応用情報技術者 2017年 秋期 午前2 問70
問題文
構成表の製品Aを300個出荷しようとするとき、部品bの正味所要量は何個か。ここで、A, a, b, cの在庫量は在庫表のとおりとする。また、他の仕掛残、注文残、引当残などはないものとする。

選択肢
ア:200
イ:600(正解)
ウ:900
エ:1,500
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正味所要量計算(部品b)【午前2解説】
正解の理由
出荷300個に対する部品bの正味所要量は、構成展開(BOM展開)を行って「総必要数」から手持ち在庫を差し引くことで求めます。完成品Aの在庫をまず差し引いて正味の生産数を決め、そこから直接に必要なbと、Aを作るために必要なaの製造から派生して必要となるbを合算し、最終的に在庫bを差し引きます。この順序で計算すると、部品bの正味所要量は600個となり、選択肢イが正しいです。
解法ステップ
- 出荷数と完成品在庫の差で、追加生産すべき完成品Aの数量を求める。
(個) - その追加生産200個に直接必要な部品を求める。
- Aに直接使うb: (個)
- Aに直接使うa: (個)
- aは在庫があるため、aを製造すべき実数を求める。
(個) ← 製造するaの個数 - aを500個製造するために必要な部品を求める。
- aから必要なb: (個)
- (参考)aから必要なc: (個)
- bの総必要数 = Aの直接分 + a製造分 = (個)
- 在庫bを差し引いて正味所要量を求める。
(個) → これが最終的な正味所要量
計算の流れを図示すると:
- 出荷300 → 在庫A100を充当 → Aを追加生産200
- 追加生産200のためのb = 400、a = 600
- a在庫100を充当 → aを追加生産500
- 追加生産500のためのb = 500
- b総必要 = 400 + 500 = 900 → 在庫b300を充当 → 正味600
選択肢別の誤答解説
- ア: 200
単純に「出荷数300 − A在庫100 = 200」をbの必要量と誤認したケース。これはAの不足分(200)がbを直接いくつ必要とするかを考えておらず、単位や構成比を無視しているため誤り。 - イ: 600
正しい。上記の手順でBOM展開と在庫差引を正しく行うと、最終的な正味所要量は600個となる。 - ウ: 900
900はbの「総必要数」(A直接分400 + a製造分500)であり、在庫b300を差し引く前の値。 在庫差引を忘れるとこの値を答えてしまうため誤り。 - エ: 1,500
材料や階層を二重に展開したり、cの必要数や別の誤った乗数(たとえばaの必要をAの在庫を差し引く前でさらに掛けるなど)を混同した結果になりやすい大きすぎる誤答。今回のデータからはありえない値。
よくある誤解
- 完成品在庫を無視して即座に出荷数に構成比を掛ける
- 完成品の在庫はまず引いてからBOM展開するのが基本。これを無視すると必要数が過大になったり、誤って在庫を二重に使うことがある。
- 「総必要数」と「正味所要量」を混同する
- 総必要数(爆発で求まる必要個数)と、在庫差引後の正味所要量は別物。MRPで取り扱うのは正味所要量。
- 部品間の派生(上位→下位の伝搬)を漏らす
- 下位部品は上位の追加生産分からも必要になるため、直接分だけでなく上位の製造分からの派生需要を必ず合算する。
補足コラム
MRP(資材所要量計画)の基本は「BOM展開(爆発)」と「在庫・引当の充当」です。一般的な式としては、各部品について
となります。ここで「総必要数」は、最上位の需要を上位から順に展開して合算した値です。今回のように多段構成(A→a→b)では、上位の不足分が下位に波及する点を丁寧に追うことが重要です。
簡単な擬似コード(考え方の確認用):
# 上位需要と在庫が与えられている例(数値は今回の問題)
need_A = max(0, 300 - 100) # 200
b_from_A = need_A * 2 # 400
a_from_A = need_A * 3 # 600
a_to_make = max(0, a_from_A - 100) # 500
b_from_a = a_to_make * 1 # 500
total_b_needed = b_from_A + b_from_a # 900
net_b = max(0, total_b_needed - 300) # 600
FAQ
Q1: 完成品Aの在庫が出荷後に残った場合はどう扱う?
A1: 出荷に在庫を充当した結果、在庫が残ればそれはそのまま手持ち在庫として扱います。今回の計算では在庫100を先に充当し、追加生産分200を決定しています。
A1: 出荷に在庫を充当した結果、在庫が残ればそれはそのまま手持ち在庫として扱います。今回の計算では在庫100を先に充当し、追加生産分200を決定しています。
Q2: ロットサイズや発注ロットがある場合はどう変わる?
A2: 今回はロットや発注リードタイムを考慮しない単純計算です。実運用ではロットや最小発注量、発注締切、リードタイムなどを考慮して発注量を丸めたりする必要があります。
A2: 今回はロットや発注リードタイムを考慮しない単純計算です。実運用ではロットや最小発注量、発注締切、リードタイムなどを考慮して発注量を丸めたりする必要があります。
Q3: 他に仕掛残や受注残があったら?
A3: 仕掛残・受注残・引当残がある場合は、それらで充当可能な分を差し引いてから追加生産量を決定します。本問ではこれらはないものとして扱っています。
A3: 仕掛残・受注残・引当残がある場合は、それらで充当可能な分を差し引いてから追加生産量を決定します。本問ではこれらはないものとして扱っています。
関連キーワード: 部品表、BOM展開、MRP、正味所要量、在庫差引、所要量計算

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