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情報処理安全確保支援士 2023年 春期 午前220


問題文

サブネット192.168.10.0/24において使用できる2種類のブロードキャストアドレス192.168.10.255と255.255.255.255とに関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

192.168.10.255と255.255.255.255とは、ともにサブネット内のブロードキャストに使用される。(正解)
192.168.10.255はサブネットの外からのブロードキャストだけに使用され、サブネット内のブロードキャストには使用できない。
255.255.255.255は互換性のために残されており、ブロードキャストには192.168.10.255を使用することが推奨されている。
255.255.255.255はサブネットの外へのブロードキャストだけに使用され、サブネット内のブロードキャストには使用できない。

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ブロードキャストアドレスの区別【午前2解説】

正解の理由

選択肢のうち、が正しいのは次の理由です。192.168.10.255 はネットワーク(ダイレクテッド)ブロードキャストアドレスで、そのサブネット内の全ホストへの到達を目的とします。一方 255.255.255.255 は限定(リミテッド、リンクローカル)ブロードキャストで、同一リンク上の全ホストに送るためのアドレスです。どちらもサブネット内で「全ホスト宛て」に使われるため、両者ともサブネット内のブロードキャストに使用されます。ただし動作やルータを跨ぐ扱いが異なり、192.168.10.255(ダイレクテッドブロードキャスト)はルータの設定によってはサブネット外から転送され得る(通常はセキュリティ上転送が無効)点、255.255.255.255(限定ブロードキャスト)はルータによって転送されない(リンクローカルに限定)点を押さえる必要があります。

解法ステップ

  1. それぞれのアドレスの種類を識別する
    • 255.255.255.255 → 限定(リミテッド、リンクローカル)ブロードキャスト
    • 192.168.10.255(/24) → ネットワークのブロードキャスト(ダイレクテッドブロードキャスト)
  2. 各種ブロードキャストの送達範囲とルータの転送ポリシーを確認する
    • 限定ブロードキャストはリンク内のみ(ルータは転送しない)
    • ダイレクテッドブロードキャストは本来対象サブネットに対するもので、ルータが転送を許可すればサブネット外から届くことがある
  3. 選択肢と照合して「サブネット内で使えるか」「サブネット外への転送可否」を整理する
    • 「サブネット内で使える」は両者とも該当 → 正答は

選択肢別の誤答解説

  • : 正しい。両アドレスともサブネット内の全ホスト宛てに使用される。相違点は到達範囲とルータの転送動作にある。
  • イ: 誤り。192.168.10.255 はサブネット内のブロードキャストにも通常使用される。外部からのみ使われるという記述は間違い。
  • ウ: 誤り。255.255.255.255 は互換性維持のため「残されている」わけではなく、リンクローカルのブロードキャスト用途として現在でも正規に使われる。推奨が192.168.10.255だけ、という根拠もない。
  • エ: 誤り。255.255.255.255 は「サブネットの外へのブロードキャストだけに使用」されるという表現は逆で、外部へはルータで転送されないためリンク内専用である。

よくある誤解

  • 「ダイレクテッドブロードキャストは絶対に外部から来ない」
    → ルータが directed-broadcast を許可している場合は外部から転送され得る。多くのルータではセキュリティのため無効になっているが、設定依存である点を忘れないこと。
  • 「255.255.255.255 は古い仕様で使われない」
    → DHCP 等の初期通信やリンクローカル向けには今も使用される。用途は明確であり廃止されているわけではない。
  • 「どちらも同じで常に同じ動作をする」
    → 到達範囲(リンク限定かネットワーク指定か)やルータ転送可否が異なるため、運用上の違いがある。

補足コラム

  • ダイレクテッドブロードキャストはかつて smurf 攻撃などの踏み台に利用されたため、現代の機器ではデフォルトで転送が無効になっていることが多いです。管理者が特定用途で有効化する際はリスクを考慮してください。
  • 実務的には、ホストが自分のネットワークを知らない(例:DHCP取得前)の場面では 255.255.255.255 が用いられ、既に自ネットワークの情報を知っている場合はネットワークブロードキャスト(例: 192.168.10.255)を使う運用が見られます。
例: ローカルでブロードキャストに ping を飛ばす(Linux、管理者権限が必要な場合あり)
# ネットワークブロードキャストへ
ping -b 192.168.10.255

# 限定ブロードキャストへ
ping -b 255.255.255.255
上記コマンドの結果や到達性は OS/ルータ/スイッチの設定や ICMP の扱いに依存します。

FAQ

Q. 255.255.255.255 はルータで絶対に転送されないのですか?
A. 原則として限定ブロードキャストはルータを越えて転送されません(リンクローカル)。実装や設定で変わることはほとんどありませんが、ネットワーク機器の特殊な動作例を除き「転送されない」と考えて差し支えありません。
Q. 外部から 192.168.10.255 宛てにパケットが来たら必ずサブネット内に届きますか?
A. ルータが directed-broadcast の転送を許可している場合は届く可能性があります。多くのルータではセキュリティ上無効化されているため、実際には届かないことが多い、という点を理解してください。
Q. DHCP クライアントはどちらのブロードキャストを使いますか?
A. 初期段階(IP 未取得)では 255.255.255.255 が使われることが一般的です。DHCPリレーなどネットワーク構成により別の振る舞いになる場合もあります。

関連キーワード: ブロードキャスト、限定ブロードキャスト、ダイレクテッドブロードキャスト、ネットワークブロードキャスト、ルータ転送、リンクローカル、BCASTアドレス
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