応用情報技術者 2016年 春期 午前2 問65
問題文
BABOKの説明はどれか。
選択肢
ア:ソフトウェア品質の基本概念、ソフトウェア品質マネジメント、ソフトウェア品質技術の三つのカテゴリから成る知識体系
イ:ソフトウェア要求、ソフトウェア設計、ソフトウェア構築、ソフトウェアテスティング、ソフトウェア保守など10の知識エリアから成る知識体系
ウ:ビジネスアナリシスの計画とモニタリング、引き出し、要求アナリシス、基礎コンピテンシなど七つの知識エリアから成る知識体系(正解)
エ:プロジェクトマネジメントに関するスコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスクなど九つの知識エリアから成る知識体系
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BABOKの構成【午前2解説】
正解の理由
選択肢ウが最も適切なのは、記述内容がビジネスアナリシス(Business Analysis)に関する活動領域(例:計画とモニタリング、引き出し=エリシテーション、要求(要件)分析など)および基礎的な能力(Underlying Competencies)を含む点で、BABOKの扱う範囲を反映しているためです。他の選択肢はソフトウェア工学やプロジェクトマネジメント(PMBOK)に関する項目列挙であり、BABOKの主題とは異なります。したがって試験文脈ではウが正答になります。ただし実際のBABOKの構成表示には版による差があるため、以下で正確な位置づけを補足します。
解法ステップ
- 選択肢のキーワードを確認する(ソフトウェア品質/ソフトウェア開発工程/ビジネスアナリシス関連/プロジェクト管理)。
- BABOKが「ビジネスアナリシスに関する知識体系」であることを念頭に置く(要件の引き出し・分析・ステークホルダ対応等)。
- 各選択肢の列挙項目がBABOKの典型的なトピックかどうかで絞り込む。ソフトウェア工程やPMBOK特有の用語が並ぶ選択肢は除外。
- 残った選択肢(ウ)が試験文脈で最も適合することを確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「ソフトウェア品質の基本概念、品質マネジメント、品質技術」とあり、これはソフトウェア品質論の体系(例:SQuaREやソフトウェア工学)の説明に近い。BABOKの主題ではないため不正解。
- イ: 「ソフトウェア要求、設計、構築、テスティング、保守など10の知識エリア」はソフトウェア開発ライフサイクルの区分であり、BABOKではなくソフトウェア工程の分類に該当する。よって不正解。
- ウ: 「ビジネスアナリシスの計画とモニタリング、引き出し、要求アナリシス、基礎コンピテンシなど」とあり、内容がBABOKの扱う領域と一致するため本問題では正答となる。ただし注意点として、BABOKの公式構成では「Underlying Competencies(基礎コンピテンシ)」や「Techniques(手法)」は知識エリアとは別に扱われ、知識エリアの数は版によって表現が異なる(下記補足参照)。選択肢の「七つの知識エリア」という表現は版やまとめ方により誤差が生じるため、単純に「数」で判断しないこと。
- エ: 「スコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスクなど九つの知識エリア」は典型的にPMBOK(プロジェクトマネジメント)の知識エリアであり、BABOKとは主題が異なるため不正解。
よくある誤解
- 「BABOK=要件定義だけ」の誤解:要件の引き出しと分析が中心だが、戦略分析、ソリューション評価、ステークホルダとの協働など広い領域を含む。
- 「Underlying CompetenciesやTechniquesが知識エリアである」と混同する:これらはBABOKの重要な構成要素だが、知識エリアとは分類を分けて記載されている(版に依存するが原則的区別あり)。
- 「BABOKの知識エリア数は常に固定で7個だ」と思い込む誤解:版やまとめ方によって表現が変わるため、「扱うトピック群」を重視して識別すること。
補足コラム
BABOKの(代表的な)構成例として、IIBA BABOK Guide v3 の主要な要素は次のとおりです(参考情報)。
- 主なKnowledge Areas(代表的な6領域)
- Business Analysis Planning and Monitoring(計画とモニタリング)
- Elicitation and Collaboration(引き出しと協働)
- Requirements Life Cycle Management(要求ライフサイクル管理)
- Strategy Analysis(戦略分析)
- Requirements Analysis and Design Definition(要求分析と設計定義)
- Solution Evaluation(ソリューション評価)
- その他の構成要素(知識エリアとは別扱い)
- Underlying Competencies(基礎的能力)
- Techniques(手法)
- Perspectives(視点)
- BA Core Concept Model(BAのコア概念モデル)
上記のように、BABOKは「何を扱うか(トピック)」で特徴づけられるため、試験問題では列挙されるキーワードの一致で正誤を判断するのが有効です。対してPMBOKはプロジェクトマネジメント知識エリア(スコープ、時間、コスト等)を明確に列挙する点で識別できます。
FAQ
Q1. BABOKとPMBOKはどこが違うのですか?
A1. BABOKはビジネスアナリシス(要件・価値・ステークホルダ協働等)に焦点を当て、PMBOKはプロジェクト実行(スコープ、時間、コスト、品質など)の管理に焦点を当てます。用途と関心領域が異なります。
A1. BABOKはビジネスアナリシス(要件・価値・ステークホルダ協働等)に焦点を当て、PMBOKはプロジェクト実行(スコープ、時間、コスト、品質など)の管理に焦点を当てます。用途と関心領域が異なります。
Q2. 「Underlying Competencies」は知識エリアですか?
A2. いいえ。Underlying CompetenciesはBAに必要な個人や行動の能力群として扱われ、知識エリア(Knowledge Areas)とは区別して記載されます。
A2. いいえ。Underlying CompetenciesはBAに必要な個人や行動の能力群として扱われ、知識エリア(Knowledge Areas)とは区別して記載されます。
Q3. 試験対策ではどう覚えればよいですか?
A3. 「BABOK=要件の引き出し・分析・管理+戦略と評価+協働能力」といったトピック群で覚え、PMBOKやソフトウェア工学の用語と混同しないことが実戦的です。
A3. 「BABOK=要件の引き出し・分析・管理+戦略と評価+協働能力」といったトピック群で覚え、PMBOKやソフトウェア工学の用語と混同しないことが実戦的です。
関連キーワード: BABOK、ビジネスアナリシス、Knowledge Areas、Underlying Competencies、Techniques、PMBOK、要求分析、エリシテーション、ソリューション評価

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