システムアーキテクト 2022年 午前2 問25
問題文
図は、既存の電話機とPBXを使用した企業内の内線網を、IPネットワークに続合する場合の接続構成を示している。図中のa~cに該当する装置の適切な組合せはどれか。


選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
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VoIPゲートウェイの配置【午前2解説】
正解の理由
図の流れは「電話機 → a → b → c → IPネットワーク」です。既存の電話機(アナログまたはTDM)は交換・内線制御を行うPBXに接続され、PBXからIP網へ音声を送るためには電話信号・媒体をパケット化する変換装置(VoIPゲートウェイ)が必要です。変換後のIPパケットはIPルータで転送・経路制御されます。したがって a に PBX、b に VoIPゲートウェイ、c にルータを置く構成が論理的であり、選択肢の中では ア が正しい組合せです。
解法ステップ
- 接続元の端末(電話機)のインターフェースを確認する:アナログ/音声TDMであることが多い。
- どの装置が電話交換(内線制御)を担当するかを特定する:PBX が内線スイッチングを行う。
- アナログ/TDM 信号を IP パケットに変換する装置を特定する:VoIP(メディア)ゲートウェイが必要。
- IP 化された音声を外部ネットワークへ送る装置を特定する:ルータがIP経路制御を行う。
- 図の順序(電話機→a→b→c→IP)に当てはめ、各役割を対応させる。
選択肢別の誤答解説
- ア(正):a=PBX、b=VoIPゲートウェイ、c=ルータ — 電話機の内線処理はPBX、PBXからの音声変換はゲートウェイ、IP側への転送はルータで正しい順序。
- イ:a=PBX、b=ルータ、c=VoIPゲートウェイ — ルータはパケット転送を行うが、TDM/アナログ音声の変換機能は持たない(または持っていても専用ゲートウェイほどの役割を果たさない)。順序が逆で、変換前にルーティングしようとしているため不適切。
- ウ:a=VoIPゲートウェイ、b=PBX、c=ルータ — 電話機がまずゲートウェイに接続されると、ゲートウェイで音声をIP化してしまうためPBXの内線制御を経由できない(内線呼制御や拡張機能がPBX側にある場合に矛盾する)。また図ではPBXに接続された電話機を想定している。
- エ:a=VoIPゲートウェイ、b=ルータ、c=PBX — PBXがネットワーク側の末端に置かれており、内線網の中心であるPBXの位置が不自然。PBXは電話機側に近い位置にあるのが通常で、選択肢の順序は論理的でない。
よくある誤解
- ルータ=何でもできるという誤解:ルータはIPパケットの経路選択を行う装置で、アナログ/TDM→IP のメディア変換(コーデック処理やタイムスロットのマッピング)は通常 VoIPゲートウェイの役割です。
- PBXは常に物理的に離れた場所にあるという誤解:PBXは内線制御を行う装置で、電話機側に近接して接続されるべきで、IP網側の前段で変換を挟むのが一般的です(ただしIP-PBXは例外)。
- 「ゲートウェイが不要」は誤り:既存のアナログ/TDM電話機をそのままIP網に接続するには、ゲートウェイやATAが必要です。IP対応のPBX(IP-PBX)であれば直接IP接続できる場合がありますが、設問は既存の電話機とPBXを用いる前提です。
補足コラム
- IP-PBX と従来PBXの違い:IP-PBX は内線制御自体がIPベースで、電話機がIP対応なら直接IPネットワークに接続可能です。今回の設問は「既存の電話機とPBX」を使うケースなので、変換機(VoIPゲートウェイ)が必要になります。
- ゲートウェイの機能:アナログ回線→RTPへのメディア変換、シグナリング変換(ISDN/SS7 ↔ SIP/H.323 など)、コーデック変換(G.711↔G.729)やトランクの多重化を行います。
- 一体型装置:近年はルータにVoIPゲートウェイ機能が統合されている場合もあります。この場合見た目はルータだが内部でゲートウェイ処理をするため、物理的表記だけで判断できないことに注意してください。
FAQ
Q1: 既存PBXがSIPに対応していればゲートウェイは不要ですか?
A1: PBXがネイティブにIP(SIP)をサポートし、電話機側もIP対応であればゲートウェイは不要です。ただし問題文は既存の電話機(アナログ/TDM)とPBXを使用する前提であるため、変換が必要になります。
A1: PBXがネイティブにIP(SIP)をサポートし、電話機側もIP対応であればゲートウェイは不要です。ただし問題文は既存の電話機(アナログ/TDM)とPBXを使用する前提であるため、変換が必要になります。
Q2: ルータがVoIPパケットの優先制御をすればゲートウェイの代替になりますか?
A2: QoSや優先制御はルータの役割であり、メディア変換そのものは行いません。ゲートウェイの役割(シグナリング・コーデック変換)は別機能です。
A2: QoSや優先制御はルータの役割であり、メディア変換そのものは行いません。ゲートウェイの役割(シグナリング・コーデック変換)は別機能です。
Q3: 小規模ではATA(アナログ電話アダプタ)を使えますか?
A3: はい。個別の電話機をIP化する場合、ATAを使って直接IPネットワークに接続する選択肢もあります。設問のようにPBXを継承する場合はゲートウェイの方が適切です。
A3: はい。個別の電話機をIP化する場合、ATAを使って直接IPネットワークに接続する選択肢もあります。設問のようにPBXを継承する場合はゲートウェイの方が適切です。
関連キーワード: VoIPゲートウェイ、PBX、ルータ、SIP、RTP、コーデック、IP化、ATA、QoS, セッションボーダーコントローラ

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