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ネットワークスペシャリスト 2012年 午前205


問題文

ADSLの上りの伝送速度が下りよりも遅くなっていることの説明として、適切なものはどれか。

選択肢

ISDNとの干渉を防止するためである。
加入者宅のADSLモデムとその対向先であるADSL集合モデムとの間を流れるATMセル仕様で制限されているからである。
通信事業者やインターネットサービスプロバイダ側でセキュリティチェックを行うからである。
上りの変調周波数帯域が、下りの変調周波数帯域と比べて狭いからである。(正解)

ADSLの上りの伝送速度が下りよりも遅い理由【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ADSLの上り速度が下りより遅いのは、上りの変調周波数帯域が下りより狭いためです。
  • 根拠:ADSLは非対称デジタル加入者線で、下りに広い周波数帯域を割り当て、上りは狭い帯域で通信します。
  • 差がつくポイント:上り・下りの周波数帯域の割り当てと変調方式の違いを理解し、速度差の技術的背景を押さえることが重要です。

正解の理由

選択肢エの「上りの変調周波数帯域が、下りの変調周波数帯域と比べて狭いからである」が正解です。
ADSLは非対称通信を実現するため、下り(インターネットから加入者への通信)に広い周波数帯域を割り当て、高速化を図っています。一方、上り(加入者からインターネットへの通信)は帯域が狭く設定されているため、伝送速度が下りより遅くなります。これは利用者の通信パターンに合わせた設計であり、動画視聴など下りのトラフィックが多いことを考慮しています。

よくある誤解

  • ISDNとの干渉防止が速度差の原因と誤解されがちですが、ADSLの周波数分割が主な理由です。
  • セキュリティチェックやATMセルの仕様による速度制限ではありません。

解法ステップ

  1. ADSLの特徴として「非対称通信」であることを確認する。
  2. 上りと下りの周波数帯域割り当ての違いを理解する。
  3. 速度差の原因が物理的な帯域幅の違いにあることを把握する。
  4. 選択肢の内容を技術的根拠と照らし合わせて検証する。
  5. 周波数帯域の狭さを理由にした選択肢を正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ISDNとの干渉防止はADSL設計の一要素ですが、速度差の直接原因ではありません。
  • イ: ATMセル仕様は伝送方式の一つですが、速度制限の主因ではありません。
  • ウ: セキュリティチェックは通信速度に影響しません。
  • エ: 上りの変調周波数帯域が狭いため、上り速度が下りより遅いという正しい説明です。

補足コラム

ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略で、電話回線の銅線を利用し、下りに広い帯域を割り当てることで高速なダウンロードを実現しています。上りは狭い帯域のため、アップロード速度は控えめですが、一般的な利用形態に適しています。近年は上り速度も高速化したVDSLや光ファイバーが普及しています。

FAQ

Q: なぜADSLは非対称通信なのですか?
A: 利用者の多くが下り通信を多用するため、下りに広い帯域を割り当て効率的に高速化するためです。
Q: 上りの帯域が狭いとどんな影響がありますか?
A: アップロード速度が遅くなり、大容量のデータ送信やクラウド利用時に時間がかかることがあります。

関連キーワード: ADSL, 非対称通信、変調周波数帯域、上り速度、下り速度、デジタル加入者線
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