応用情報技術者 2021年 春期 午前2 問38
問題文
攻撃者が行うフットプリンティングに該当するものはどれか。
選択肢
ア:Webサイトのページを改ざんすることによって、その Webサイトから社会的・政治的な主張を発信する。
イ:攻撃前に、攻撃対象となるPC、サーバ及びネットワークについての情報を得る。(正解)
ウ:攻撃前に、攻撃に使用するPCのメモリを増設することによって、効率的に攻撃できるようにする。
エ:システムログに偽の痕跡を加えることによって、攻撃後に追跡を逃れる。
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フットプリンティング【午前2解説】
正解の理由
フットプリンティングは、攻撃対象についての情報を事前に収集する「受動的な情報収集」フェーズを指します。設問の選択肢の中で、攻撃対象のPC・サーバ・ネットワークに関する情報を得る行為を示すものが該当するため、イが正解です。フットプリンティングでは公開されているDNS情報、WHOIS、企業サイト、公開された設計書や求人情報、SNS等を利用して、攻撃に役立つ手がかりを集めます。
解法ステップ
- まず「フットプリンティング」の定義を確認する(受動的情報収集)。
- 各選択肢が「事前の情報収集(受動的)」か「実際の攻撃」「準備作業」「攻撃後の隠蔽」かを判定する。
- 受動的に対象を調べる行為に該当する選択肢を選ぶ。受動的でない能動的行為(システム改ざんや物理的な変更、ログ改ざん等)は除外する。
この流れで選択肢を見れば、対象の情報を得る行為であるイが合致します。
選択肢別の誤答解説
-
ア: Webサイトの改ざんによる主張発信
→ これは既にサイトを改ざんする「攻撃行為(能動的侵害)」であり、フットプリンティングではありません。情報収集ではなく不正アクセス後の行動に該当します。 -
イ: 攻撃対象のPC、サーバ及びネットワークについての情報を得る
→ 公開情報や受動的調査を通じて対象を把握する行為であり、フットプリンティングの典型です。正解。 -
ウ: 攻撃に使用するPCのメモリ増設による効率化
→ これは攻撃者側の準備(装置の強化)であり、対象に関する情報収集ではありません。フットプリンティングとは別の行為です。 -
エ: システムログに偽の痕跡を加えて追跡を逃れる
→ これは攻撃後の痕跡隠蔽(カバリング)であり、フットプリンティングではありません。攻撃が完了した後の行為に当たります。
よくある誤解
-
フットプリンティング=ポートスキャンと考える誤り
→ ポートスキャンやバナー取得は一般に「スキャニング/能動的スキャン」に分類されます。フットプリンティングはまず受動的に情報を集める段階を指し、ポートスキャンはその後に行う能動的手法になることが多い点を区別してください。 -
Webで見つかるすべての情報が安全に使えると考える誤り
→ 公開情報でも業務やセキュリティ方針によっては取得・利用が問題になる場合があります。守秘義務や法令を意識して扱う必要があります。 -
フットプリンティングは単なる「検索」だけと思う誤り
→ 単純な検索だけでなく、WHOIS、DNSのゾーン情報、公開された設計書や人事情報、技術ブログ、ソースコードの漏洩など多様な手段で対象像を形成します。
補足コラム
代表的なフットプリンティング手法(受動的情報収集の例)
- DNS情報の確認(公開されたゾーン、MX、NSなど)
- WHOIS情報の取得(ドメイン登録者や連絡先)
- 公式サイト、サポートページ、公開マニュアル、仕様書の収集
- SNSや求人情報、技術ブログからの組織構成・使用技術の把握
- 公開リポジトリやバグ報告、過去のインシデント報告の調査
能動的なスキャニング(フットプリンティングの次段階として行われる例)
- ポートスキャン、バナー収集、脆弱性スキャンなど(対象に直接問い合わせや検査を行うため検知リスクが高い)
防御面での対策(簡潔)
- 公開情報の最小化(不要な情報を公開しない)
- WHOIS情報の代行公開や公開連絡先の適切化
- robots.txtや公開ドキュメントの内容見直し
- 外部からの情報収集活動のログ監視(異常な検索や大量の情報取得を検出)
FAQ
Q: Google検索や「Google Dork」はフットプリンティングですか?
A: はい。公開情報を受動的に収集する手段なのでフットプリンティングに含まれます。
A: はい。公開情報を受動的に収集する手段なのでフットプリンティングに含まれます。
Q: Shodanの検索は受動的ですか能動的ですか?
A: Shodan自体はインターネット上で公開された機器情報の検索サービスであり、公開データを参照する限りは受動的に近いですが、サービスによるクローリングは能動的スキャンの結果を蓄積したものでもあるため、扱いは文脈によります。目的に応じて「受動的情報収集」と「スキャニング」の区別を意識してください。
A: Shodan自体はインターネット上で公開された機器情報の検索サービスであり、公開データを参照する限りは受動的に近いですが、サービスによるクローリングは能動的スキャンの結果を蓄積したものでもあるため、扱いは文脈によります。目的に応じて「受動的情報収集」と「スキャニング」の区別を意識してください。
Q: フットプリンティングは違法ですか?
A: 公開情報の収集そのものは基本的に違法ではありませんが、意図や方法(認証回避、アクセス制限の突破、個人情報の不正利用など)によっては法的問題になるため注意が必要です。
A: 公開情報の収集そのものは基本的に違法ではありませんが、意図や方法(認証回避、アクセス制限の突破、個人情報の不正利用など)によっては法的問題になるため注意が必要です。
関連キーワード: フットプリンティング、パッシブ情報収集、WHOIS、DNS調査、スキャニング、ポートスキャン、情報収集対策

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