応用情報技術者 2016年 春期 午前2 問43
問題文
暗号化や認証機能をもち、遠隔にあるコンピュータに安全にログインするためのプロトコルはどれか。
選択肢
ア:IPsec
イ:L2TP
ウ:RADIUS
エ:SSH(正解)
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リモートログインプロトコル【午前2解説】
正解の理由
遠隔のコンピュータに対して「暗号化」と「認証」を伴う対話型ログインを行うために設計された代表的なプロトコルは エ(SSH)です。SSH(Secure Shell)はクライアントとサーバ間で通信内容を暗号化し、相互の本人性を確認する仕組み(公開鍵認証やパスワード認証など)を備え、リモートシェルやコマンド実行、ファイル転送(SCP/SFTP)、ポートフォワーディングなどの機能を安全に提供します。これらの点で設問の要件「暗号化や認証機能をもち、遠隔にあるコンピュータに安全にログインする」条件を満たすため、エが正解です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「暗号化」「認証」「遠隔」「ログイン」→ 対話的なリモートログインを想定。
- 各選択肢の用途・層を確認:リモートログインを直接提供するか、別目的(トンネリング・認証サーバ等)かを判別。
- 「リモートシェル+暗号化+認証」を満たすプロトコルを選ぶ → SSH(エ)。
選択肢別の誤答解説
- ア: IPsec
- IPsecはIPレイヤ(ネットワーク層)でのセキュリティ(トンネルやトランスポートモードによる暗号化/認証)を提供します。VPNによりネットワーク間の通信を保護できますが、対話的なリモートシェルを直接提供するプロトコルではありません。したがって設問の「ログインプロトコル」とは一致しません。
- イ: L2TP
- L2TPはレイヤ2(データリンク層)でフレームをトンネルするプロトコルです。暗号化機能自体は持たないため、通常はIPsecなどと組み合わせて使われます。単独では「暗号化や認証を持つリモートログインプロトコル」ではありません。
- ウ: RADIUS
- RADIUSは認証・認可・課金(AAA)を行うサーバプロトコルで、ネットワークアクセスの認証に使われます。ユーザの認証情報を検証しますが、リモートシェルの通信を暗号化して提供するプロトコルではありません。
- エ: SSH(正答)
- SSHはアプリケーション層で動作し、対話型のリモートログインを暗号化と認証で保護します。デフォルトはTCP/22、公開鍵認証やパスワード認証、複数の暗号・鍵交換アルゴリズムに対応します。
よくある誤解
- SSHとTLS/HTTPSを混同する:どちらも暗号化を行いますが、SSHはリモートシェルやリモートコマンドのためのプロトコルであり、TLSは主にHTTPなどのアプリケーションプロトコルの通信路を保護します。
- 「VPNがあればSSHは不要」と考える:VPN(IPsec等)はネットワーク全体のトラフィックを保護しますが、SSHは個別のセッション管理や認証(公開鍵管理等)・リモートコマンド実行に適しています。用途が異なるため両方併用されることも多いです。
- L2TPは暗号化すると思い込む:L2TP単独は暗号化を提供しないため、セキュアなVPN構築にはIPsec等と組み合わせる必要があります。
補足コラム
- SSHの歴史とバージョン:SSHは1995年にTatu Ylönenによって開発され(初期実装はSSH-1)、その後セキュリティと機能を改善したSSH-2が策定され広く使われています。SSH-1には既知の脆弱性があるため、現在はSSH-2が標準です。
- SSHで使われる主な技術要素:公開鍵暗号(RSA, ECDSA等)、鍵交換(Diffie–Hellman系)、対称暗号(AES等)、ホスト認証、ユーザ認証(公開鍵・パスワード・鍵認証代理)など。
- プロトコルの層の整理:IPsec=ネットワーク層(IPレイヤ)、L2TP=データリンク層(レイヤ2)、RADIUS=アプリケーション層の認証プロトコル、SSH=アプリケーション層のリモートログイン/管理プロトコル。
FAQ
Q: TelnetとSSHの違いは何ですか?
A: Telnetは通信を暗号化しないため平文で認証情報や通信が送信される一方、SSHは暗号化と認証を行い安全にリモートシェルを提供します。
A: Telnetは通信を暗号化しないため平文で認証情報や通信が送信される一方、SSHは暗号化と認証を行い安全にリモートシェルを提供します。
Q: SSHはファイル転送もできますか?
A: はい。SCPやSFTPがSSHを下層に用いて安全なファイル転送を行います。
A: はい。SCPやSFTPがSSHを下層に用いて安全なファイル転送を行います。
Q: L2TPだけで安全なVPNは構築できますか?
A: L2TP単独では暗号化を提供しないため、一般にIPsecと組み合わせて安全なVPNを構築します。
A: L2TP単独では暗号化を提供しないため、一般にIPsecと組み合わせて安全なVPNを構築します。
Q: IPsecとSSHはどちらが安全ですか?
A: 用途によります。IPsecはネットワーク全体のトラフィック保護に適し、SSHは個々のリモートセッションや管理操作に適しています。セキュリティ性は設定やアルゴリズムに依存します。
A: 用途によります。IPsecはネットワーク全体のトラフィック保護に適し、SSHは個々のリモートセッションや管理操作に適しています。セキュリティ性は設定やアルゴリズムに依存します。
関連キーワード: SSH、SSH-2、公開鍵認証、ポート22、IPsec、L2TP、RADIUS、VPN、暗号化、認証

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