから微小な電力を取り出して動かす技術です。通信路として電力線を使う概念ではありません。
エ: テザリング(Tethering:スマホの回線を共有)
- 誤り。スマートフォン等が持つモバイル回線を他の機器と共有する機能です(Wi‑Fi、Bluetooth、USB経由)。電力線は関係ありません。
よくある誤解
- 「PoE と同じで、電気を流して通信する技術だ」と混同する
- PoE は電力を「イーサネットケーブル」で供給する技術で、電力線(家庭コンセント)を通信路にする PLC とは別物です。
- 「電力線だからノイズがない」と思い込む
- 実際は家電のスイッチングノイズなどで通信が妨げられることがあります。対策として変調方式や誤り訂正、フィルタリングが使われます。
補足コラム
- PLC の分類:周波数帯や用途で「狭帯域 PLC(Narrowband)」と「広帯域 PLC(Broadband)」があります。狭帯域は低速で長距離向き(スマートメーターなど)、広帯域は高速で家庭内ネットワーク向きです。代表的規格には G3‑PLC、PRIME、HomePlug、G.hn などがあります。
- 実用例:スマートメーターの遠隔検針、スマートホーム機器の接続、建物内のインターネット中継など。
- 長所と短所(まとめ)
- 長所:既存の電力線を使えるため配線コストが低い。
- 短所:電力線のノイズや建物間の結合で通信品質が落ちる場合がある。セキュリティ対策も必要。
FAQ
Q1: PLC は家庭内のコンセントだけで使えますか?
A1: 多くの場合は家庭内の電力線で使えますが、建物ごとの配電の区切り(変圧器など)を越えると信号が届かないことがあります。中継器やゲートウェイで対応することがあります。
A1: 多くの場合は家庭内の電力線で使えますが、建物ごとの配電の区切り(変圧器など)を越えると信号が届かないことがあります。中継器やゲートウェイで対応することがあります。
Q2: PLC は電力も供給しますか?
A2: いいえ。PLC は電力を「運ぶ」電力線を通信路として使う技術です。電源そのものを供給する機能(PoE のようなケーブル内供給)はありません。電力線は元々電気を運ぶためにあるので、その上に通信信号を載せている、というイメージです。
A2: いいえ。PLC は電力を「運ぶ」電力線を通信路として使う技術です。電源そのものを供給する機能(PoE のようなケーブル内供給)はありません。電力線は元々電気を運ぶためにあるので、その上に通信信号を載せている、というイメージです。
Q3: PLC のセキュリティは大丈夫ですか?
A3: 通信は暗号化や認証で保護されますが、配電網を介して別の居住区まで伝わることがあるため、設計時に適切なセキュリティ対策を行う必要があります。
A3: 通信は暗号化や認証で保護されますが、配電網を介して別の居住区まで伝わることがあるため、設計時に適切なセキュリティ対策を行う必要があります。
Q4: IoT で PLC を選ぶ利点は?
A4: 既存配線が使えるので導入が容易です。電源のある場所でそのまま通信できる点が IoT センサやメーターに向きます。
A4: 既存配線が使えるので導入が容易です。電源のある場所でそのまま通信できる点が IoT センサやメーターに向きます。
関連キーワード: 電力線通信、PLC、Power Line Communication、PoE、Power over Ethernet、エネルギーハーベスティング、テザリング、HomePlug、G3-PLC、PRIME、スマートメーター、IoTエリアネットワーク、BPL, ノイズ対策

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