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応用情報技術者 2015年 秋期 午前280


問題文

企業のWebサイトに接続してWebページを改ざんし、システムの使用目的に反する動作をさせて業務を妨害する行為を処罰の対象とする法律はどれか。

選択肢

刑法(正解)
特定商取引法
不正競争防止法
プロバイダ責任制限法

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業務妨害罪【午前2解説】

正解の理由

企業のWebページを改ざんしてシステムを本来の使用目的と異なる動作にさせ、業務を妨害する行為は、他人の業務を妨げる「業務妨害」に該当します。刑法上の業務妨害罪(例えば偽計又は威力による業務妨害、場合によっては電子計算機損壊等業務妨害)により処罰されるため、選択肢の中では (刑法)が当てはまります。なお、同一の行為が認証を突破して不正にアクセスした場合には、不正アクセス行為を規制する独立の個別法である不正アクセス禁止法が適用されることもあり得ますが、不正アクセス禁止法は刑法とは別の法律であり、扱いを混同してはなりません。

解法ステップ

  1. 問題文の本質を把握:Webページ改ざん+システムを本来の用途と異なる動作にさせる=業務が妨害されている点を確認する。
  2. 法律の目的で分類:業務の妨害を処罰するのは刑事法(刑法)の業務妨害規定であることを思い出す。
  3. 選択肢の当てはめ:業務妨害を直接処罰する法律は刑法であるため、を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • 刑法:正答。業務を妨害する行為は刑法上の業務妨害罪などで処罰される。改ざんによる業務停止や妨害は刑事責任を問われうる。
  • イ 特定商取引法:誤り。主に通信販売や訪問販売など取引に関する消費者保護の法律であり、Web改ざんや業務妨害を直接処罰する趣旨ではない。
  • ウ 不正競争防止法:誤り。営業秘密の侵害や不正な取引行為を防止するための法であり、一般的なWeb改ざんによる業務妨害を直接処罰するものではない(改ざんが営業秘密の盗用等を伴えば別途問題となる)。
  • エ プロバイダ責任制限法:誤り。正式名称は「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限等に関する法律」で、プロバイダの民事責任の制限と発信者情報の開示・削除手続を定める民事的な仕組みであり、改ざん行為を刑事罰で処罰する法律ではない。

よくある誤解

  • 不正アクセス禁止法は「刑法の規定」である:誤り。不正アクセス禁止法は刑罰規定を含む場合もありますが、刑法とは別個の独立した個別法です。行為によっては両法が関係することがあるが、法の分類を混同してはなりません。
  • プロバイダ責任制限法で即座に加害者を刑事処罰できる:誤り。同法は主に民事的手続(発信者情報開示や削除請求)を定めており、刑事罰を課す法律ではありません。
  • Web改ざん=常に不正競争防止法の違反:誤り。改ざん自体は業務妨害等の刑法犯罪や不正アクセスの問題であり、不正競争防止法は状況に応じて別途関係するに過ぎません。

補足コラム

  • 重複適用の可能性:1つの不正行為が複数の法律に触れることはよくあります。例えば、認証を突破して改ざんした場合は不正アクセス禁止法違反と刑法上の業務妨害罪・電子計算機損壊等の罪が併合的に問題となることがあります。
  • 事後対応の流れ:被害企業は刑事告訴(刑法違反等を前提)と併せて、被害拡大防止のためプロバイダへの削除要請や発信者情報開示請求(プロバイダ責任制限法の手続)を行い、民事的な損害賠償請求を検討します。証拠保全(ログ、改ざん箇所の保存)は早期に行うことが重要です。

FAQ

Q1: Web改ざんがあれば必ず刑法で処罰されますか?
A1: 改ざんの内容・影響により判断されます。業務を実際に妨害したり重大な被害を与えた場合は刑法上の業務妨害や電子計算機関係の犯罪で処罰されやすいですが、事案の態様や証拠により対応は異なります。
Q2: 認証を破ってアクセスした場合はどの法律が適用されますか?
A2: 認証を不正に突破してアクセスした場合は不正アクセス禁止法が適用される可能性が高く、さらに改ざんによる業務妨害があれば刑法の犯罪も問われ得ます。両法が併せて問題となることがあります。
Q3: 被害企業はまず何をすべきですか?
A3: まずは被害の拡大防止(サイト停止、アクセス遮断)、ログなどの証拠保全、プロバイダへの削除要請、そして警察への被害届(刑事告訴)が一般的な初動です。弁護士と連携して民事請求や法的対応を整理します。

関連キーワード: 業務妨害、Web改ざん、不正アクセス禁止法、プロバイダ責任制限法、電子計算機損壊、証拠保全
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