ITパスポート 2025年 問80
問題文
AIにおいて、広範囲かつ大量のデータで訓練されたものであり、ファインチューニングなどによって文章生成AIのような様々な用途に適応できる特徴をもつものを何というか。
選択肢
ア:アノテーション
イ:エキスパートシステム
ウ:基盤モデル(正解)
エ:畳み込みニューラルネットワーク
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AIにおける「広範囲かつ大量のデータで訓練されたもの」を何というか【ITパスポート 解説】
正解の理由
提示された条件「広範囲かつ大量のデータで訓練され、ファインチューニング(微調整)によって文章生成AIなど様々な用途に適応できる」という説明は、まさに基盤モデル(英語:foundation model)の特徴を述べています。したがってこの選択肢は ウ(基盤モデル)に当たります。
補足説明:
- 基盤モデルは大量かつ多様なデータで事前学習されます。
- その後、特定用途向けに「ファインチューニング(微調整)」や追加学習を行うことで、文章生成・翻訳・要約・画像生成などに使えます。
- 代表例は大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)やマルチモーダルモデル(画像+テキスト対応)などです。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:「広範囲かつ大量のデータ」「ファインチューニング」「文章生成AIに適応できる」など。
- 各選択肢の意味を思い出す(下に用語説明あり)。
- 「大量データで事前学習して、あとから用途に合わせて調整する」という特徴に該当するものを選ぶ。
- その結果、ウ(基盤モデル)が該当するため選ぶ。
短くまとめると:「大量データで学習→汎用的な知識を持つ→微調整で特定用途に適用」この流れを示す用語が基盤モデルです。
選択肢別の誤答解説
-
ア: アノテーション
- 意味:データに対するラベル付け作業(例:写真に「猫」「犬」とタグを付ける)。
- なぜ不正解か:アノテーションは「データの加工(ラベル付け)」であり、モデルそのものではありません。
-
イ: エキスパートシステム
- 意味:人間の専門知識をルールや知識ベースとして組み込み、推論するシステム(例:医療診断のルールベース)。
- なぜ不正解か:エキスパートシステムは主に手作りのルールで動く。大量データで自己学習して汎用化する「基盤モデル」とは仕組みが異なります。
-
ウ: 基盤モデル(正答)
- 意味:大量かつ多様なデータで事前学習(pretraining)され、ファインチューニング(fine-tuning:微調整)で特定タスクに適応できる汎用的なモデル。
- 例:GPTやBERT、CLIPなど。文章生成や要約、質問応答、画像キャプション生成などに応用可能です。
-
エ: 畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)
- 意味:主に画像処理に強いニューラルネットワーク構造の一種。フィルタで画像の特徴を抽出する仕組み。
- なぜ不正解か:CNNは「特定の構造(アーキテクチャ)」であり、問題文の「広範囲なデータで事前学習され、微調整で多用途に使える」という定義を直接示す言葉ではありません。
(用語の英語表記や簡単な説明は上記参照)
よくある誤解
-
「大量データ=アノテーション(ラベル付け)」と混同する
- 実際は、基盤モデルはラベル付きデータだけでなく、ラベル無しデータを使う自己教師あり学習(self-supervised learning)で事前学習されることが多いです。アノテーションは微調整時や評価で使われます。
-
「エキスパートシステム=賢いAI」と考える
- エキスパートシステムはルールに基づく設計で、学習して汎用性を獲得する基盤モデルとは性質が違います。エキスパートシステムは人間の知識を明示的に書く必要があります。
-
「基盤モデル=文章だけ」ではない
- 基盤モデルはテキストだけでなく、画像や音声など複数モード(マルチモーダル)に対応することもあります。文章生成だけが全てではありません。
補足コラム
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ファインチューニング(fine-tuning)は、基盤モデルが持つ一般的な知識をベースに、少量のタスク特化データで調整して高精度化する方法です。たとえば汎用の言語モデルを「医療文書の要約」に合わせて追加学習すると、医療領域に特化した性能が得られます。これは転移学習(transfer learning:ある学習で得た知識を別のタスクに活かすこと)の一形態です。
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基盤モデルの学習には「自己教師あり学習(self-supervised learning)」がよく使われます。これはデータの一部を隠して当てさせるなど、ラベル無しデータから学ぶ方法で、大量データを効率よく利用できます。
-
社会的な注意点:基盤モデルは計算資源やデータ量が巨大になりやすく、環境負荷や偏り(バイアス)、誤情報の生成といった問題も指摘されています。利用時は用途とリスクを考えることが重要です。
FAQ
Q1. 基盤モデルと大規模言語モデル(LLM)は同じですか?
A1. 基盤モデルは広い概念で、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)はテキストに特化した基盤モデルの一種です。つまり全てのLLMは基盤モデルに含まれますが、基盤モデルはテキスト以外にも画像や音声に対応するものを含みます。
A1. 基盤モデルは広い概念で、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)はテキストに特化した基盤モデルの一種です。つまり全てのLLMは基盤モデルに含まれますが、基盤モデルはテキスト以外にも画像や音声に対応するものを含みます。
Q2. 少ないデータでも基盤モデルを使えますか?
A2. はい。基盤モデルは事前学習で多くの知識を獲得しているため、少量のデータでファインチューニングして高性能を出すことが可能です。これが基盤モデルの大きな利点です。
A2. はい。基盤モデルは事前学習で多くの知識を獲得しているため、少量のデータでファインチューニングして高性能を出すことが可能です。これが基盤モデルの大きな利点です。
Q3. 基盤モデルを作るには何が必要ですか?
A3. 大量かつ多様なデータ、強力な計算資源(GPUなど)、適切な学習手法(自己教師あり学習など)が主に必要です。個人で一から作るのは費用と時間がかかりますが、既存の基盤モデルを再利用する方法が一般的です。
A3. 大量かつ多様なデータ、強力な計算資源(GPUなど)、適切な学習手法(自己教師あり学習など)が主に必要です。個人で一から作るのは費用と時間がかかりますが、既存の基盤モデルを再利用する方法が一般的です。
関連キーワード: 基盤モデル、ファインチューニング(微調整)、自己教師あり学習、転移学習、LLM(Large Language Model)、Transformer、データセット、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)、アノテーション、エキスパートシステム

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