情報処理安全確保支援士 2025年 秋期 午前2 問19
問題文
二つのルーティングプロトコルRIP-2とOSPFとを比較したとき、OSPFだけに当てはまる特徴はどれか。
選択肢
ア:可変長サブネットマスクに対応している。
イ:リンク状態のデータベースを使用している。(正解)
ウ:ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
エ:ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
二つのルーティングプロトコルRIP-2とOSPFを比較したとき、OSPFだけに当てはまる特徴はどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論: OSPFはリンク状態プロトコルでリンク状態データベース(LSDB)を保持し、SPF(ダイクストラ)で経路計算するため、RIP-2とは方式が根本的に異なります。
- 根拠: OSPFでは各ルータがトポロジ情報(LSA)を交換してネットワーク全体のビューを作成する一方、RIP-2は距離ベクトル方式で隣接ルータとホップ数を交換するだけです。
- 差がつくポイント: VLSM対応やマルチキャスト更新、30秒周期の更新などは両者やRIP特有の特徴に分かれるため、「リンク状態データベースの使用」がOSPF特有の決定打です。
正解の理由
イ「リンク状態のデータベースを使用している」が正解です。OSPFはリンクステート方式でLSA(Link State Advertisement)を流し、各ルータがLSDB(リンク状態データベース)を構築してSPFアルゴリズムで経路を算出します。対してRIP-2は距離ベクトル方式であり、LSDBの概念はありません。したがって「OSPFだけに当てはまる特徴」はイになります。
よくある誤解(2〜3 行)
- 「可変長サブネットマスク(VLSM)はOSPFだけの機能」ではなく、RIP-2もVLSMに対応します。
- 「マルチキャストを使うからOSPFだけ」も誤りで、RIP-2もマルチキャスト(224.0.0.9)を使います。
解法ステップ
- 問題文で「OSPFだけに当てはまる」と問われている点を確認する。
- 各選択肢がどのプロトコルに該当するかを思い出す(RIP-2: 距離ベクトル、OSPF: リンクステート)。
- 選択肢ごとに「RIP-2は該当するか」「OSPFは該当するか」を比較して排除する。
- 両者に共通する項目やRIP特有の項目を除外して、OSPF固有のものを選ぶ。
- 最終確認としてLSDB・LSA・SPF(ダイクストラ法)などの用語が一致するか確かめる。
選択肢別の誤答解説
- ア: 可変長サブネットマスクに対応している。
誤り。RIP(RIP v1)は固定サブネットだが、RIP-2はVLSM(クラスレス)に対応しており、OSPFもVLSMに対応するため「OSPFだけ」は成立しません。 - イ: リンク状態のデータベースを使用している。
正解。OSPFはリンクステート方式でLSAを交換してLSDB(リンク状態データベース)を作成し、SPFで経路を算出します。RIP-2は距離ベクトル方式でLSDBを持ちません。 - ウ: ルーティング情報の更新にマルチキャストを使用している。
誤り。OSPFはマルチキャスト(224.0.0.5/6)を使用しますが、RIP-2もマルチキャスト(224.0.0.9)で更新を送信するため、OSPFだけの特徴ではありません。 - エ: ルーティング情報の更新を30秒ごとに行う。
誤り。30秒ごとの定期更新はRIP系(RIP/RIP-2)の特徴であり、OSPFはイベント駆動でLSAの更新とHelloタイマーなどを用いるため、この記述はOSPFには当てはまりません。
補足コラム(関連知識など)
- OSPFの特徴:リンクステート(LSDB/LSA)、エリア分割(バックボーンArea 0)、コストによるメトリクス、SPF(ダイクストラ)で経路決定。大規模ネットワーク向けに設計されています。
- RIP-2の特徴:距離ベクトル、ホップ数をメトリクス(最大15ホップ)、定期送信(30秒)、VLSM対応(RIP v2)、収束性が遅くループ対策が限定的。
- マルチキャストアドレス:RIP-2は224.0.0.9、OSPFは224.0.0.5(全ルータ)、224.0.0.6(DR宛)などを使用します。
- 実務での選択:小規模や単純な構成ではRIP-2が簡単ですが、信頼性・スケーラビリティを重視するならOSPFが適します。
FAQ
Q: OSPFは必ずマルチキャストを使いますか?
A: 基本的にはHelloやLSAの送信でマルチキャストを使用しますが、ネットワーク機器や設定によってユニキャストやブロードキャストになる場合もあります。
A: 基本的にはHelloやLSAの送信でマルチキャストを使用しますが、ネットワーク機器や設定によってユニキャストやブロードキャストになる場合もあります。
Q: RIP-2とOSPFで最も大きな違いは何ですか?
A: 設計原理の違いです。RIP-2は距離ベクトルで隣接情報とホップ数のみを交換し、OSPFはリンクステートでネットワーク全体のトポロジ情報を共有します。
A: 設計原理の違いです。RIP-2は距離ベクトルで隣接情報とホップ数のみを交換し、OSPFはリンクステートでネットワーク全体のトポロジ情報を共有します。
関連キーワード: OSPF, RIP-2, リンクステート、リンク状態データベース、LSDB, LSA, SPFアルゴリズム、ダイクストラ、VLSM, マルチキャスト、ホップ数、ルーティング更新

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