応用情報技術者 2018年 秋期 午前2 問11
問題文
ストレージ技術におけるシンプロビジョニングの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:同じデータを複数台のハードディスクに書き込み、冗長化する。
イ:一つのハードディスクを,OSをインストールする領域とデータを保存する領域とに分割する。
ウ:ファイバチャネルなどを用いてストレージをネットワーク化する。
エ:利用者の要求に対して仮想ボリュームを提供し、物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てる。(正解)
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シンプロビジョニング【午前2解説】
正解の理由
シンプロビジョニングとは、利用者に対して要求された「仮想ボリューム」を即座に提供しつつ、物理ディスク上の実際の使用量に応じて物理領域を割り当てる方式を指します。選択肢の中でこの定義に合致するのは エ です。仮想上は大きな容量を割り当て(プロビジョニング)しておき、物理的には必要になった時点で容量を割り当てるため、初期の物理資源利用率を低く抑えられます。
解法ステップ
- 選択肢に含まれるキーワードを確認:「仮想ボリューム」「物理ディスク」「実際の使用量」などがシンプロビジョニングの典型表現です。
- 各選択肢の概念照合:仮想化/割当の動的管理を示すものを探す。
- 動的割当を示す選択肢を選ぶ:それが エ です。
選択肢別の誤答解説
- ア: 同一データを複数台に書き込むのは「ミラーリング」やRAID1等の冗長化技術であり、シンプロビジョニングとは無関係です。
- イ: ハードディスクをOS領域とデータ領域に分けるのは「パーティション分割」で、プロビジョニング手法を示すものではありません。
- ウ: ファイバチャネル等でストレージをネットワーク化するのは「SAN(ストレージエリアネットワーク)」やファブリック設計の話であり、容量割当の方式そのものではありません。
- エ: 仮想容量を割り当てつつ物理割当を実使用量に応じて行う、まさにシンプロビジョニングの説明です。
よくある誤解
- シンプロビジョニング=無限に容量を使える方式と誤解する
- 実際には管理者は物理容量と仮想割当の関係(オーバーコミット比率)を監視する必要があります。過剰割当により物理容量枯渇を起こすとサービス停止のリスクがあります。
- 「オーバープロビジョニング」と混同する
- ストレージ分野での用語は曖昧になりがちです。以下FAQで明確に区別します。
- スナップショットやデータの消去で自動的に物理容量が即時回収されると思い込む
- ホスト/ストレージ間でUNMAP/TRIMといった機能が連携していないと、実使用量の減少が物理容量へ反映されない場合があります。
補足コラム
- シンプロビジョニングの利点:初期投資の削減、物理ストレージ利用率の向上、運用の柔軟性。
- 注意点:オーバーコミット管理、アラート設定、定期的なリコンシリエーション(実使用量と割当の確認)、スナップショットやレプリケーションが追加で物理容量を消費する点を考慮する必要があります。
- 運用上の指標例:オーバーコミット率 = 。許容値は環境によるが、急激な上昇がないか監視することが重要です。
FAQ
Q1: シンプロビジョニングと「オーバープロビジョニング」は同じですか?
A1: 用語が混在しやすいですが区別が必要です。一般に「シンプロビジョニング(thin provisioning)」は仮想容量を先に割り当て、物理割当を実使用に合わせて遅延させる方式(=オーバーコミットの仕組み)を指します。一方で「オーバープロビジョニング」はSSD分野では別概念で、NANDの一部を予備領域として物理的に確保すること(書き込み耐久性と性能維持のためのリザーブ領域)を意味します。ストレージアレイの文脈で「オーバープロビジョニング」を仮想容量の過剰割当(オーバーコミット)と呼ぶこともあるため、文脈に注意してください。
Q2: シンプロビジョニングでの運用上の注意点は?
A2: 物理容量の監視とアラート設定、UNMAP/TRIM等による空き領域回収の有効化、スナップショット管理、保守時の容量計画が重要です。過度なオーバーコミットは可用性リスクを高めます。
Q3: シックプロビジョニング(thick)との違いは?
A3: シックは割当時に物理容量を確保する方式で、予測可能な性能と容量確保が得やすい反面、利用率が低下しやすい。シンは効率性が高いが監視が必須です。
A1: 用語が混在しやすいですが区別が必要です。一般に「シンプロビジョニング(thin provisioning)」は仮想容量を先に割り当て、物理割当を実使用に合わせて遅延させる方式(=オーバーコミットの仕組み)を指します。一方で「オーバープロビジョニング」はSSD分野では別概念で、NANDの一部を予備領域として物理的に確保すること(書き込み耐久性と性能維持のためのリザーブ領域)を意味します。ストレージアレイの文脈で「オーバープロビジョニング」を仮想容量の過剰割当(オーバーコミット)と呼ぶこともあるため、文脈に注意してください。
Q2: シンプロビジョニングでの運用上の注意点は?
A2: 物理容量の監視とアラート設定、UNMAP/TRIM等による空き領域回収の有効化、スナップショット管理、保守時の容量計画が重要です。過度なオーバーコミットは可用性リスクを高めます。
Q3: シックプロビジョニング(thick)との違いは?
A3: シックは割当時に物理容量を確保する方式で、予測可能な性能と容量確保が得やすい反面、利用率が低下しやすい。シンは効率性が高いが監視が必須です。
関連キーワード: シンプロビジョニング、Thin provisioning、オーバーコミット、オーバープロビジョニング、SSDリザーブ、UNMAP、TRIM、スナップショット、ストレージ仮想化、容量管理

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