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応用情報技術者 2012年 春期 午前224


問題文

ワンチップマイコンにおける内部クロック発生器のブロック図を示す。15MHzの発振器と、内部の PLL1, PLL2 及び分周器の組合せでCPUに 240MHz, シリアル通信(SIO)に115kHzのクロック信号を供給する場合の分周器の値は幾らか。ここで、シリアル通信のクロック精度は±5%以内に収まればよいものとする。
応用情報技術者 2012年 春期 午前2 問24の問題画像

選択肢

(正解)

🔒 解説は解答すると表示されます

SIOクロックの分周【午前2解説】

正解の理由

CPU用クロックは 15MHz を PLL1で8倍、さらに PLL2で2倍して となります。一方、シリアル通信(SIO)へ供給されるクロックは PLL1 の出力()から分岐して分周器へ入るため、分周器の入力周波数は です。与えられた選択肢の分周比のうち、 で分周すると となり、目標の の±5%()の範囲内に収まります。したがって選択肢のうち )が正しいです。

解法ステップ

  1. 発振器→PLL経路を整理する:発振器 15MHz → PLL1(8倍)→ 出力 120MHz。
  2. SIO のクロックは PLL1 出力から分岐するので、分周器の入力は 120MHz と認定する。
  3. 各選択肢について を計算し、115kHz の許容範囲(±5%)に入るか確認する。
  4. 最終的に が許容範囲内なので、分周比は
計算で使う許容範囲:
SIO 分周後の周波数と許容範囲の比較を行えば選択は確定します。

選択肢別の誤答解説

  • ア:
    。115kHz から大きく外れるため不適。
  • イ:
    。115kHz に全く一致せず不適。
  • ウ:
    。まだ目標値より大幅に高い。
  • エ:
    。目標115kHzの±5%範囲(109.25kHz〜120.75kHz)に入るため正解。
(選択肢の比較は必ず「分周器入力が120MHzである」ことを出発点に行う点が重要です。)

よくある誤解

  • 発振器(15MHz)を直接分周して SIO を得ると考えてしまう。図中で SIO は PLL1 出力から分岐しているため、入力周波数は 120MHz で計算すべきです。
  • 2のべき乗の値を誤って計算する(例:2^10 を 1000 と見なす)ことで誤差が出る。正確に を使うこと。
  • 許容範囲の判定を「絶対差」だけで判断してしまい、%の範囲を確認しない。必ず ±5% の上下限を計算して比較する。

補足コラム

  • マイコンのクロック設計では「どの段で分周・分岐が行われるか」を正確に把握することが最重要です。PLLの前後で分岐位置が変わると、分周後の周波数が大きく変わります。
  • ハードウェアによっては整数分周だけでなく、さらに細かい分周(分数分周)や別のプリスケーラを持つ場合があります。指定周波数により近づけたい場合は、PLLの倍率や別の分周器組合せを検討する設計余地があります。
  • 計算は常に単位を揃えて行い、最終的にHz(またはkHz, MHz)で比較するとミスが減ります。

FAQ

Q. なぜ PLL1 の出力を使うと分周が簡単なのですか?
A. PLL1 の出力(この問題では120MHz)は PLLによる整数倍で安定した高周波源です。分周器は多くの場合この高周波を基準にして所望周波数を得るため、設計上扱いやすくなります。
Q. 目標値に「完全一致」しないと不合格ですか?
A. 問題の条件では ±5% の範囲内でよければ良いと明示されています。実機では通信プロトコルの許容誤差や規格により必要な精度が決まりますので、その範囲内に入るかを確認します。
Q. 計算が面倒なときはどうやって候補をしぼりますか?
A. まず桁(kHz, MHz)を合わせ、大まかに 2^n を増やして周波数がどのオーダーになるかを見ると候補が絞れます(例:2^8で数十万Hz、2^10で十万Hz程度になることを覚えておく)。

関連キーワード: PLL、分周器、SIO、クロック精度、発振器、分岐出力、2のべき乗、周波数計算
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