ネットワークスペシャリスト 2021年 午前2 問07
問題文
IPv4ネットワークでTCPを使用するとき、フラグメント化されることなく送信できるデータの最大長は何オクテットか。ここでTCPパケットのフレーム構成は図のとおりであり、ネットワークのMTUは1,500オクテットとする。また、( )内はフィールド長をオクテットで表したものである。

選択肢
ア:1,446
イ:1,456
ウ:1,460(正解)
エ:1,480
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IPv4/TCPの有効ペイロード長【午前2解説】
正解の理由
ネットワークのMTUが1,500オクテットである場合、MTUは「IPパケット(IPヘッダ+IPペイロード)の最大長」を示します。図の構成に従うと、IPヘッダが20オクテット、TCPヘッダが20オクテットですから、フラグメント化されずに送れるTCPデータ部の最大長は
オクテットになります。したがって正解は ウ の1,460オクテットです。
(参照誤りの訂正)1446という値は と計算した場合に得られますが、これはMACヘッダ(14オクテット)をさらに差し引いた結果であり、MTUの定義を誤解した場合の値です。MTUはMACヘッダやFCS(4オクテット)を含まない点に注意してください。
解法ステップ
- 問題が「フラグメント化されない最大のTCPデータ長」を問うていると確認する(=L3のMTU制約)。
- MTUの定義を思い出す:MTUはIPパケット(IPヘッダ+IPペイロード)の最大長であり、EthernetのMACヘッダやFCSは含まれない。
- IPヘッダ(20)とTCPヘッダ(20)をMTUから引く:。
- 選択肢と照合して ウ を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 1,446
1,446は の結果です。これはMACヘッダ(14オクテット)をさらに差し引いた場合の数値で、MTUの定義(IPパケット長)を誤って解釈した場合に出る誤答です。MACヘッダはイーサネットのフレーム部であり、MTUには含まれません。 -
イ: 1,456
1,456は となる計算に対応します。これはFCS(4オクテット)を差し引いてしまった場合の値です。FCSもイーサネットフレームのトレーラであり、MTUには含まれないため、こちらも誤りです。 -
ウ: 1,460
と正しく計算した値です。MTUがIPレイヤの最大サイズである点、およびIP/TCPヘッダ長をMTUから差し引く点が合致します。したがって正答です。 -
エ: 1,480
1,480は の結果で、IPヘッダだけを差し引いた場合の計算です。TCPヘッダ(20オクテット)を考慮していないため誤りです。
よくある誤解
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MTUとイーサネットフレーム全体を混同する
MTUはIPパケット長(IPヘッダ+IPデータ)で、イーサネットのMACヘッダ(14)やFCS(4)は含まれません。これを混同すると1446や1456といった誤答を選びがちです。 -
ヘッダ長は固定と思い込む
問題ではIP/TCPヘッダを20オクテットとしていますが、オプションがあるとヘッダ長は増えるため、実務ではMSSが小さくなります。設問の前提を確認する習慣をつけてください。
補足コラム
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MSS(Maximum Segment Size)
TCPで交換されるMSSは「TCPデータ部の最大長」を示し、典型的なEthernet環境のデフォルトMSSは1460オクテットです(MTU=1500の場合)。SYNで交渉されるMSSは実運用での断片化回避に重要です。 -
VLANやトンネリングの影響
802.1Qタグ(4オクテット)やトンネルヘッダがあると、L2/L3で扱う長さの扱いが変わるため機器間のMTU調整や「jumbo frame」の設定などが必要になることがあります。設問では明示された数値のみを使って計算する点に注意してください。
FAQ
Q. MTUにFCSやMACヘッダは含まれますか?
A. 含まれません。MTUはIPパケット(IPヘッダ+IPペイロード)の最大長を指します。
A. 含まれません。MTUはIPパケット(IPヘッダ+IPペイロード)の最大長を指します。
Q. IPv6では同じ考え方ですか?
A. 概念は同じで、IPv6でもリンクMTUはIPパケット部分の最大長です。ただしIPv6ヘッダ長は固定40オクテットなので、同様の計算では40を差し引きます。
A. 概念は同じで、IPv6でもリンクMTUはIPパケット部分の最大長です。ただしIPv6ヘッダ長は固定40オクテットなので、同様の計算では40を差し引きます。
Q. TCPオプションがあるとどうなる?
A. TCPヘッダ長が増えるため、TCPデータ部の最大長(MSS)は小さくなります。問題の前提ヘッダ長を常に確認してください。
A. TCPヘッダ長が増えるため、TCPデータ部の最大長(MSS)は小さくなります。問題の前提ヘッダ長を常に確認してください。
関連キーワード: MTU、MSS、イーサネットヘッダ、IPヘッダ、TCPヘッダ、フラグメント化、FCS、MACヘッダ

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