戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

応用情報技術者 2010年 秋期 午前2 問38


問題文

セキュリティ対策で利用するCRLに記載されるデータはどれか。

選択肢

ア:スパムメールの発信元及びメールの不正中継を行うドメインの名前
イ:ディジタル証明書の有効期間内に認証局の廃止などによって失効した自己署名証明書及び相互認証証明書
ウ:有効期間内に失効したディジタル証明書のシリアル番号(正解)
エ:利用者に対して与えられた情報資源へのアクセス権限リスト

🔒 解説は解答すると表示されます

証明書失効リスト【午前2解説】

正解の理由

公開鍵基盤(PKI)で使われる証明書失効リスト(CRL: Certificate Revocation List)は、認証局(CA)が「発行した証明書のうち失効したもの」を一覧化するためのデータです。CRLの主要な項目は失効した証明書の識別子であり、具体的には各証明書のシリアル番号と失効日時、場合によって失効理由が記載されます。したがって、選択肢ウの「有効期間内に失効したディジタル証明書のシリアル番号」が正答です。
補足して正確に述べると、CRLはそのCRLを発行したCAが発行した証明書の失効情報(クライアント証明書=相互認証証明書を含む)を示します。他方で、別のCAが発行した自己署名証明書(あるいは他CAの自己署名証明書)は通常そのCAのCRLに載りません(自己署名ルート証明書の取り扱いは信頼アンカー管理の範疇であり、CRLによる配布が一般的でないため)。

解法ステップ

  1. CRLの目的を確認する:失効した証明書を通知すること。
  2. CRLに含まれる具体的なデータ項目を思い出す:シリアル番号、失効日時、失効理由、CRLの発行日(ThisUpdate/NextUpdate)など。
  3. 選択肢と照らし合わせる:シリアル番号を示す選択肢がCRLの内容と一致するかを判断する。
  4. 関連情報(例えばスパム送信元やアクセス権限リストは別領域のデータ)を除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: スパム送信元や不正中継ドメインの名前
    誤り。スパムやメール中継の情報はスパム対策(ブラックリスト、DNSBLなど)の領域であり、PKIのCRLとは無関係です。
  • イ: ディジタル証明書の有効期間内に認証局の廃止などによって失効した自己署名証明書及び相互認証証明書
    誤り。CRLは「そのCRLを発行したCAが発行した」証明書の失効情報を列挙します。相互認証に使うクライアント証明書(相互認証証明書)が当該CAによって発行されていればCRLの対象になりますが、選択肢のように「自己署名証明書(別のCAが発行したもの)」を一律にCRLの対象とする表現は誤解を招きます。自己署名証明書は通常その発行主体(自己署名であれば自身)が管理するか、信頼アンカーの置き方で扱われ、他CAのCRLに載るものではありません。
  • ウ: 有効期間内に失効したディジタル証明書のシリアル番号
    正答。CRLは失効した証明書をシリアル番号で特定して列挙します。
  • エ: 利用者に対して与えられた情報資源へのアクセス権限リスト
    誤り。アクセス権限(ACL、RBACの権限一覧など)は認可の領域であり、CRLの役割ではありません。

よくある誤解

  • CRLは「すべての失効証明書の詳細情報」を載せると思いがち:実際は証明書の「シリアル番号」と失効日時・理由などの要点が列挙され、証明書そのものの全フィールドは通常含みません(証明書本体は別途参照)。
  • 相互認証に使うクライアント証明書はCRLの対象外と誤解する:クライアント証明書もCAが発行していればCRLに載ります。重要なのは「誰が発行したか」です。
  • CRLとOCSPを混同する:どちらも失効情報提供の仕組みですが、CRLはリスト配布、OCSPは問い合わせ型で応答を返す方式です。用途やスケーラビリティが異なります。

補足コラム

CRLの実装上の注意点:
  • サイズ問題:CRLが大きくなると配布・検証コストが増すため、Delta-CRL(差分CRL)やOCSPを併用する運用が一般的です。
  • 配布方法:証明書にはCRL配布ポイント(CRL Distribution Point)が含まれ、クライアントはそのURLからCRLを取得します。
  • 有効期限:CRLにはThisUpdateとNextUpdateがあり、次に更新される時刻が示されます。クライアントはNextUpdateを見てCRLの新鮮さを判定します。
  • 署名:CRL自体もCAによって署名されるため、そのCRLの正当性は署名で検証します。
  • 実務的な失効管理:ルートCAの自己署名証明書を "CRLで取り消す" ことは一般的ではなく、信頼アンカーの再配布や別の運用手段が用いられます。
参考:CRLをテキストで確認する例(OpenSSL)
# PEM形式のCRLを表示
openssl crl -in crl.pem -text -noout

# 出力にrevokedCertificatesの中でserial: が並ぶ

FAQ

Q1: CRLに記載される「シリアル番号」は必ず一意ですか?
A1: はい。CAは自らが発行する証明書のシリアル番号を一意にする必要があり、CRLはそのシリアル番号で失効証明書を識別します。
Q2: OCSPと比べてCRLを使うメリット・デメリットは?
A2: CRLは一括ダウンロード方式でオフラインでも検証可能だが、サイズが大きくなると非効率。OCSPはリアルタイム照会で最新性は高いが、オンライン応答に依存し可用性やプライバシーの問題がある。
Q3: 自己署名証明書が失効した場合CRLに載るか?
A3: その自己署名証明書を発行したCA自身がCRLを管理していれば理論的には載る可能性はあるが、一般的に自己署名ルート証明書(信頼アンカー)はCRLによる配布が標準的ではなく、別の信頼管理手続きで扱われます。他CAが発行した自己署名証明書はそのCAのCRLにのみ関連します。

関連キーワード: CRL、証明書失効、シリアル番号、認証局、OCSP、X.509、CRL配布ポイント、Delta-CRL、OpenSSL
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

応用情報技術者を
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する→

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について